近年SRAMのAPEX搭載モデルも普及しつつありますが、世界的に見てSHIMANOの105搭載の市販車数が最も多いのではないかと思います。世界的に見て販売台数が最も多いということは、その性能やコストパフォーマンスの高さが世界的に認められているとう結果でもあります。そこにわざわざ価格が少しばかり安い10速TIAGRAを投入したとしても、世界の趨勢は変わりようがないと思うのは私だけでしょうか?
メーカーのSHIMANOとしてはエンデュランス・ユーザーにより使い易いものを提供し裾野を広げ、上位モデルへのアップグレードを容易にさせたいという意図があってのことなのでしょうから、勿論、意味はあると思ってはいます。特にTIAGRAに搭載されているギヤインジケーターを内蔵した新型レバーは素人受けはするはずです。上位モデルとは異なってシフトワイヤは外出しですが、そのぶんブラケット部がスリムになり握りやすいというのも、ロードバイクが始めてという人には受けるポイントかもしれません。また、ワイドレシオのスプロケットが用意されているのも素人には有難いと感じる方も少なくないと思っています。
個人的にもTCR2に乗り始めた直後はリアのスプロケットを目視しなければ、今リアが何速に入っているのかが全く分りませんでしたが、今ではおおよそ17Tだなとか21Tだなくらいは分るようになりました。つまり、自分が頻繁に使うギアが何かが分れば、そこを基準にギアの上げ下げになる訳ですから、おおよそのギアが判断できるという訳です。私はSORAやTIAGRAを使用したことがありませんので、あくまでも見た目の印象になってしまうのですが、確かにブラケット部分が結構スリムに見えます。ただ、105以上はすべてシフトワイヤー内臓のエルゴタイプですから、将来のアップグレードを考えると、これに慣れてしまうというのはいかがなものかとも思ってしまいます。
また、ワイドレシオのスプロケットもコンパクトクランク(50-34T)を使用している限り、28Tというギアは不要です。通勤用のTCR2にCS-4600の12-28Tを選んだのはインナーへのチェーン落ちを防止するという意味合いしかありません。今回CAAD10をULTEGRAにしてみて感じることは、レバータッチの柔らかさと変速性の正確さと速さでした。105も決して悪いコンポーネントではありませんが、一度上のグレードのコンポを使用すると結構欠点も見えてきます。105の最大の欠点はレバータッチの硬さ(重さ)でしょう。ブレーキレバーにしてもシフトレバーにしても結構な力が必要です。勿論、レース指向の強い人にとっては問題にならないレベルではありますが、素人には慣れるまでに少し時間が必要かもしれません。この辺りが新型TIAGRAでどうなるのか、使用してみなければ分りませんが、見た目だと変速時間は兎も角レバーの感じは柔らそうに見えます。
個人的にはこれまでクロスバイクやMTBに乗っていた人が気軽に乗れるロードバイクが増えることは大いに賛成です。MTBはともかく、クロスバイクにはTIAGRA9速というモデルも結構ありましたから、そういう人は違和感無くTIAGRA10速に馴染めるのではないでしょうか?ただ、ある程度ロードバイクを知ってしまうと最低でも105、できればULTEGRAを使ってみたいと感じるようになると思いますので、本格的にロードバイクを楽しみたいと思う方は、SHIMANOなら105かSRAMならAPEXからのスタートをお奨めしたいと思っています。
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