ロードレーサー購入を一旦棚上げにして、AL-700Xの改造を決断した訳ですが、予想外の出費に少々戸惑いを覚えているところです。ロードレーサーならともかく、クロスバイクにここまでお金をかける価値があるのとお考えの方も少なくないと思います。また、最初からESCAPE R3のようなそこそこのメーカー品を購入しておけばよかったのにという想いも無いわけではありません。
今回はタイヤをシュワルベのマラソンの25Cに決めましたので、総額は3万5千円ほどになる予定です。AL-700Xの価格が24,700円でしたから完組ホイールとタイヤの方が高くなってしまいました。同じ完組みホイールでもロード用のものははるかに安いし、しかも重量が軽いのですが、わずか5mmのエンド幅に阻まれてしまいました。ロード用のホイールが安いのは生産ロット数が多い為でしょうが、それにしてもクロス用のそれが重量も相当重くなっているのに価格が倍近いという現実を知って驚いているところです。
それだけ、クロスバイクのホイール交換が少ないということなのでしょうが、日本ではロードレーサーに比べれば比較的購入しやすいクロスバイクの販売台数の方がはるかに多いはずなので、クロスバイクのホイール交換がいかに少ないかが良く分る一例ではあります。勿論、工賃が安ければ完組ホイールではなくハブとリムとスポークを購入して組んでもらう方がクロスバイクの場合安くつくと思います。
クロスバイクのホイールを交換したくなったら思い切ってロードレーサーを購入するというのが最も一般的だと思います。結果的にその方が安く上がる可能性もあるのですから・・・
私も一度はSCR1購入を考えましたから、それが妥当な考え方だと思います。ただ、クロスバイクで経験したことを考えると、ここで下位グレードのロードレーサーを購入するのも躊躇われます。先に書いて来た日本の国内事情からロードレーサーを通勤に使うことは考えていませんから、私には通勤用としてのセカンドバイクは不可欠な存在です。それを1年で乗りつぶすことだけはどうしても避けたいという気持が強いのです。
かといって2011年モデルのTCRを購入するまでロングライドを控えることは今の私にはできそうにありません。雪の季節まで毎週60~70km程度のツーリングは続けたいと思っていますから、AL-700Xの改造は已む終えないことと納得はしているのです。
ホイール交換に始まるAL-700X改造計画は今後シフターとディレイラー、さらにギアクランクとボトム・ブラケット(BB)交換とさらにエスカレートして行きそうです。 というのも当初予定をしていた7段カセットスプロケットCS-HG20-7の入荷の目処が全く立たない為、カセットスプロケットをCS-HG40-8sにすることにしたので、シフターを8速用のものに換えたいと早くも考え始めているからなのですが・・・
シフターはブレーキ一体型のトリガーシフターST-EF50-8を考えています。リアディレイラーはRD-M410をフロントはFD-M412-6を考えているところです。思い切ってDEOREにしたい気持もあるのですが、DEOREは9速対応なので、カセットをCS-HG61-9にしなければなりません・・・
まあ、通勤用と割り切るならDEOREは宝の持ち腐れにもなりかねませんから、現実的な選択とはいえないでしょう。最初のホイールとタイヤ交換が最も費用が嵩む部分ですから、シフターやギアクランク交換は気楽に決断ができそうです。
そしてAL-700Xのオリジナルの部分がフレームとハンドルだけになった頃には北国はおそらく雪化粧を始めていると思います。
ハブとスポルケット交換の予定が結局ホイール交換になりました。というのもリムはAL-700Xの既存のものをそのまま使うとしてもスポークも交換しなければならないとのことで、工賃を含めると2万円を超えてしまうのであれば、現状のフレームとタイヤはパンクの際の予備として、思い切って完組みホイールに交換することを決断しました。
タイヤも含めると2万5千円を超えるので、AL-700Xがもう一台買えてしまう費用になるので逡巡しましたが、ロードレーサー購入までの繋ぎとしての授業料だと割り切ることにしました。完組みホイールはSHIMANOのWH-T565、スプケットはCS-HG20-7、タイヤはまだ決めていません。というのもCS-HG20-7の在庫確認ができなかったので、CS-HG20-7の到着待ちになってしまった為です。
