東電OL殺人事件で服役中のネパール人の再審請求が認められ、釈放が決定した被告が帰国する日と報じている。無実の罪で15年は長い。
今日15日はまた、税と消費税関連法案を巡る政党間の駆けひきの正念場、自民・公明の野党が王手をかけた期限の日である。野田政権と民主党は野党案を丸のみし、消費税増税案の裁決に持ち込むしかなかろう。
税金が上がることは決して嬉しくない。しかし日本の国債発行残高が900兆円に近づき、いずれ近いうちに国内総生産(GDP)の200%を越えそうなこと、国の予算の半額以上が返す当ても無い借金、国債で賄っている異常事態を解消しなければならないことは中学生でも分る。
消費税率を2014年4月に8%に、15年10月に10%に引き上げようとする消費増税関連法案は自民党・公明党が了承したので、後は逆進性税制の低所得者の救済をどう決めるか、年金制度を一元化し月額7万円の最低保障年金の民主党案と、後期高齢者医療保険制度は廃止を主張する民主党案は、自民・公明が反対なので、これも妥協し裁決に持ち込以外なかろう。私としては食料品の税率据え置きを願いたい。
小沢一郎氏が「増税の前にやることがあるとか、選挙の時のマニフェストに反する」と、反対したところで勝負ありという結末だろう。
マニフェストでは選挙の時、財源は組替えで幾らでも出てくると言ったのは小沢さんであるが、子供手当て2万6千円、高速道路無料化、農家の個別保障なんて調子のいいことを並べて財源も政策の裏づけもなく、結局国民をだました詐欺行為だった。
増税は嬉しくないが野田佳彦総理はやはりなかなかの人物であった。国会質疑も紋切り型と言われながらも、どんな質問にもよどみなく答えるし、誠実そうな人柄と出自も安倍、麻生、鳩山氏とつづいた二世、お坊ちゃま総理とは全く違う政治的信念が見える。菅直人前総理のかんしゃく玉はご愛嬌だったが、どうじょう首相は真面目な政治家という印象だ。
野田氏が民主党代表選に立候補した際、過去の国会質問、「A級戦犯は戦争犯罪人ではない」との、キャッチフレーズのみが一人歩きし、朝日新聞など不適切発言だと、どこの国の新聞かと思うほど韓国のプロパガンダに乗ったか、自虐史観でバッシングした。
当時、野田氏のホームページで質問と政府回答の全文を(その1、その2)を読み、論旨の確かさを確認した。
野田さんの発言は至極もっともな発言で、戦犯は国内法で裁かれた犯罪人ではないので、日本には戦犯は存在しないのだ。
ABC級と区分して裁いたのは戦勝国側の連合国で、国際法でも戦争は犯罪行為ではないと、当時東京裁判でインドのパール判事が日本無罪を主張された。
その東京裁判もサンフランシスコ平和条約で戦犯の名誉は既に回復されていて、遺族年金も支給されているし、A級戦犯の岸信介氏、重光葵氏、賀屋興宣氏など国務大臣も勤めた。
それを当時の小泉総理が靖国参拝をするに当って、A級戦犯は戦争犯罪人だと認識しているとか、A級戦犯合祀を論拠に靖国参拝に反対するのは論理破綻している。ナンセンスなのだと野田氏は国会質問したわけだ。
日本国民としては国内法から野田氏の主張は極めて妥当な発言だと理解しなければならないし、韓国や中国の反発は、また別の次元で理解しなければならないだろう。
当時、野田氏の歴史認識は正しいとコメントされた学者もいたし、私は取っている朝日新聞に2.3編この主旨で投書したが、勿論採択されなかった。
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