ぼくらわ 千葉市美術館で 12月17日まで開催中の<没後70年 北野恒富展 「画壇の悪魔派」と呼ばれた日本画家>を見たのだ
ぼくが気になった作品なのだ
1番良かったのわ もう展示が終わってしまったんだけど 北野恒富の<暖か>と<鏡の前>なのだ
この2つわ 対の作品で 右側の<暖か>わ 赤が鮮やかな襦袢を着た芸妓が座っているのだ 美しい肌に 口を半開きで うなじの髪も ややほつれ リラックスしている姿が なんとも色香が漂っていて 素敵すぎて ぼくらのハートをズキュンと打ち抜いたのだ
左側の<鏡の前>わ 鏡の前で身支度する芸妓さんを 鏡の中から鑑賞者が覗いているような感じに見える作品で 仕草の美しさを描いているような気がしたのだ あと たぶん 間違っているかもだけど 浮世絵の鳥居清長や アングルの<オダリスク>のように 実際の人間のサイズでわ なく 理想化されたプロポーション(長身でスタイルの良い感じ)で描いているように思えてたのだ それとも 赤い帯の効果?かもなのだ
北野恒富の<墨染>なのだ
桜の精霊なので 色が儚げで 可哀想な感じがするのだ そして 声をかけてしまったら 今にも 消えてしまいそうな美しさがあると思ったのだ
北野恒富の<願いの糸>なのだ
淡い桃色の着物姿が美しい舞妓さんなのだ
願いをかけながら 赤い糸を針に通そうとしているんだけど うつろな感じの表情だからか 技芸の上達より 恋愛の方の願い事のような気がするのだ
あと 作品名わ 忘れちゃったけど こちらの2点も良かったのだ
北野恒富の作品を見ていて思ったけど ぼくらわ 初期の「画壇の悪魔派」と呼ばれた頃の作品で もう展示が終わっているけど 妖艶な感じもする<暖か>と<鏡の前>を見ることが出来て良かったのだ
他にも ポスターとかも良かったし 結構オススメの展覧会だと思うのだ
ここからわ えこうの感想なのだ
千葉市美術館 <没後70年 北野恒富展 「画壇の悪魔派」と呼ばれた日本画家> 12月17日(日)まで
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2017/1103/1103.html
作品リスト
http://www.ccma-net.jp/exhibition_end/2017/1103/1103_list.pdf
展示構成
第一章 「画壇の悪魔派」と呼ばれてー明治末から大正、写実と妖艶さとー
第二章 深化する内面表現ー大正期の実験とこころの模索ー
第三章 大阪モダニズム「はんなり」への到達ー昭和の画境、清澄にして艶やかー
第四章 グラフィックデザイナーとしてー一世を風靡した小説挿絵とポスターの世界ー
第五章 素描
第六章 画塾「白耀社」の画家たちー大阪らしさ、恒富の継承者たちー
北野恒富の作品がほとんどで、第六章のみ他の画家の作品を展示しています。作品リストには展示替えを含め約180点と載っており、私が見た前期では、約150点を展示していました。
気になった作品
6.北野恒富 願いの糸
解説には、こう書かれています。
『再興第1回院展出品作《願いの糸》と同じ構図の作品。七夕の夜には、盥(たらい)に張った水に星を映して織姫星と彦星が逢えるように祈ったり、盥に梶の葉を浮かべた上で星明かりを頼りに針に糸を通して技芸の上達や恋愛成就を願ったりする風習があった。』
7.北野恒富 鏡の前(※展示終了)
解説には、こう書かれています。
『「赤と黒の印象」として制作された《暖か》と対をなす作品だったが、人の勧めで結局は《暖か》を文展に、本作を第2回再興院展に出品した。すらりとした立ち姿と大きな瞳に、青海波に飛天をあしらった黒い着物と、赤い帯との配色が印象的である。襖の垂直・水平を交差させた幾何学的な背景も効果的で、日本髪の形に似た襖の引き戸にも恒富らしいエスプリがあしらわれている。』
8.北野恒富 大下絵:鏡の前(※展示終了)
NO.7<鏡の前>の作品と違い、髪はべた塗りでなく1本1本描いていて、少し右側に視線がいっているのがいい。これは私の想像ですが、右側から声を掛けられ、急かされ、視線が右にいっているではと思いました。
10.北野恒富 暖か(※展示終了)
解説には、こう書かれています。
『緋の襦袢に黒い伊達帯を締め、足を崩して微笑む芸妓を描く。芸妓の日常生活を描写しつつ、赤と黒との印象を描いた印象的な作品である。もとは《鏡の前》と対をなす作品だったが、《鏡の前》は院展に、本作は第9回文展に出品された。「広告絵画の顔と赤い長襦袢」が挑発的で画品として卑俗と非難されたが、川合玉堂や鏑木清方は濃厚な大阪の情緒と色彩感覚を称賛した。』
16.北野恒富 五月雨
家の中から雨を見ている女性、白とクリーム色を合わせたかのような着物の素地の色にアザミの柄の模様、帯の黒と結った髪の異なる黒がインパクトがある。
後ろ姿の色香ただよう美人は、これから来る思い人を待っているような気がしました。あと、しとしとと降る雨の空気感がいい。
27.北野恒富 墨染
解説の一部には、こう書かれています。
