つれづれな日々のつぶやき♪

ドラマや映画、展覧会や写真展の感想をぽつぽつと
日々の暮らしの中でふと感じたことなども

第14回ミューズ シネマ・セレクション『舟を編む』 vol.2

2014-03-25 | 映画/DVD

前回からの続きです♪

上映後のアフタートーク。
司会はぴあのディレクター荒木さん。足を骨折されたとかで松葉杖姿でした。お大事になさってくださいませ。
登壇者は2名。[プロデューサー]孫家邦さん、[キャスト]宮本慎一郎役:宇野祥平さん。

メモと記憶だけを頼りに書きますので、記憶違いはどうかご容赦のほどを。
以下、荒木さんを荒木D、孫家邦さんを孫P、宇野祥平さんを宇野と敬称略で表記させていただきます。


孫P:『まほろ駅前多田便利軒』は原作を読んでいないままプロデュースした。
   『舟を編む』の原作は読んだらおもしろかった。
   企画を書いて自画自賛。原作者の三浦しをんさんのところには、映像化の話が20社くらいきていたがうちがとれた。
   石井監督に「スケジュール空けとけ!」、龍平に「本を読んどけ!」と連絡した。
   ”がんばっている人=馬締”に対する”贈り物=香具矢”
   この作品は馬締と香具矢のしがらみとかは出てこないフォークロア。
   *辞書は仕事=継承
   *下宿屋=贈与
   この世界観には、親に恵まれない石井と龍平が合っていた。

宇野:西岡役がやりたかった。でも、この役にはオダギリさんしかいないと思う。

孫P:原作ではイケメン設定だが、宮本役はぴったり。
   黒木華の「紙と髪」のギャグはカットした。
   俳優は大事。映画制作には大人の事情が。。
   小林薫さんは初めオファーを断っていたが、「飲みに行こう」と誘われ、OK!をもらった。よし!これで大丈夫!だと思った。
   プロデューサーの仕事は経験が役に立たない。技術はないし、携帯のみでいける。

荒木D:素直でない人たちとの仕事ですからね~

孫P:俳優は役を生きなければいけないから、その土台を作らないといけない。
   日本アカデミー賞に全員呼ばれたのが嬉しかった。


<お客さんとのQ&A>※A:は孫家邦さん。

Q:松田龍平さんの思い出は?
A:『御法度』の脚本を作ったときが出会い。中3のとき。
  父の松田優作さんに、龍平との仕事をやらされている気がする。

Q:早雲荘の団欒が素敵♪ セットなのか?
A:表は本郷にある建物。中はセット。
  馬締の部屋の本を揃えるのが大変だった。漫画とかでなく、それなりの本を3~4万冊だから。
  馬締は純文学からありとあらゆる本を読んでいるという設定。
  編集部もセット。

Q:日本アカデミー賞への自信はどのへんでもったのか?
A:下宿屋のセットを見たときに大丈夫!なんとかなる!と思った。
  それと、積み重ね。

荒木D:最後に最新作のことをお願いします。

宇野:6月4日公開、前田監督の作品に出ています。

孫P:『まほろ駅前多田便利軒』の最新作を秋に公開。
   石井監督は『ぼくたちの家族』が公開。


以上です。なかなか聴けないお話ばかりで楽しかったです♪





   






     

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第14回ミューズ シネマ・セレクション『舟を編む』 vol.1

