面白かったです。『嫌な後味のミステリー』を集めた短編集らしい。
この一話目の『パッとしない子』が身につまされる感じで、もう、ほんと、私、先生になってなくてよかったなーって思った。こんな先生になっていた可能性は大きいと思う。自分のお気に入りの子にばかり注目して、その他の子は「目立たない子、パッとしない子」扱い。そんな人、いっぱいいると思うんだけどさ、気づかずに生きてるんだと思うんです。よくぞ気づいてくれました!という感じ。日々の生活で、こんなことやってんだろーなー。それを元生徒から指摘されるなんて。こーわー😱
『コミュニティ』も結構印象的で、ある団地へ引っ越した家族。夫婦はそこの異様な雰囲気に、違和感や反発を感じるんだけど、一つのイベントを機に妻がそこに馴染むようになり、そして、また別のイベントを機に夫もそこに馴染むようになるという。どんなコミュニティかというと、行き来が頻繁で、まるで家族のよう。夫が仕事に出かけると、妻達は一つの家に集まってずーーっと一緒に過ごす。昼食もそこの家の人が作る。子供達もかく家庭行き来自由。と、いうか、こども達自体が、本当は誰の子?状態。夫婦のシェアも当たり前な、コミュニティ。こんな異様なコミュニティに、違和感や反発を覚えていた夫婦が、あっという間に馴染んでしまうのが、こわいー。特になにがあったってわけでもなさそうなのに。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます