先にも記したように常に空転しているホールのハブやリアディレイラーのプーリー、ギアとの摩擦抵抗の大きいチェーン等の効果は理解できるのですが、ほとんど空回りすることのない走行時のBBの摩擦抵抗を考える意味があるのかという疑問を感じてしまうのです。そこで、新型Supersix EVOに最も価格が手頃なTNIのセラミックBBで試してみようかとも考えているところです。
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TNIのセラミックBBはベアリング等級は”G3”のセラミックを使用して15,200円とセラミックBBの中では最安値ではないでしょうか。また。2万円以下ということであればWISHBONEのセラミックBBも検討に値するでしょう。WISHBONEは“G5”等級のセラミックボールを使用しています。
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ここで使われる“G3”や“G5”というのは正式なJIS規格ではありません。JIS規格はあくまでも鋼球用のもので、そもそもセラミック球には当てはまらないのです。正確には”G〇”等級相当のセラミックボールということになるのです。NTNの鋼球であれば”G3”は明らか”G5”より上と言えるのですが、セラミックに関してはあまり気にする必要はなさそうです。
ちなみに、G5等級の高品質セラミック球は真球度は0.13㎛*、表面の粗さは0.02㎛で、G5より上の1番高い等級のG3は真球度0.08㎛、表面の粗さは0.012㎛とさらに真球に近くなるのですが、セラミックBBの場合、G3使用のTNIのセラミックBBがG5使用のWISHBONEのBBより上とは必ずしも言えないのが実情なのです。理由は先に記したベアリングの構造とグリスの量や種類が回転性能に大きな影響を及ぼしているためです。CeramicSpeed やONIベアリングの凄さはまさにここにあるのです。
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WISHBONEのポイントはなんと言っても取り付けやすい2ピース構造で、めるだけでカンタン取り外し、取り外す際の叩き込みは一切不要、フレームの負担は激減されるのです。圧入式からスレッド式迄多様なBB形式にも対抗しているのも利用者にとっては有難いことです。スリーブ部分は左右共にネジが切ってあり、お互い締め込むことにより圧入タイプと同等の機能が実現できます。ねじ込みで一体化することにより、ベアリングの位置や角度のズレが減って回転がスムーズになるはずです。特にプレスフィットBBでよくある異音・防水・防塵性を一気に解決できるかなりの優れものなのです。
工賃を含めれば2万円前後になる出費になりますが、実際にどの程度の違いになるのかは確認してみたいところです。その結果によっては先々ベアリングだけをONIベアリングにすることがあるのかもしれません。
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