ノアの小窓から

日々の思いを祈りとともに語りたい

蝶々を追う仕事

2015年11月07日 | 自然




      野菜スタンドを出しておられるその方は、
      いまの世の大金持ちです。

      何しろ、小さな土地を買うのに一生を賭けなければならない人が大部分の時代に
      小市民の家なら何千軒も建つような広い土地の持ち主です。
      とはいえ、人から責められるようなことではありません。

      何代にもわたってこの土地を耕してきた家の子孫だということなのです。

      最初は、山や林を切り開き、大変な労苦の末、田んぼを整え、働きづめで働いて
      田畑を維持してきたのでしょう。

      猫の額ほどの庭の草むしりでさえおっくうな都会育ちの私でも、想像はつくのです。


                ★ ★ 


      「(市場に)売るために作っているんじゃないからね。(品物が)少ないでしょう」

       たまたま、出てこられたそのうちのおばあ様(奥様)と立ち話になりました。

      「息子が作っているけど、薬とか使わないから手間ばかり大変で,べつにもうからないんだけど」
      「そうでしょうね。感謝です。安心して食べられるものがあって」

      「息子の仕事はね。蝶々を追い回すことよ」

       一瞬、私の脳裏を、虫取り網を振り回している少年の姿が浮かびました。

      「蝶々は、すぐに卵を産み付けるからね」
      「はあ?はあ?(青虫のこと?)」
      「よく見てないと、全部だめになってしまう」
      「私の子供の頃は、虫食い野菜なんて当たり前だったですけどねえ」

       いえいえ、その頃でも、母は不満を口にしながら白菜を剥いていたっけ。

       
      おいしい物が人の口に入るまでの苦労は、昔も今も、変わっていないんだ・・・。

         そんなわけで

           楽しい学びの時間でした。







 
             


菊の季節

2015年10月20日 | 自然


              秋の花と言えば、やはり菊でしょうか。
             美しくて、強くて、律儀。
             堂々としていて、みだらさがありません。
      
             
     



     花瓶を選ばず、
     部屋を選ばず、

     友禅のなかで歌い、
     菊人形の衣装になり、

                            



     刺身のつまにもなり、
     天ぷらにも、酢の物にもなり、


     



           カメラを向けても、にこりともしない。

           霜の季節にりんと咲く

           清潔な悪女たち。


   




 
                     




秋の気配

2015年08月24日 | 自然





          秋風に 通りを覗く さるすべり



            
          ふた月も 眺めつづけた さるすべり
                          たがいにそろそろ 秋風の吹く





                 










満月

2015年07月31日 | 自然



     日が落ちた後、まだ十分明るいうちに、少し歩いてみようと外に出た。
     何気なく、前方を見ると、暗い丘の上に、大きな淡い月が出ていた。


     調べると、今日は満月だった。
     ラッキー!!です。

                 


     小学生のころ、私たちは、いつも、月の同じ面を見ているのだと知ってとても驚いた。

     先生は、何とか私たちに理解させようとして、ふたりの子どもを前に立たせ、
     一人を、ゆっくりとその場で回らせ、さらに、その動きをしながらもう一人の周りを回らせ、、
     「だから、いつも同じ面をみているんだよ」と説明して下さったのだけど、

     そのややこしかったこと!

     実演者はくすくす笑うし、よろよろ動くし、見ている者はからかうし、

     でも、同じ面を見上げているのだということは、記憶に残ったのです。

     今なら、パソコンがあるし、よい模型もあるでしょうね。
     でも、楽しい授業だった…。

     お月さま



 
       神は二つの大きな光る物を造られた。大きいほうの光る物には昼をつかさどらせ、
       小さいほうの光る物には夜をつかさどらせた。また、星を造られた。
                                   (創世記1章16節)







       

     

         

梅雨寒

2015年06月19日 | 自然



          GOOから一年前の記事が送られてきました。

          気に入っている短歌なので再録させてください。



         この音は神のみ声か 雷鳴と篠つく雨に 息をのむ朝 


          ちょっと寒くて、久しぶりによく眠れる夜でした。

          雷鳴はなかったのですが。