2014-03-24 | 映画/DVD

ミューズ マーキーホールにて、第14回ミューズ シネマ・セレクション~世界が注目する日本映画たち~『舟を編む』23日(日)17:30上映回を鑑賞。

公式サイトはこちら → ミューズ「ニュース&トピックス」

【企画制作】
ぴあ株式会社 PFF事務局
『舟を編む』(133分)
【原作】三浦しをん『舟を編む』光文社 刊
【監督】石井裕也
【脚本】渡辺謙作
【出演】松田龍平、宮崎あおい、オダギリジョー、黒木華、渡辺美佐子、池脇千鶴、鶴見辰吾 ほか
【ストーリー】
言葉に対する並外れた感性を見込まれ、辞書編集部に配属された新人編集部員の馬締光也。今を生きる人たちに向けた辞書「大渡海」完成を目指し、個性的な同僚らと共に言葉の海に挑む。仕事を通して様々な人、様々な言葉と出会い、別れ、影響を受け、馬締の世界が拡がっていく。
【受賞歴】
*米国アカデミー賞外国語映画賞部門日本代表作品/香港国際映画祭/BFIロンドン映画祭 ほか
*第87回キネマ旬報ベスト・テン 第2位。
 日本映画監督賞(石井裕也)、主演男優賞(松田龍平)、新人女優賞(黒木華)
 第37回日本アカデミー賞 優秀作品賞、優秀監督賞(石井裕也)、優秀主演男優賞(松田龍平)、優秀主演女優賞(宮崎あおい)、優秀助演男優賞(オダギリジョー)、新人俳優賞(黒木華) ほか


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※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。

2012年度「本屋大賞」1位に輝いた、三浦しをんさん原作の同名小説を映画化したもの。
こだわりのフィルムによる撮影。
とにかく、脚本、演出、美術、照明、演技どれをとっても、丁寧に、丁寧に作っていったことがみてとれる。最近は少なくなったように思う、映画らしい映画。
これだけの個性と実力ある役者さんたちが一堂に会しているにもかかわらず、決してうるさくならずに、それぞれの役にはまっており自然で心地よく。
美術の素晴らしさには。。! これがセットだとは思えない出来栄えに驚く。
パンフレット56~58p、美術スタッフ原田満生さんのお話は興味深い。
いいものを作るのには、当たり前だけど手間とお金が掛かるわけで。 効率第一になりがちな昨今に、逆らうようにものを作り出すことへの気概を感じた。
どこか時間が止まったような、ゆったりとした空気感と匂いが好き♪
あまり、あれがどうの、ここがどうのと具体的に書き連ねるのも野暮な気がするので。。
いい映画だったなぁ。。の一言。

ラスト、海辺を走るタクシーの車中。
馬締「これからもお世話になります」、香具矢「(笑)みっちゃんってやっぱり面白い」。二人のやりとりにしみじみと。。ほっこり。。と。


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パンフレット。A4判、まさかの厚さ1cm、全127P!
デザイン、中身共に凝っており永久保存版♪ シナリオや馬締がこだわった「ぬめり感」を指先で体感できる、辞書用の紙ページも。





アフタートーク後のサイン会にてパンフレットにしていただいた、宮本慎一郎役の宇野祥平さんのサイン♪
両手でしっかりと暖かい手で握手してくださり、ありがとうございました。




プロデューサー孫家邦さんのサイン♪ ありがとうございました。




フライヤー表。




フライヤー裏。




こちらもフライヤー。アフタートークに登場予定の監督やゲストのお名前。




長くなりましたので、アフタートークのレポートは次の記事に載せますね♪  
こちらです →  第14回ミューズ シネマ・セレクション『舟を編む』 vol.2

 

 

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第14回ミューズ シネマ・セレクション『桐島、部活やめるってよ』 vol.2 

2014-03-22 | 映画/DVD

前回からの続きです。

上映後のアフタートーク。
司会はぴあのディレクターさん。足を骨折されたとかで松葉杖姿でした。お大事になさってくださいませ。
登壇者は5名。[プロデューサー]佐藤貴博さん、枝見洋子さん。[キャスト]友弘役:浅香航大さん、竜汰役:落合モトキさん、武文役:前野朋哉さん。

メモと記憶を頼りに書きますので、記憶違いはどうかご容赦のほどを。
以下、ぴあのディレクターさんをぴあD、佐藤貴博さんを佐藤P、枝見洋子さんを枝見P、落合モトキさんを落合、浅香航大さんを浅香、前野朋哉さんを前野と敬称略で表記させていただきます。


☆★∴∵∴*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:..:*・゜゜・*:.*:・゜★:*☆★∴∵∴*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:.:*・゜゜・*:..:*


ぴあD:ご挨拶。佐藤Pのご紹介。
佐藤P:枝見Pのご紹介。「美人」発言でぴあDから「セクハラ発言」とチェックが入る。キャストさんのご紹介。
前野:「おまた~!」と役の武文よろしく明るく登壇。客席笑いに湧く。

