![]() | 1000ピース 長岡の花火 11-058 |
クリエーター情報なし | |
エポック社 |
2012/10/19
・直前に見た「インビクタス(DVD)」のラストにかかっていた曲が「ジュピター」だったこともあり、導かれるようにして見に行ってしまう(今日が札幌ラストだった)。
・長岡花火のフェニックスは知っていた。いわゆるスターマインが幅数キロにわたって空を覆い尽くすすさまじい花火。これを映画館で見ないでどうする。
・でも、中越や東日本の震災ではなく、ほぼ戦争の話。
・戦争の話を通じて、震災も大惨事の歴史の一部と捉え、復興を誓う構成。
・長岡も模擬原爆が落とされたり、戦争ではとても悲惨な歴史を持っている地域なのだそうだ。
・惨事を繰り返さないためには、語り継ぐこと、想像力をもって相手と接すること。
・こういう主張は珍しくもなんともない。
・これだけだとただの戦争ドキュメンタリーになってしまうんだけど、このお話は完全に別次元にある。
・評論するつもりは始めからないけど、ただの感想を書くのですら、どこから手をつけていいのかわからない異形の大作。
・変なものが映っていないシーンがない。
・なんだかよくわからないけど、重要人物のひとり、女子高生の「元木花」が一輪車に乗り続けている。理由の説明はなく作中ずっと乗っている。
・これが生身の人間とは思えないぐらい尋常じゃない乗り回し方をしている。歩いているのでも走っているのでも自転車でもバイクでもない移動の様。
・その意味は、見ていればわかるんだけど、なにもそんな方法をとらなくてもと思う。
・でも、そういう「奇策」でしか表現できないものがちゃんと映っている。
・ロールシャッハテストのように、いろんな言葉や出来事を撒き散らして「さあ、何に見える?」と聞かれているような感じ。
・または、監督の大林宣彦が人間一個分の「想像力」を凝縮して爆発させた感じ。
・監督に首根っこつかまれて、悲惨な出来事に拮抗しうる想像力を持てと叱咤されているような作品だった。
・それはともかく、公開から1年以上たって札幌。見られるだけいいけれど、もう少しなんとかならんもんか。
※画像は、本作でも重要なモチーフになっている山下清の貼り絵(ジグソーパズル)。
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