『歌舞伎「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」では、小町桜の精霊である傾城(けいせい)、墨染の桜の幹の中から現れる。大正前期の恒富は赤と黒の対比を探求したが、本作では青を効果的に用いている。人間でない桜の精霊を表すためであろううか。』
31.北野恒富 淀君
一目見て、怖いと思った。これは大阪城落城寸前の淀君を描いたもので、悔しさ、恨みなどの感情が作品の外にまで伝わってくるような感じがしました・・・。
隣には、もう展示は終わってしまったのですが、同じタイトルのNO.34の<淀君>が展示していて、そちらの方は、シルエットは同じだが、醍醐寺の花見を描いたそうで、人生最高の瞬間?のように思えました。
この2点の見比べは、印象に残りました。
36.北野恒富 花(※展示終了)
桜の下で、何かを夢想する女性。人の形が丸を組合わせたような感じで、表情も可愛らしい。NO.37の<花の夜>も同じような構図で、見比べが出来ました。
44.北野恒富 むすめ(※展示終了)
タイトルがむすめとなっているが、もう年齢がいっているような・・・?彼女の左上と右下に描かれている松の葉が立体的に見えて、生命感がある。
49.北野恒富 鷺娘
鷺が娘に化けたそうで、白無垢の娘が、袖で口元を抑えている。この作品ともう展示は終わっていますが、NO.50の<鷺娘>は同じ構図で見比べが出来ました。
NO.49の方は、闇が深い感じで、NO.50の方は、白が光っているような感じがしました。
54.北野恒富 蓮池(朝)
二曲一双の屏風。女性が船に乗って蓮を採る「採蓮図」は、優雅な画題として古くから好まれたものだそうですが、描かれている二人の女性は、同じ船に乗っているのに、ともに反対を向き、緊張感がありピリピリとした雰囲気。白に先端が赤い蓮の花がキレイなだけに、この2人になにがあったか、気になってしまう。
57.北野恒富 戯れ(※展示終了)
カメラのファインダーをのぞく女性の精緻な模様が美しいし、画面全体の緑が鮮やかで、色の統一感がある。
92.北野恒富 ポスター:貿易製産品共進会
アルフォンス・ミュシャの影響を受けたかのようポスター。
95.北野恒富 ポスター:サクラビール
この作品と、NO.100の<ポスター:たかしまや飯田呉服店>は反転したらほぼ同じ構図になっていました。
NO.95は、鼓を持つ芸妓さんで、NO.100は普通のキレイな女性がモデルで、見比べが面白い。
105.北野恒富 ポスター:菊正宗
商品に因んだ白菊を背景に、頬に指をあて、裾を持ち横向きの艶やかな芸妓を描く。青い着物や所作が美しい。
109.北野恒富 ポスター原画:足利本銘仙(※展示終了)
隣には、NO.108の<ポスター:足利本銘仙>も展示していて、見比べが出来た。ポスターの方が色の強弱というか、色の主張がはっきりしていたような・・・?あと、背景の菊の模様がいい。
参考出品として胸があらわになった有名な高島屋のポスターも展示していました。
チラシの画像も載せます。(クリックすると大きな画像で見れます。)
北野恒富の作品を見ていて思ったのは、初期の頃の作品の方が好みで、もっとたくさん見たいと思ったので、年数を経ていくほどに清楚を言うか、美しくなっていってしまったのは、少し残念な感じも受けました・・・。
滋賀県立近代美術館所蔵の<暖か>と<鏡の前>は、またすぐにでも見たいと思わせる魅力があって、この2点を見れただけで、大満足の展覧会でした。
あと、<所蔵作品展 近代美女競べ>も開催していて、下記の数点が良かった。
31.鏑木清方 薫風
33.横尾芳月 線香花火
33.横尾芳月 阿蘭陀土産
64.橋口五葉 髪を洗う女(画稿)
73.橋口五葉 髪梳ける女
この後わ 検見川駅に移動して<印度料理シタール>で 遅めのランチをしたんだけど そのことわ また 今度書くのだ
ほんとに、
ハートがずきゅーんな作品ですにゃ。
チビクロなんて、鼻血ブーですにゃ。
当時わ、有名でも
ちょっと忘れられてしまった画家さんを
このようにご紹介してもらえる展覧会て、
貴重ですにゃ。
千葉市美術館わ、通な企画が多いですにゃ。
遠くなければ行きたいくらいですにゃ。
ブログでのご紹介ありがとですにゃ。
「魔法使いの嫁」みたですにゃ。
絵もきれいだし、
この後どうなっていくか気になりますにゃ。
食事の場面すごくおいしそうですにゃ。
こんばんわなのだ
ほんと<暖か>わ 画壇の悪魔派と呼ばれるに 相応しい作品で 妖艶もあり 可愛くもあり 魅力がすごかったのだ(どるち)
北野恒富の作品は、私も数点ぐらいしか見たことがなかったので、今回まとめて見ることが出来て良かったです。
確かに、千葉市美術館は、惹かれる企画展を多くやりますね。来年のことですが、5月30日から1ヶ月間くらい開催する<岡本神草とその時代展>は、妖しくデロリ的な女性を描いているので、今からでもすごく楽しみな展覧会です。
魔法使いの嫁のアニメ、絵がキレイですし、あの世界観が好きで、すごく気に入って、マンガも買っちゃいました・・・。(えこう)