本作品から、現在OCNCafeで開店中の当Cafe「Fairy Land」を訪れたみなさんの中で、毎回もっとも印象深いHNや面白くて楽しかった足跡メッセージを選ばせて貰い、訪問者のみなさんとの親睦の交流の輪をよりもっと楽しくて大きなものにしていくために、当ブログと当Cafeを連動させたひとつのエンターテイメントプレイとしまして、本作品のストリーの中に加えて掲載しご紹介させていただいています。そのHNや足跡メッセージの内容が掲載されています部分は、すぐにその当事者本人が閲覧できるように、赤い文字で記述しています。
当Cafe「Fairy Land」
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第12話/悲運
~母とよく似た運命~
<こんな寂しい夜だから>
Happy life そう今日も何もなく 無事に過ごせることが
一番の幸せと 小さい頃から母が教えてくれた
そんな母も 今では思い出の中でしか話せない 星の空に旅立った
Lonely destiny 独りぼっちで 時間(とき)の流れの中に取り残されて
女一人で生きていく運命(さだめ)なんて 惨めすぎるから
恋人を気取って自分に自分で メールを書くなんて馬鹿げた話しよね
もしもあの時にあなたと もっと話し合える時間があったとしたら
「本当に幸せに 巡り会えていたでしょうか・・・」
過去の悲しみに引きずられ ah幸せという名の不幸の中で
Smiling face at the heart Unhappiness with a name as happiness
ああ心の笑顔を失くして生きるより いっそこの命神に捧げても一度生まれ変わってやり直したい
ああ涙に埋もれてこのまま生きるより 今すぐに母のもとへと旅立って〔子供の時代(とき)のように〕その腕の中に抱かれて眠りたい
人間の運命というものは、不可思議なものである。
というのも・・・ありさが自殺未遂の後に辿る道が、昼間は笹塚にあるスーパーマーケットライズで働き、夜は新宿の歌舞伎町にあるクラブパピヨン(キャバレー)に勤めるという、まったく母洋子が辿った道と類似していたからである。
それだけではなく、その運のなさは男運や家族運がないことまで、母親とよく似ていた。
ただ、ひとつありさと洋子の人生が違っていたのは、当初の彼女は大学を出て一流の菓子メーカーJKに勤めていたことである。
ただ、ありさが母親とよく似た道を辿ざれることを得なくなったのは、世間的には自殺未遂をきっかけにして、彼女の人生が大きく転落しているようにも思えたが、単に実際にはそれだけが本当の理由ではなかった。
それは、洋子が脳梗塞の病院でのリハビリを取り止めて、ありさとの暮らしを選択したために、今彼女が住んでいる六畳一間のアパートでは手狭になるために、同じ神田川沿いの近くに2LDKのマンションを借りることになり、これまで以上に病院への通院費に加えて、生活費が掛かるようになったからである。
おまけに、ありさが働きに出ている間は、洋子の面倒を見てもらうためのホームヘルパーを頼まなければならず、この世で一番大好きで一番信頼している、母親と暮らせるようになり喜ばしい反面、そのぶん彼女にとって予想をしていたのを遥かに越える、大きな生活費の負担が伸し掛かって来た。
そのせいで、正直に言うと、いくら医療補助費が削減になり保険料が値上がりして、多少たりとも洋子の入院費の支払いが高くなったとしても、彼女が病院に入院していてくれていたほうが、もっともしかしたら生活的には楽だったのかもしれないと思うことが、ありさの気持ちの中には洋子には悪いがしばしばあった。
ただ、常にありさを悩ましたのは、それだけではなかった。
それは、妹の舞の夫である城嶋大樹と弟の大輔が、根っからの飽きっぽい性格せいで、常にきちんとした定職に就かずに、何か事あるごとに妹と弟が金をせびりに来ることだった。
時折、そんなありさは自分のあまりの悲運さを、洋子にも隠れて目蓋が腫れるほど泣いて恨んだが、その幸運や悲運の巡り合わせだけは、残念なことにどんなに自分が努力したとしても、彼女の細腕に病気の母親と自活力がない妹弟がぶら下がっている以上は、まったく自力では解決する余地がない問題だった。
さらにまた、昼間の仕事に比べて夜の仕事をしていると、酒やタバコや金品の授受などに惑わされて、さらに自分の人生の歯車が狂う確立が高いことは事実だった。
次に、ありさを襲う悲劇の運命の舞台は、その彼女が働いている夜の仕事場だった。
第1話完
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