ぴあD:桐島について教えてください。
浅香:え~っと忘れたなぁ。。 困惑顔。
落合、前野:何も考えてなかった。

佐藤P:バスのシーンで梨紗は本当に泣いていた。桐島のことを「桐ちゃん」と呼んでいた。
     屋上の桐島(らしい)が飛び降りるシーンは顔も映らないのに、役者は自分が桐島だと思っていて、バレー部の練習にも参加していた。

前野:前日まで撮っていた映画の編集をやろうと思って、Macのデスクトップを持ち込んだのにやらなかった。
    映画部として女子と話すの禁止と決めたのに、速攻、破られる。
    昼撮影で夜は宿舎で、合宿みたいだった。

枝見P:原作はキラキラした青春ものだった。吉田監督の手にかかってこういうふうになった。このイメージでいいんだと思った。

佐藤P:この映画は映画好きな人にだけわかってもらえればいいと思った。キャストもアイドルは使わない。キャストは実力のある役者のみ。いい化学反応が出た。
    浅香はリハーサルの繰り返しでがむしゃらだった。一番、泣いていた。

落合:一番長く高知(ロケ地)にいた。年を越すかと思った。鍾乳洞にも行きました。

佐藤P:高校生の役なので、お酒、煙草禁止にした。(一部、破られていたらしい)

浅香:おもむろにスマホを取り出し撮影。

ここから、客席のお客さんからの質問に答えるコーナーに。

Q:高校生のときのエピソードは?
佐藤P:生徒会をやっていたので、仕切っていたから目立っていた。暑苦しいと思われていた。
枝見P:水泳部。オタクのほうには入りたくなかった。
浅香:友達がいなかった。全日制には少ししか行っていない。後は通信制に通っていた。月一くらいで登校してた。
落合:帰宅部。10人くらいでつるんでた。
前野:美術部。真面目な部員。朝デッサン、夕方もデッサン。デッサンは得意じゃなかったのに提出枚数とかがあって、トイレで時間を潰してた。
ここで周りから、「それ、全然真面目じゃないじゃん!」と突っ込まれる。

Q:ラストシーンの宏樹が泣き顔の意味は?
前野:(映画部)前田を前にして。。好きなものがある人の前で悲しくなった。
落合:帰宅部の宏樹は5日間のぐちゃぐちゃの後で映されたくなかった。
浅香:若者特有のぐちゃぐちゃした気持ち。俺、電車で音楽聴いてても号泣する。
ここで周りから、「え?!泣く?」と突っ込まれる。
枝見P:挫折。心が折れて、泣くことでしか反応できなかった。
佐藤P:屋上のシーンは監督がこれを撮りたかったというシーン。頂点だけど何もない宏樹。虐げられているけど、好きなことに輝いている前田。自分の中に大事なものを持っている者の強さに触れたとき、泣き崩れた。

Q:屋上で桐島が飛んだのは?
佐藤P:ぴょん!と飛び降りただけ。飛び降りたわけではない。頂点から降りた象徴ともとれる。吉田監督は意図していない。
    『桐島、部活やめるってよ』とは言ってみれば、桐島を通して自分を観ている映画。高校生なので、自分のことしか考えていない。

ぴあD:最後に今後の宣伝を。
前野:『銀の匙』、『大人ドロップ』に出演しています。観てください。
落合:『モンスター』にゲイ役で出演しています。観てください。
佐藤P:フランスでおっちーのとこで爆笑だったよ(笑
浅香:9月以降に映画と連ドラがあります。観てください。
枝見P:ドラマを。
佐藤P:おっちーと『モンスター』。


以上で終了になりました。いろいろな裏話やらが聴けて楽しかったです♪
アフタートークはいいね~♪






     

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第14回ミューズ シネマ・セレクション『桐島、部活やめるってよ』 vol.1

2014-03-22 | 映画/DVD

ミューズ マーキーホールにて、第14回ミューズ シネマ・セレクション~世界が注目する日本映画たち~『桐島、部活やめるってよ』21日(金)16:20上映回を鑑賞。

公式サイトはこちら → ミューズ「ニュース&トピックス」


【企画制作】
ぴあ株式会社 PFF事務局

『桐島、部活やめるってよ』(103分)
【監督・脚本】:吉田大八
【脚本】喜安浩平
【出演】神木隆之介、橋本愛、東出昌大、大後寿々花、清水くるみ、山本美月、松岡茉優 ほか
【ストーリー】
共学高校で人気抜群の男子・桐島がバレーボール部を辞めるという噂が駆け巡る。
校内ヒエラルキー最下部の映画部員たちがゾンビ映画の撮影に熱中する一方、桐島を中心に点在する男子女子の心はさまざまに揺れ動き、人間関係の微細な「真実」が浮き彫りにされていく。


