旅先で鉄道を乗り継ぎ、次の目的地に行くのに、例えばツアーならば既にスケジューリングされた通り行動すれば良い。特に宛ても無く気ままな旅の場合は、この旅先での鉄道選びがとても重要かつ楽しくてしょうがない。
一昔前は、時刻表を駆使して乗り継ぐ路線をページに折り目をつけながら探したもんだが、この頃は携帯電話で済んでしまう。いわゆる乗換え案内系のサービスが充実していて尚且つリアルタイムな判断までしてくれるからだ。
これを「旅情」という観点から見ると、ちょっと寂しいような気もしないでもない。しかし、ボクはこのおかげでギリギリまでスケジュールを組めるし、たやすく変更までできるので逆に「旅情」の価値を上げることができると思っている。都心で電車を1本2本乗りそびれたとしてもさほど行程に影響はないが、地方路線だとシャレにならないこともある。ギリギリに組んだスケジュールのおかげでかなりハラハラすることもあった。これが実に楽しい。
地方路線は大体ボックスシートが多いので、何故かそれだけでも旅情としては高まっていく。許されるのであれば、そこに地元の名物とビールがあると尚宜しい。昼時なら駅弁も良いだろう。気をつけなければ行けないのは、それでも都心付近を通ることもあるので、弁当と酒を広げてたらいつの間にか通勤ラッシュになっていた、ということも実際にあった話だ。肩身の狭い思いをしながらそそくさと食べつづけることになる。でもまたそれが後日楽しい思い出になったりするのだ。
うまく列車の情報を得ながら出来ることならずっと旅を続けてみたい。青春18キップの旅をそのうちしてみようかと思っている。学生の貧乏旅行ではなく、大人の青春旅行っていう感じかな。またその時にでも「旅情」を語ってみるつもりだ。