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ロードバイクの空気抵抗を考える(3)

2024-03-20 09:33:48 | ロードバイクの科学
 近年、ロードバイクのエアロ化が進み、各メーカーは風洞実験やCFD解析を繰り返し、ロードバイクの空力性能の向上に大金を投じる時代に入っています。私がロードバイクに乗り始めた頃は軽さ重視の時代でした。軽量で高い剛性が求められていた時代だったのです。その流れの中で個人的にもアルミでは最軽量といわれたCAAD10やCAAD12を愛用していたのです。ホイールも重量を考慮してディープリムは避けて来たわけです。

 時代が流れるにつれ、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)技術の進歩が著しく、フレームやパーツ(ハンドル・ステム・シートポスト・スポーク等)設計の自由度が上がり、翼断面やカムテール構造をロードバイクにも取り入れることができるようになったわけです。その結果、バイクは軽量化よりエアロ化する方が速くなることが実証され、これまでエアロ化に消極的だったメーカーも本格的にエアロ化に梶を切らざるを得なくなっているのです。

 ロードバイクが速さを求めるのは当然のことなので、メーカーは常に速く走ることを前提にバイクを設計しているはずです。近年、速さを犠牲にして、乗り心地を重視したコンフォート系のロードバイクも増えてはいますが、ロードバイクの魅力はやはりその速さでしょう。
 私のような高齢で貧脚なライダーが速さを語っても説得力はありませんが、時速50kmで走れなくても、時速30kmで長く走るためには速くて乗り心地が悪くならないバイクが理想なのです。私のようなホビーライダーが時速40kmで走り続けることは現実的ではありませんし、求める速さには個人差があるはずです。レースでアベレージ時速40kmを求める人や、TTで時速50kmを目指す人もいる一方で、長い距離を時速25km~30km程度で巡行したいという私のようなライダーもいるのです。では、私のように速く走ることができないライダーはエンデュランスロードを選んだ方が良いのでしょうか?
ロードバイクの空気抵抗は一定速度域での出力値(W)で比較されることがほとんどです。時速40kmで走行した時に何W減という形で比較するわけです。これを同一出力でより速く走ることができると考えるか、同じ速度をより少ない出力で走れるので楽と考えるかは乗り手次第なのですが、エアロロードは速く走るものという先入観が強いのではないでしょうか?個人的にはより速く走るためというより、より楽に長い距離を走るために空力を考えているところです。
 



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