千葉駅に到着すると、早速ジェフのポスターが出迎えてくれた。わざわざその前で自転車を組み立てるボクら…。フクダ電子アリーナ、通常フクアリは、JR京葉線の蘇我駅に近いのだが、千葉からもそう遠くはない。ここから一路フクアリを目指した。
千葉駅に到着すると、早速ジェフのポスターが出迎えてくれた。わざわざその前で自転車を組み立てるボクら…。フクダ電子アリーナ、通常フクアリは、JR京葉線の蘇我駅に近いのだが、千葉からもそう遠くはない。ここから一路フクアリを目指した。
4月2日の夕方に松本駅付近のホテルに到着すると、なんとボクらの宿泊しているホテルの隣にFC東京のバス(通称バモバス)が止まっているではないか。裏の駐車場にはご覧のトラックも駐車している。なるほど、こちらにお泊りなんですね。ちょっと嬉しい。
翌日の3日はちょっと曇り気味の朝であった。早々にホテルをチェックアウトすると、一路アルウィンへ。サッカーは14時開始なので、車はそのまま駐車場へ置き、午前中は自転車で蕎麦でも食いに行きましょう!という魂胆だ。GIANTのHALFWAYが3台、中々の光景だ。
「がんばろう!ニッポン」のステッカーを貼付して、復興支援へのモチベーションを上げる。
ちょっと気温は低いけど、気持ちの良いポタリングだ。道がよく分からず、どうにかこうにか蕎麦集落のある山形村へ向う。このゲートが目印なんだけど、実はちょっと違うところから入った。どこから入ってもこの先はずっと登り坂が続くんだな、コレが。距離にして2キロもないんだけど、心臓が口から飛び出る寸前だった。
途中グロッキーになったT氏。この先ボクとT氏は歩いて自転車を押すことに。自重が軽いカミさんはすいすいと登って行ってしまった。
途中、青赤サポさんと思われる車に抜かれて、どうにか着いたところが「水舎」というお蕎麦屋さん。風情がある。
粗びき蕎麦を注文し、待つ間にアルコール0%ビールで乾杯。うんめ~です、ノンアルコールビール。そしてしばらくして運ばれてきたのがこのお蕎麦。コシがあって美味しかった。大盛りにすればよかった、と後悔。
ではアルウィンへ戻りますか、と帰りは下り坂。あっと言う間に到着だ。既に車も渋滞しており、活気が出ていた。FC東京側のゲートを潜ると、もう見慣れた光景になってしまったが、選手達が募金の呼び掛けをしていた。
途中で出合ったキャラクタ。山雅FCのチームキャラクタかと思ったら、どうやら違うらしい。あなたはだぁ~れ?
いつの間にやら天気が回復し、快晴に。チームフラッグは追悼の意の為に反旗になっていた。
このスタジアムは本当にすばらしい。スタジアム自体も綺麗なんだけど、この周りの景色が贅沢だ。北アルプスに囲まれた広大な敷地にあるので開放感抜群。サッカー専用スタジアムなので、ピッチとの距離感も近い。
コレが本日のお土産。さぼてんのFC東京勝つサンドと、チャリティTシャツだ。既にSサイズが売り切れており、ボクとT氏のみ購入。Lサイズにしたんだけど、ちょっと大きかった。Mにしとけば良かったなぁ。これらの収益金はすべて募金となるとのこと。
今回はすべて自由席だ。ちょっと風が冷たかったので、日当たりの良いバックスタンド最前列を陣取った。山雅サポのチャントは一糸乱れぬ応援で、気合を感じる。見ていて気持ちが良い。
今回、東京側は応援はなし。ちょっと物足りない感じはするものの、じっくりとゲームを楽しめるので案外悪くない。ただし、東京のサポーターソング「You'll never walk alone」は東京のホームゲームの様に歌わせて頂いた。これも山雅サポのご好意だ。もはや東京のサポソンではなく、被災された方々、尊い命を落とされた方々へ捧げる歌である。
ゲームの方は4-0でFC東京が勝利した。前半に上里、後半に谷澤、鈴木(2得点)が加点した。J2の面目躍如ってところか。山雅FCも要所要所でアグレッシブさが目立ち、得点差以上に楽しめたゲームであった。
チャリティーマッチはゲームが終われば敵味方は関係ない。ゲーム終了後にFC東京は今野選手、松本山雅FCは渡辺選手がメッセージを出してくれた。両者とも東北地方に縁があり心を痛めている。サッカー選手はサッカーを通じて支援をしていくしかない。ボクらもサッカーがある限りサポーターとして支援し続けるつもりだ。共に頑張って行こう。You'll never walk alone.
