おとぎのお家と青い鳥

本ブログでは、主に人間が本来持つべき愛や優しさ、温もり、友情、勇気などをエンターテイメントの世界を通じて訴えていきます。

新 青春うたものがたりシリーズ「風のある町」1/ A town with the wind

2013-03-04 19:20:52 | 人・歌・愛・心・笑顔・夢・希望・平和

2013年の新年を迎え、すべての有名サイトでNO1に輝いた当ブログ人気作品─新青春うたものがたりシリーズ『風のある町』─が、Googleサイトにおいて約115,000,000 件中1位を獲得するという大快挙を成し遂げました。それを記念して新シリーズとして─新青春うたものがたりシリーズ『風のある町』─を 再スタートさせて頂くことにしました。前回の連載同様どうぞよろしくお願い致します。


ピアノ企画 / 下家 猪誠
作 / 猪 寿

第1話/ 大輝と愛
~出会い~

風のある町を君と歩いたね 風のある町で君と話したね
(いつでも2人一緒に・・・Woo ooo)
今では何もかもが遠い日々の 記憶にかすむ出来事だけど
僕の生活(くらし)の中では まるで時計が止まったように
あの青春(ひ)の君が今でも なにひとつ色褪せもせず美しいままで生きている
歳をとったせいだろうか 意味もない自分探しをするのは
もう帰れないからだろうか あのときめきの青春(じだい)の瞬間(なか)には
心地よい陽だまりの中の 眠りから目覚めたら
何の輝きもときめきもない 時の流れに置きざりにされた僕がいた

突然、愛が地図にも名前が載っていない“風のある町”
にやって来たのは、桜前線の話題がいっせいにテレビニュースで流れ始めた、早春の風の強い日だった。
愛が、風の町にやって来たときの格好は、スーツケースひとつと薄いグレーのロングパーカーに、洗いざらしのジーパンという質素のものだった。
大輝との出会いは、駅前の不動産屋の前で部屋を探すための貼り紙を見ている時に、偶然その場所を通りかかった彼が声を掛けたことだった。
やはり、大輝の遊び目的の軟派と思われる行動に、最初はすごく警戒し彼が何を言っても無視をしていた愛だったが、彼が真っ黒に日焼けし顔でひょっとこ面や、明石家さんまなどの芸人の真似をして笑わせてくれる姿に、やがて少しずつ彼女の警戒心も解けいき、笑顔を見せるようになった。
大輝が愛と出会った時には、まだ彼は地元の大学に通う学生だった。
愛が、大輝と出会ったその日なかなかいいアパートが見つからずに、彼の部屋に泊めて貰ったのをきっかけに、2人は正式に自己紹介をし合い付き合うようになった。
その結果、愛のほうが大輝より2つ年上ということが分かった。

そして、その日から2ヶ月も経たないうちに「いつも一緒にいるのに、アパート代がもったいね・・・」という話から、二人は愛が借りた部屋で同棲するようになった。
大輝と愛は一緒に住むようになってから、以前にも増して二人で将来の夢を語り合ったり、映画を見に行ったりショッピングなどに出掛けたりするなどして、二人の交友時間を楽しむようになった。

その後、二人は生活費を稼ぐために、大輝が大学に出掛けている間は、愛はファーストフードの店でアルバイトをし、大輝は大学の授業が終わると以前から働いていた居酒屋で、それぞれにアルバイトを続けた。
そのせいで、普段の日はアルバイトをする時間が昼と夜というすれ違いはあったが、そのぶん毎月二回は日にちを合わせて休みの日を取っていたので、たまに喧嘩はするものそんなに生活に不自由を感じたり、男女関係の生活に不便さを感じたりすることはなかった。
ただ、ひとつ大輝には気になることがあった。
それは、愛がしょっちゅう熱を出したり、めまいを起こしたりすることだった。

大輝が愛の家を訪ね、インターホーンを通じて自分の名前を名乗ると、家政婦らしき女性が応対に出て来たが、彼が愛のことについて聞くと、何故だか?大慌てして2階に繋がっている螺旋階段を駆け上がって行き、やけに大柄で恰幅のいい中年の男性と、まるで女優のように品のいい中年の女性を伴って3人で階段を降りてきた。
その姿を見た瞬間、大輝には家政婦らしき女性が呼んで来たのが、愛の両親であることはすぐに分かった。
大柄な恰幅のいい中年の男性は、自分が愛の父親の石坂泰三であることを名乗ると、いきなり大輝に向かって怒りだした。
「お前のおかげで、愛の病気は家にいるときよりも、ずいぶん酷くなったんだぞ!」
「それって、どういう意味ですか?」
「お、お父さん、やめてください。亀梨さんに会えて愛だってあんなに喜んでいたじゃないですか・・・」
「お、お前は何を馬鹿げたことを言っているんだね!」
「ほ、本当じゃないですか・・・」
『「愛ちゃんはお母さんが体調を崩したので、しばらく家に帰ります・・・」とメモを書き残していましたが・・・』
「愛ちゃんに何かあったんですか?」
「そ、そんなことを、あ、あの子が・・・」
そう呟くように言うと、愛の母親百合子の目からは、ハンカチでも押さえ切れないほどの大粒の涙がぼろぼろと、彼女の頬を伝って床に零れ落ちた。
「お、お父さん、もういいでしょう。亀梨さんに本当のことを話してあげましょう・・・」
「もういい!お前がそういい気持ちなら、もう好きにしろ!!」

