PHP文芸文庫 西條奈可・宮部みゆき 他『なさけ<人情>時代小説傑作選』細谷正充 篇を読了しました。
あらすじと感想をざっくりと備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
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【目次】
善人長屋 西條奈可
あらすじと感想をざっくりと備忘録として書きます。
※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。
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【目次】
善人長屋 西條奈可
抜け殻 坂井季久子
まぶたの笑顔 志川節子
海の紺青、空の碧天 田牧大和
地獄染 村木嵐
首吊り御本尊 宮部みゆき
解説 細谷正充
【あらすじ】
善人長屋 西條奈可
お縫は千七長屋の差配の娘。巷では善人長屋といわれているここは、実は住人たちはみな訳ありだった…。
抜け殻 坂井季久子
向島に住まうおくめは50すぎの市兵衛の囲い者。おくめはかつては金栄堂という金つば屋の嫁だったが、息子の栄太と浅草ではぐれてしまい離縁されてしまった。
まぶたの笑顔 志川節子
芽吹長屋のおえんは、かつて松井屋の嫁だった。向島で息子の友松とはぐれ離縁された。
海の紺青、空の碧天 田牧大和
長太郎の姉お芳が安芸から江戸へ嫁ぐことになった。長太郎はこれがおもしろくない。なんとしても縁談をこわしたいのだ。
地獄染 村木嵐
新吉と奉公先の一人娘お文、佐吉とお袖。この二組の若い男と女は実は…。
首吊り御本尊 宮部みゆき
捨松は上総屋の奉公人でまだ十一。奉公が辛くて実家の長屋に逃げ帰ったが、母親は自分を見ようともせず、ただ泣くばかりだった…。
【感想】
【感想】
善人長屋 西條奈可
長屋の住人がみな悪人という設定に吹き出す。加助だけは本当に真人間だったのに、長屋を追い出されずおいてあげることにするのがほっ。。とする。
抜け殻 坂井季久子
息子を失って抜け殻になってしまったおくめが痛々しい。最後はほんのりと元さやに戻れそうな予感に希望を感じる。
まぶたの笑顔 志川節子
息子を失ってしまったが、喪失と悲しみを乗り越え、前にすすもうとするおえんに幸あれと思う。
海の紺青、空の碧天 田牧大和
シスコンの長太郎がおかしくて苦笑もの。最後はふふっとなる。
地獄染 村木嵐
このアンソロジーの中で唯一、胸が悪くなる話。悪党の新吉(佐吉)に腹がたつ。お袖もお文もこんな男に惚れて哀れだ…。
首吊り御本尊 宮部みゆき
貧乏人の性がどうしようもなく辛く悲しい…。子は親を選べない。暮らしが苦しいのになんで子を次々とつくるのだろう?
土蔵の壁の折れ釘にぶら下がっていた捨松の母親が、いろんな意味で恐ろしい…。
【余談】
【余談】
首吊り御本尊 宮部みゆき は、新潮文庫『幻色江戸ごよみ』に収録されていて読了していた作品だった。どうりで既視感があると思ったよ~。
今、ブログ内を検索してみたら、読了して記事をアップし損ねてた。あらら。
そのときの記事はこちら。→「読了したけど感想をアップし損ねた作品」