遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

森達也・藤井誠二「死刑のある国ニッポン」

2010-04-07 20:41:12 | 読書感想文
2010/4/8

森達也・藤井誠二「死刑のある国ニッポン」を読む。死刑廃止派と存置派の硬派な対談。
「悪人面」の二人の顔写真が表紙。ご丁寧に本を裏返しても顔写真二つ。森自身もポッドキャストで「売れないでしょう」と断言してたけど、この装丁じゃなあ。
内容はすばらしいと思うのに。
すばらしいんだけど、話題が高度でなかなかついていけない。前に読んだ「死刑」の方がわかりやすい。
もうひとつ内容をわかりにくくしているのは、廃止派と存置派で正反対の結論に達している二人なのに、お互いはお互いの仕事を認め合っていて、共通認識もたくさんあるということ。「もっと真っ向から対立したほうが話しやすいのにね。」なんていう言葉も出てくる。それだけに信頼感もあるんだけど。
なんだか自分の意見が周回遅れのような気がしてしまう。考えるための第一歩にいいのではないでしょうかと決まり文句でお茶をにごそう。
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ヘンリー・フォンダ主演「12人の怒れる男」(1957年)

2010-04-07 10:57:32 | DVD・VHS・動画など
2010/4/7

戯曲WSで鑑賞した「12人の怒れる男」の感想も書いておく。
アメリカで人を殺した少年の裁判。12人の陪審員のうち1人が無罪を主張する。「優しい」ほうの映画をシンプルにした感じ。シンプルなぶん力強い。第8号陪審員(ヘンリーフォンダ)は、有罪派11人を次々と論破していく。
この8号、ワークショップのときは人気がなかった。参加者で人気投票したところ、8号が1番好きだという人は20人くらいいて1人もいなかった。その理由は、「完璧すぎて人間味(欠点)がない」というもの。
自分も「一番ではない」ので手は挙げなかったけど、人間味が戯曲に必ずなきゃいけないかというとそうは思わない。
水戸黄門やシャーロックホームズに人間性を求めてもしょうがない。あんまりホームズがうっかりしてても困るものね。
ヒーローがばったばったと不可能な数の敵を倒していくのは、言葉の上だけでもけっこう気持ちがいいものだ。
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