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※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。

前回に続いて2回目のシネマ・セレクション。そのときの記事はこちら♪
映画館よりきれいでゆったりとして観ることができるし、音響もいいので、こういう劇場での上映は好きです♪


イエローオーカーが基調でコントラストの強い画面が印象的。
どこにでもありそうな地方都市の高校が、湿りっ気なくドライでリアルに描かれて。
個人的にドロドロしたものは少々苦手なので、内容のわりにドロドロ感がなく安心して観ていられたのが嬉しい。

世代を越えて普遍な「学校」という小宇宙の群像劇。
キャスティングが絶妙。それぞれの表情がリアルで胸にくる。
金曜日から翌週の火曜日までのたった5日間を描いているのに、この胸にくるものはなんなんだろうと煩悶する。
どの登場人物も自分のことだけで精一杯。他者を思いやることのできない思春期の傲慢とエゴが剥き出しにされて。

「学校」という小宇宙は、おそらく今も昔も同じだと思う。自分も実際には体験していない前の世代、そのさらに前の世代でもあったことだろうと。
「カースト」や「ヒエラルキー」という言葉があったかどうかの差なんだろうな。。と、ふと。
だから、幅広い世代に共感されたのだと思う。登場人物の一人一人が自分であり、身近な誰かでもあったのだ。
桐島や宏樹、涼也、かすみたちを通して、自分を観ていたのだと思う。

一番心に響いたのはラストの屋上シーン。帰宅部の宏樹が、ぐしゃ。。とイケメンを崩して泣くところ。いろいろな感情が混ざり合って生まれたその表情に、観ているこちらの心もぐっ。。と動く。
何度も観たくなる、心に爪痕を残す作品。


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フライヤー表。




フライヤー裏。




こちらもフライヤー。アフタートークに登場予定の監督やゲストのお名前。




3月1日(土)付けの朝日新聞朝刊 be on Saturday(Red) 「映画の旅人」での記事。
吉田監督の言葉「人生で答えが出ない時もある。正解は一つではないのだから」と締めくくられて。




長くなりましたので、アフタートークのレポートは次の記事に載せますね♪  
こちらです → 『桐島、部活やめるってよ』 vol.2

 

 

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『エドヴァルド・ムンク版画展』に行ってきました♪

2014-03-05 | 展覧会

国立西洋美術館にて、生誕150周年記念 国立西洋美術館所蔵 『エドヴァルド・ムンク版画展』と『東京国立博物館』を鑑賞。
国立西洋美術館 新館2 階版画素描展示室に展示されていて、『モネ展』のチケットを提示すれば無料で鑑賞できる。

公式サイトはこちら → 『エドヴァルド・ムンク版画展』


・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.


作品番号1.「病める子ども」
      2.「接吻」
      3.「マドンナ」
      4.「ヴァンパイアⅠ」 
この初期の4点が印象的で、個人的に好きな作品。

「マドンナ」
画面を縁取る精子と胎児は生と死の象徴。マドンナの顔は目は落ち窪み、影がさして生気がなく、まるで死顔のように観える。
ふわふわとした長い黒髪は水に浮かんでいるようで、水面に漂うミレイの「オフィーリア」を思わせる。

ムンクにとって女性とは、永遠に謎であり、愛とエロスの対象でありつつ、畏敬と憎悪の対象でもあったのだろうと思う。


・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.。. .。.:*・゜゜・*:.


余談。
随分以前に『ムンク展』を鑑賞したときに図録を購入していたのだが、引っ越しの折に処分してしまい。。今さらながら激しく後悔。
処分しなければよかったなぁ。。吐息。
もう、絶対に図録も画集も含めて、本は処分しないのだ~!手に入らなくなることだって多いのだし。
自宅に図書室が欲しい。そして、心おきなく蔵書を並べるのだ♪
もちろん、夢だけど(苦笑




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