吉祥寺 STAR PINE'S CAFE で、東京ハートブレイカーズ『サイレント・フェスタ』 4.28(日)開演17:00を観てきました。
※ネタばれがありますので、ご注意くださいませ。
【作・演出】ほさかよう[空想組曲]
【キャスト】
粟根まこと[劇団☆新感線]:矢沢(ベース)
みのすけ[ナイロン100℃]:古頭(ドラム)
岡田達也[キャラメルボックス]:楽(トロンボーン)
曽世海司[Studio Life]:御手洗
萩野崇:牧野
上山竜司:奏
西山宏幸[ブルドッキングヘッドロック]:中平(ベース)
須貝英[箱庭円舞曲]:柴田
石川よしひろ:車田(ギター)
首藤健祐:音也(ボーカル)
【ストーリー】
早くに両親を亡くし、音也、楽、奏は兄弟三人で暮らしている。長男の音也はバイトしながら売れないバンドのボーカル、次男の楽はサラリーマン、三男の奏は晴れて早稲田大学に入学。
ところがある日突然、奏は聴力を失ってしまう。前途洋々だったはずの奏は部屋に籠り、本を読む毎日。ときどき、自分の妄想世界で高校時代の友人、柴田と中平と会話するだけ。
そんな姿の奏をなんとか元気づけ、立ち直らせようとする音也と楽。高校時代の担任の牧野もなんとかしてあげたいと行動するが、それすらも受け入れることができない奏。
やがて、そんな兄弟たちにも変化が訪れる。。
公式サイトはこちら → 東京ハートブレイカーズ
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開場後の入場は整理番号順で最後。後方席はスツールで椅子としての座り心地はさすがにちょっと厳しいものがありました。あと、ライブハウスなので、段差や勾配がなく、後方席はどうしても観づらかったですね。仕方がないんですけどね(苦笑
舞台はライブハウスのステージをそのまま使用。後方に楽器やアンプ。その手前に木製のスツールが3脚。
客入れの音楽はありません。
ライブハウスを使った舞台の観劇は初めてでした。小劇場系のちんまりとして、閉じた空間に似ているように感じましたね。結構、好きです♪この感じ。
客席の真ん中にある人ひとり分の通路もフル活用。何度も役者さんたちが舞台から客席後方へ、客席後方から舞台へと移動します。
誰もがみんな奏を思っていて、心配していて、でも、変えられない現実に苦悩していて。。 奏は奏で「なんでなんだよ?!」と自分のおかれた状況に怒り、苦悩し、諦め、自分の殻に閉じこもっていて。。 ラスト近く、妄想世界の柴田が発した言葉に自分を見つめ直すようになっていく奏。ラストのライブシーンで奏をみんなで勇気づけるところに泣けました。
冗長感が全くなく、スピード感があり、説明調な台詞もないのにきちんと状況がわかる脚本と演出。パワフルで、笑えて、その間を縫うように表現される心情にぐ~っと引き込まれていく。。そんな素敵な作品でした。もちろん役者さんなのにみなさん演奏も上手いです。今も首藤さんのシャウトした歌声が頭の中でリピートしております。
ほさかようさんの脚本と演出もさることながら、演じている役者さんの楽しげで真摯な姿がよかったです。
客席からあちらこちらで泣いているらしい気配がしておりました。席が一緒になった方も「リピーターが出るのわかる!」とおっしゃってましたし。
上山竜司さん、爽やかでしたね。繊細な奏が苦悩する姿を好演。スツールに座り、背中を丸めた後ろ姿だけの演技がちゃんとそのことを語っていました。
岡田達也さん、弟思いのお兄ちゃんを好演。ラストのシーンで、キャラメルボックス『容疑者Xの献身』の湯川をちょっとだけ思い出してしまったのは私だけでしょうかね。。?
首藤健祐さん、考えてなさそうで考えている、でもそれが相手に伝わりづらい不器用なお兄ちゃんをパワフルに好演。本当にパワフル!
みのすけさん、先日観たばかりの、ナイロン100℃『デカメロン21』の父親役とは真逆のさらり感。ドラムも上手いです。席の関係で、ほとんど叩いているお姿が観られなかったのが少々残念。
石川よしひろさん、ごついのに、ぼそっとおもしろいことを言ったり。台詞の音量と間が秀逸。
須貝英さん、西山宏幸さん、萩野崇さんもいい感じでした。特に、西山さんのなんともいえない身体表現がおもしろいです。
曽世海司さん、どなたかの感想で読んだのですが、「エレガントなキモかっこいい」をそのまま採用させていただきます。 あ、褒めております♪ この身体表現といい、目線の色気といい、すごくおもしろいです。そういえば、同じ劇団の岩崎大さんも『ドリームジャンボ宝ぶね』のときかっ飛んでおりましたっけ。ただの偶然ですかね(笑
粟根まことさん、安定の粟根さん。おもしろいです。ベースを弾くお姿はかっこいい♪
カーテンコールは3回。
1回目、演奏。岡田達也さんもトロンボーン。この成り行きはこちら → 「達也汁~たつやぢる~」 トロンボーン
2回目、ひとりずつご挨拶。須貝英さん、すべって凹んでました。
3回目、首藤さんおひとりで登場。他のメンバーは着替え中なので出てこれませんとのこと。
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フライヤーの表。
裏。
当日パンフ。
パンフレット、800円也。キャストさんたちのモノクロ写真、「あなたにとってのサイレント・フェスタ」へのアンサー。
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私信です☆
同席していただいたSさん、ありがとうございました。いろいろとお話ができて楽しかったです^^ また、どこかの劇場でお会いできるとよいですね♪