テレビで箱根駅伝を観ました。
ただ走っている。ひたすら走っている。
苦しそうに走っている。
一所懸命、走っている。
どうして、人は走るんだろ。
どうして走ることができるんだろ。
たった二つの足で、細長い不安定な体で。
別に危険も迫っていない。
獲物を追いかけて、今夜の食卓に出す必要もない。
確かに、拍手喝采。
ギャラリーの目と目と目と、叫び。
どうして、拍手喝采?
声を限りに叫んで応援するのだろ。
自分の息子ってわけじゃない。自分の知り合いでさえない。
でも見ている。テレビを切って、また点けて・・・。
ちょっと涙を浮かべたりして。
走るのは嫌いだった。ヨーイドンが嫌いだから、
と、理屈を言ったりして。
そうじゃないね。
ほんとは、そうじゃないね。
そうじゃなかったよね。
よい知らせを伝える者の足は
山々の上にあって、なんと美しいことよ。
平和を告げ知らせ、幸いな良い知らせを伝え、
「あなたの神が王となる」と、
シオンに言う者の足は。(旧約聖書・イザヤ書52章7節)