ホイール交換に踏み切れたのは、AL-700Xのフレームは結構耐久性があるとみたからです。確かに最初からESCAPE R3にしておけばとお思いの方もいらっしゃるとは思います。結果的にはESCAPE以上の費用になってしまいますが、ESCAPEにしていたらおそらく来年ロードレーサーにしようとは思わなかったかもしれませんし、ここまで自転車に詳しくなってはいなかったのではと思っています。
高価なロードレーサーにしてから失敗をすると費用も馬鹿になりませんが、最初のクロスバイクでの失敗がいい経験になれば、無駄な出費を最低限に抑えることができるのではと思っています。AL-700Xはそういう意味ではいい勉強をさせてくれていると思っています。サドル交換に始まり、チューブ交換、2度のグリップ交換はAL-700Xのフレームの硬さ故でした。少なくともアルミがここまで硬い材質という認識ができたことは今後のためにもいい経験になりました。
今回SCR1に飛びつかなかったのもアルミの硬さを知っていればこそでした。GIANTのALLUX SLがどれほどのものか分りませんが、今のAL-700Xのフレームと比べれば段違いに柔らかいはずです。まぁ、AL-700Xと比べればSCR1でも十二分ではあるのですが、ALLUX SL採用のTCRがSCR1と2万円程度の差になるのなら、半年待つ価値はあると思っています。
また、廉価版のコンポーネントの頼りなさもAL-700Xで痛感しました。MTBルック車の頃はほとんど気にならなかったことが信じられないくらいです。ホイール交換が無事終われば、次はBBとクランクセットの交換を考えています。ここまではロードレーサーにする上でもいい経験にあるはずです。シフターに関してはクロスバイクとロードバイクでは全く違うので、故障するまでは交換する必要はないでしょう。
タイヤは価格を見て決めようと思っています。AL-700Xに23Cはキツイものがありそうなので、28Cのままかロードレーサーの準備として25Cを選ぶことになるかもしれません。CS-HG20-7の入荷状況にもよりますが、来週の休みには新しいホイールとタイヤでロングライドができるかもしれません。
ロードレーサー購入の検討を進める内に2011年モデルの動向が気になるようになり、ネットの海を彷徨いながら色々と情報を集めているうちに、どうやら2011年モデルではGIANTのTCRが相当安くなりそうな手ごたえを感じるようになりました。ならばロードレーサーの購入は来年に先延ばしし、本当はやりたくなかったAL-700Xのさらなる改良に取り組んでみようと思っています。というのも、最近リアハブの調子が思わしくなくないからです。ホイール交換も考えましたが、費用面を考えてまずはフリーホイール交換にチャレンジしてみようと思っているところです。
ロングライドを楽しむにあたり、フレームの強度もさることながらハブの異常も大いに気になるところです。特にルック車においては車軸が回らなくケースも少なくないと思っています。私の初代MTBルックはまさにその典型でした。その当時の私はハブの何たるかも知らなかった訳ですが・・・まあ、費用を抑えるのであればフリーハブのメンテナンスをバイクショップにお願いするという手もあります。ただ、メーカー名の記載もないハブのメンテナンスにお金をかけるより、ハブごと交換してしまった方が安く上がり、走りも変わってくるのではと密かに期待してています。
また、ロングライドの楽しみを覚えると自転車を輪行バックに入れて遠出をしてみたくなるものですが、その点でクイックリリースのないAL-700Xは致命的なのです。購入当初は安易にホイール交換を考えていたのですが、比較的安価な完組みホイールはほとんどがロードレーサー用でハブのエンド幅が合わないのです。クロスバイクはロードレーサーとMTBの中間に位置し、ホイールはロードレーサー用の700Cを履いていてもコンポーネントはMTB用のものが付いているのが一般的です。その為、エンド幅が5mm長い135mmのMTB用のハブが使用されています。AL-700Xもその例外ではありません。
そこでハブをSHIMANOのDEORE FH-M590に換えてみようと考えているところです。クロスバイク用のハブとしてはコストパフォーマンスを考えれば妥当なところではないかと思っています。最近SHIMANOでは7段用のカセットスプロケットCS-HG20-7を新たに発表していますので、できればスプロケット交換も視野に入れています。 CS-HG20-7は12-14-16-18-20-24-28Tという構成でしかもカセットタイプです。価格は不明ですが、SHIMANO製ならそんなに高くなることはないと思っています。MF-HG50-7の製造中止で7速用スプロケットとしてDNP/ボスフリー 7段スプロケット 11-28Tが注目されていた時期もありました。11Tのギアこそありませんが、フロントが48T・38T・28Tならリアに11Tは不要です。しかもボスフリーではなくカセットならなおさらでしょう。