それから事件が起きたのは、わずか3日後のことだった。
「ママが体調を崩したみたいだから、ちょっと家に帰って来るね。でもすぐに帰って来れると思うから心配しないでね・・・」
突然、大輝がアルバイトを終えて帰宅すると、そうメモを書き残して愛の姿が消えていたのである。
だが、愛のそんな言葉とは裏腹に、彼女は一ヶ月経っても帰って来ることはなかった。
愛のことを心配した大輝は、たとえ一緒に住んでいても彼女のプライバシーを盗み見るようで、なんとなく悪い気がしたが、彼女の整理タンスの中から彼女の母親から彼女宛にときどき来ていた手紙を探し出し、やっとその住所を頼りに東京の成城にある彼女の家を探し出した。
大輝が家を訪ねると、今まで愛から一度も聞いたことはなかったが、かなり彼女は金持ちと思われる家の娘だった。

お前がそういい気持ちなら、もう好きにしろ!!」
愛の父親の泰三は、そう言った後もなおも怒りながら、ぶつぶつと独り言を呟きながら螺旋階段を上がり、とっとと自分の部屋に帰っていった。
家政婦らしき女性は、その煽りを受けてどちらに付くか困り果てた顔で、泰三の方を向いたり百合子の方を向いたりして迷っていましたが、百合子が泰三の様子を見に行くように伝えると、ホッとした表情で泰三の後を急ぎ足で追いかけて行った。

「実は・・・亀梨さん、愛は今病院にいるんです・・・」
「えっ?!」
「い、いったいそれはどういうことなんですか?」
「誰にも話さないと思っていましたが、亀梨さんあの子の命はもう半年しかもたいないんです・・・」
「そ、そ、そんなことを急に言われても、ぼ、僕には何がどうなっているのか、分かりませんが・・・」
「そうですよね。突然こんなことを言われても、何がどうなっているのか分かるわけがありませんよね・・・」
よほど辛いのだろう。
百合子は、勝手に溢れ出す涙をハンカチで抑えながら、悲しみに満ちた表情で話をし続けた。
「愛は、重い白血病にかかっていて、もうどんな治療を受けても治ることはないのです・・・」
「じゃあ、お母さんが病気というのは嘘で、本当は自分自身が病気だったんですね・・・」
「そ、それも半年間ほどしか命がもたないという・・・」
ようやく大輝は百合子の話を聞き、しょっちゅう愛が熱を出したり、めまいを起こしたりしていたことの理由が分かると同時に、その話を聞かされたとたん逆に今度は自分がめまいがして倒れてしまいそうなくらいに、心に大きなショックを受けた。

次回に続く


 
 大久保まーさ

大久保まーさ



140歳まで美しく♪生きる:大久保まーさ♪をニックネームにした、食生活アドバイザー兼美容食研究家。

住まいの地域:兵庫県
出身地:美しい地球
出没地:芦屋 大阪 神戸 東京
血液型:永遠型
誕生日:1949年11月15日 15時頃
性別:愛にあふれた女性です

とても、優しくて自然を愛する素敵な女性です。こんな、まーささんとお会いしたい方は、下記のURLまでアクセスください。
アメーバーブログ
http://ameblo.jp/okubomasa/

facebookメールアドレス
il-cuore@leto.eonet.ne.jp


Happy New Year! 2013

お友だちのみなさん、新年明けましておめでとうございます。

 今年は、新たな「日本の天地創造」の時だと思っています。
それに伴い、いよいよ僕自身も自らの人生の最終章に向かう年だと思っています。

そこで、これまで僕は僕自身がやり残したことを、すべては出来ませんが出来る限りやって行こうと決心しました。
その最後の答えが見つかるまでは試行錯誤すると思いますが、これまでのように絶対に自分を甘やかせないで生きることにしました。

 ただ、やる目的は決まっていますので、後は自分自身の努力次第でそれが本物になるか、しょせん偽物で終わるのかが決まると思います。

つきましては、これまで以上にすべての物事に対して本気で立ち向かって行こうと思っていますので、お友だちのみなさんの中でぜひ僕に対してどんな小さなことでもいいですので、ご支援やご指導を頂ける方がいましたら、下記のメールアドレスまでどうぞご一報いただけますようよろしくお願い致します。

 連絡先
m_ishizaka518@yahoo.co.jp
icchi0720@ybb.ne.jp

平成25年1月1日
 下家 猪誠


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