カーボンロードへの転機が訪れたのは2020年のことでした。前年に発表されたCAAD13と第3世代のSupersix EVOはcannondaleが、本格的に空力性能を意識したモデルであるSistemsixの開発で得たデータや現代のトレンドからエアロロードらしさを体現するコンパクトなリアトライアングルを採用。さらにCFD解析に基づいて導き出した新しいD型のチューブをダウンチューブやシートチューブを始めとしたフレーム各所に採用。これで翼断面形状と同様の空力性能を持ちながら、後端を切り落とした形状によって重量を削減し、丸型チューブと比較して約30%ものエアロダイナミクス向上を実現したのです。
世の中ではCAAD13が注目を浴びていましたが、流石にもうアルミロードという選択肢はこの頃の
私にはありませんでした。Supersix EVOには初代から試乗して来ましたが、ほとんどがHM(ハイモッド)で、私には軽いけれど硬すぎる感じが強かったのです。プロには柔らかすぎると感じる下位グレードのNM(ノーマルモッド)は重量増を割り引いても、私の脚質や体質に合っていました。後にエンデュランスロードのSynapseにも試乗しましたが、乗り心地はほとんど変わらなかったのです。
この第3世代のEVOにはカーボンのSAVEステムとハンドルバーをアセンブルしています。コンポはCAAD12と丸ごと入れ替え、UltegraにホログラムSiクランクと10アームのスパイダーリングで、とても気に入っていました。
そんな折に発表されたSupersix EVOのLAB71は衝撃でした。このモデルはSupersix EVOの第4世代に当たるのですが、私がこれまで乗って来た第3世代のEVOとは空力性能がまるで違うだろうと、見ただけで分かりました。これまでcannondaleのエアロロードといえばSystemsixでしたが、空力に優れているのは分かりますが、ゴツくて重そうで、私に向いているとは思えませんでした。Supersix EVOが発売された当初から、あまり空力には拘りを見せていなかったcannondaleですが、この第4世代のSupersix EVOは違いました。Cannondaleが本気で空力を考えたらこうなったという感じなのです。専用のボトルケージとボトルを装着時の空力性能がSystemsixとほぼ同じというのですから驚きです。

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