震災で大変な時期にサッカーなんて、とプレイする側も見る側もいろいろ葛藤はあるだろう。この日も練習試合ではあるものの、目的はチャリティである。入場無料ではあったが、せめて入場料位は寄付しよう、という方も多かったのではないだろうか。
普段のリーグ戦とは違って、メインスタンドとFC東京側のゴール裏のみ開放し、静かなスタジアムであった。味の素スタジアムには福島県から自主的に避難してきた方々が暮らしている。あまり大きな音で騒ぐことは憚れる。ただし、選手入場前の東京サポソン「You'll Never Walk Alone.」のイントロが流れ、皆で大合唱した。東京の選手へ、という感じではなく、招待席におられる避難して来た方々、現地で被災されている方々、そして尊い命を落とされた方々に捧ぐ歌だった。掲げるタオルマフラーがメインスタンド中央の招待されている福島の方々の方へ向っているように思えた。
キックオフ前には選手全員、スタンドの観客達で黙祷が捧げられる。味スタが一瞬静寂に包まれた瞬間であった。
ゲームの内容はFC東京が8点、横河が2点という結果。あまり勝ち負けは意識してない、とは思ったつもりだけど、やはり勝つと嬉しいね。大竹選手の決めたフリーキックは美しかった。そして、このゲームを裁いたレフェリーが、あのワールドカップ南アフリカ大会でも活躍した西村さんであった。贅沢なゲーム、いろんな人達の協力で成り立っているんだな、と実感する。
この日は募金と合わせて各選手のお宝もオークションにかけられた。その結果、一千万円以上も集まったということだ。Jリーグを通じて日本赤十字社へ預けられるそうだ。そしてこの翌々日、大阪の長居スタジアムにおいて、日本代表とJリーグ選抜のTeam as Oneとのチャリティーマッチがあった。Team as OneはJリーグを代表する選手で構成されており、即席チームとは言え、ワールドカップを戦ったメンバーが多く、夢の対決であった。結果は2-1で日本代表が勝利したが、J選抜は、あのキング・カズこと横浜FCの三浦選手がゴールを決め、その瞬間どっちが勝ったの負けたのではなくなるような盛り上がり。事前にシナリオがあったとしても、これほど綺麗なシナリオは描けないだろう、というくらいの内容であった。
サッカー界では鹿島や仙台、水戸が今回の震災の被害にあっている。チャリティゲームで大いに盛り上がり、たくさんの寄付金も集まっていると思うが、なんとか復興して欲しい、皆さん笑顔に戻って欲しい、という願いは現地に届いているのだろうか?鹿島の小笠原選手、いつもならあまり好きじゃないタイプの選手なんだが、彼を見ていると、まるでお地蔵さんのような風貌に見えてくる。故郷を失い、悲しみに暮れているだろうに、一生懸命ゲームに集中している姿は目頭が熱くなる。仙台出身のFC東京、日本代表の今野選手も同じだ。彼らはサッカーを通じていろいろ支援をしようとしている。ボクらJリーグサポータも、そんな選手達の気持ちに応え、出来る限りの応援、支援を行っていこうと思うのだが、これでいいのか?これだけでいいのか?という迷いがあるのも正直なところだ。まだ先は長いと思う。焦らず出来ることから始めよう。