SHIMANOは今年廉価版MTB用の追加コンポーネントを発表していますが、その中のひとつがこのCS-HG20-7なのです。その他にもクランクセットのFC-M171/FC-M131やハブのHB-M430/FH-M430、7速用のトリガーシフターSL-M310-7Rなどがあります。2011年モデルからこれらのコンポーネントを搭載するクロスバイクが増えると思います。 部品的には6千円~7千円程度で、これに工賃を加えてもホイール交換の半分程度の費用になると見込んでいます。早速近くのバイクショップへ相談に行こうと思っています。まぁこれもロードレーサを購入するまでの繋ぎの楽しみと考えれば1万5千円程度の出費で収まるならよしとしなければいけないのでしょう。
ESCAPE R3がAL-700Xになってしまいましたが、それを後悔するつもりは全くありません。耐久性の心配さえしなければAL-700Xはいいクロスバイクだと思っています。気力や体力に自信のない怠け者の自分に巡航25km/hと100kmに近いロングライドを可能にしてくれたことでそれは十分に証明できたと思っています。
ただ、人は欲深いもので、目標があまりにも短時間に達成されてしまうと、もう次のことを考えてしまうようになるようで、私の中では100km越えのロングライドと30km/hの巡航という新たな目標が出来上がりつつあります。
そうなると、真っ先に思い浮かぶのがAL-700Xの耐久性です。自転車通勤程度の使用なら毎日使っても3年は持つはずですが、100km近いロングディスタンスを時速25km以上で毎週走ることを考えると不安になります。コンポやブレーキ等の部品なら交換で済みますが、AL-700Xのようなルック車だとフレームに問題が起きればそれが寿命ということになってしまいます。
そこで目下AL-700Xを自転車通勤用のセカンドバイクにし、新たに週末のロングライド用にロードレーサーを購入しようと計画中です。そんなことなら初めからロードレーサーにしておけばよかったのにというご意見もあろうかと思いますが、MTBルック車からいきなりロードレーサーではギャップが大き過ぎて乗りこなせたかどうか不安の方が大きいと思います。
実は今回最初に購入候補に挙げたのがクロスバイク使用のFCR(GIANT)でした。ロードレーサーのドロップハンドルに自信が持てなかったからです。せっかくいい自転車を購入しても乗りこなせなければ絵に描いた餅になってしまいます。私がもう少し若ければ冒険をしていたかもしれませんが、年相応に失敗は最低限に留めておきたいという老婆心が先に立ってしまうようです・・・
先の短い身にステップ・バイ・ステップは時間の無駄と考える人もいらっしゃるかもしれませんが、失敗をして停滞したり後戻りしたりするタイムロスを考慮に入れれば、先の短い人間にこそステップ・バイ・ステップという慎重さが必要になるとも言えるのではないでしょうか? そして老先の短い身としては間にさらにクロスバイクタイプを入れてしまうと、ロードレーサーがさらに遠のいてしまうことになります。そこで色々と調べて行く内にDEFY3へと行き着きました。GIANTのロードレーサーで最も価格が安いモデルはSCR2で73500円(税込)です。車重も10kgとこの価格のロードバイクとしては軽量です。コンパクトクランク採用で入門用のロードバイクとしてはまずまずだと思います。コンポがSHIMANOの105になるSCR1は車重が9.5kgで115500円(税込)です。
ドロップハンドルに不安がなければSCR2という選択肢もありますが、私にはどうしてもドロップハンドルのブレーキングに不安を感じてしまうので、FCRといった中途半端な選択肢を考えざるを得ない状況でした。
ところがネット検索をしている内にcyclowiredというWEBサイトでDEFY(ディファイ)3のインプレッションを見つけてからは、これが目下購入の最右翼モデルとなりました。このモデルの最大の特徴は嘗てツール・ド・フランスでも使用されたことのあるALUXX(アラックス)SL-Grade Aluminumがフレームに採用されている点です。今でこそカーボンとアルミのコンビネーションであるAlliance CompositeやオールカーボンのAdvanced-Grade Compositeなどが主流になりつつありますが、私のようなアマチュアにも毛が生えていない人間にはオールアルミで十分だと思っています。
