Being on the Road ~僕たちは旅の中で生きている~

日常の中にも旅があり、旅の中にも日常がある。僕たちは、いつも旅の途上。

美麗的日本和我 (美しい日本と僕)/川口・旧田中家住宅

2021-05-05 16:56:22 | 旅行

2020年の記録

 

建築当初は倉庫に囲まれていたが、今は高層マンションに囲まれている。

 

関東在住の人には、川口市の位置説明は不要だろうが、それ以外の人は、どれほど知っているのだろうか?と思って、あえて地図を掲載した。「そげん、知る訳なかとです。」といった類のコメントを頂けると幸甚です。

 

和洋折衷・大正浪漫の田中家住宅の施主、四代目田中徳兵衛さん(田中家は家督を相続すると徳兵衛を襲名することになっている。) は、みそ屋のオヤジ(埼玉味噌醸造組合理事長、材木商も兼業) で、成した材で建築したといった説明を受けた。

 

「川口×味噌」と言われても、ピンとこない。川口といったら鋳物、キューポラだろう。実際、僕も青二才のハナタレ小僧の頃、川口の鋳物屋には足繁く通い、鋳物のイロハを教わった。川口は、荒川を挟んで東京の対岸に位置する。東京からすると、川向こうの僻地だったので、煙を吐く鋳物工場の建設が容易だったのだろう。

 

蛇足ながらキューポラを大雑把に説明すると、銑鉄とコークスを交互に積み重ね、コークスを燃やした熱で銑鉄を溶かす溶解炉である。煙突からは真っ黒な煙が、バンバン排出されるので、今の川口で稼働しているキューポラはないと思う。(現在の川口市内の鋳物工場は電気炉で操業)

 

田中家住宅は、材木屋が造っただけあり最高級の資材を使っている木造3階建てである。どことなく、僕の生家(田中家住宅の何分の一かの規模、父親が値切りに値切って底値で買ったと聞いている)と、どことなく似た雰囲気がある。

 

 

旅は続く