オールアルミの最高峰ALUXX SL-Gradeなら10年以上の耐久性は折り紙付きですから、コンポのSHIMANO2300に目をつぶっても買いと判断しています。そして何といてもドロップハンドルに不安を持つ私にとって最も魅力的だったのが、ハンドルバーに初めから装備されている補助ブレーキレバーでした。単に慣れの問題で3ヶ月もすれば外したくなるかもしれませんが、これで大きく一歩ロードレーサーへ前進することができそうな気がしています。
そして3つ目のポイントがDEFY3はDEFYシリーズのエントリーグレードの為、カラーバリエーションも豊富だという点です。SC2Rはブルーとレッドの2カラーですが、DEFY3は2010年モデルで4つのカラーバリエーションが用意されているのです。私の目に止まったのが今年から新たに加わったホワイトでした。コンポはSHIMANOの2300ですが、これは後からSHIMANOの105やSRAMのRIVALに変更すればいいと考えています。フロントギアが3Tの為、SCR2より200gほど車重は重たくなっていますが、これは後でコンポとホイールを交換すれば解決できる問題です。 最初から105が装備されたDEFY1にするという選択肢もありますが、DEFY2以上のモデルには補助ブレーキがありませんし、カラーバリエーションもないのです。今回のAL-700Xでも経験したことですが、徐々に改良を加える楽しみは格別なものがあります。スペックを比較する限り大きな違いは補助ブレーキの有無の他にはコンポーネントとホイールの違いしかありません。フレームやフロントフォークが同じなら、後からコンポやホイールを交換して乗り心地を比較して行く楽しみは後に取っておくのも悪くないと思っています。
さらには最近注目を集めているSRAMのコンポを試してみたい気持も強くなってきています。ちなみにDEFY3は87150円(税込)、DEFY1は147000円(税込)という価格になっていますので、交換の工賃等を考えれば割高になりますが、自分の自転車を徐々に進化させてゆくという楽しみには変えられません。できれば来月には新しいDEFY3で100km超えのロングライドを堪能できればと思っています。
Al-700Xを購入して3ヶ月足らずですが、25km/hでの巡航という目標はほぼクリア。その結果、往復100kmというロングライドという目標も一歩ずつ着実に近づいています。巡航速度が25km/h程度であればケイデンス80rpm~90rpmでフロントミドルの2×5・6というギア比で十分です。ただ、ロングライドで郊外へ出るとやはり時速30km以上で走りたくなるものです。
つい数ヶ月前までは片道10km程度でヒーヒーいっていた自分からは想像もできない進歩です。単純に自転車を替えただけでここまで飛躍的に変化するとは思ってもいませんでした。以前乗っていたMTBルック車とはギアはほとんど同じなのに、重量が4kg以上軽くなり、タイヤがMTB用のブロックタイヤから幅の狭い700×28cへ替わったことで、走りが飛躍的に変化することを体感できました。
ツール・ド・フランスのような自転車ロードレースを長年見続けていながらMTBルック車に5年も乗り続けていた自分が信じられません。知っていることと実際に体験することのギャップはこれほど大きなものなのかと後悔しきりです。2年前にクロスバイクを選択していれば今頃は憧れのロードレーサーに乗っていられたかもしれないという想いが強くなっているからです。MTBでもギアが付いているわけですから、100km超えのロングライドを楽しんでいる兵もいらっしゃると思います。私にはそうした方々のような気力も体力もなかっただけなのかもしれませんが、私のような気力や体力に自信のない者でも自転車を替えることで夢のようなロングライドが可能になることが実感できたことは私の人生の中でも大きな収穫になったと思っているところです。
私の周囲でも片道20km・30kmというと自動車の距離と感じてしまう人々が大半ですが、MTBルック車に乗っていた頃の私も同じでした。10年近くツール・ド・フランスという世界最高峰の自転車ロードレースを見ていながら、100km・200kmを自転車で走るなんてクレージーだと感じていたのかもしれません。
近年、俳優の鶴見辰吾氏などのアマチュアレーサーがゲスト出演し自転車の魅力を熱く語っているのを聞いているうちに、ひょっとしたら自分ももっと速く、もっと遠くへ行けるかもしれないと思うようになった次第です。自分の中では100km・200kmという距離はプロが走る距離という線引きをどこかでしていたのかもしれません・・・