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2021/11/28
・娘二人が母親を連れてスカイツリーを見に広島からやってくる話と、彼女たちの過去と未来の話。
・Pitymanは東京を拠点にする劇団。初見。
・弦巻楽団の大文化祭、今年は特に面白そうだったのに他の作品は全然スケジュールが合わず、残念。
・介護と認知症を題材にした作品はよく見かけるけど、演劇を作る人たちにとって、とてもやりがいのあるテーマなんだと思う。
・空宙空地の作品とも通じる感じ。
・本作だと特に体の使い方へのこだわりを感じる。
・待つ、座る、歩く、おばあさんはもとより、それなりの年齢になっているはずの娘たちの動きも、おそらく役者さんの実年齢には合わない制限された動き。
・動きの速さや激しさには限度があるけど、その個人のクセや拙い動きの表現には限りがない。
・見た目ではわからないけど、動きでだいたいこのくらいの年齢なのかなと想像することができる。
・とはいえ、最初のほうは、作品全体の狙いのようなものをうまく見つけられず苦労する。
・最終的には時間の流れが不可逆であることへの反抗なのかなと思ったりする。
・よく言われることだけど、親というのは損な役回り。若くて子供が幼いうちは一生懸命面倒を見る側だけど、自身が年を取って認知症になれば、かつて育てていた子供たちから疎まれてしまう。
・子供がただの恩知らずというわけでもないのが悲しい。介護する側も追い詰められている。
・でも、長いこと一生懸命生きてきたのに、人生の最晩年でそんな扱いを受けるのはどうにも理不尽。
・演劇なら、起きた出来事はそのままでも、順番を入れ替えることができる。
・映画でもできるけど、人の一生みたいな長い期間を扱う場合は演劇のほうがやりやすいと思う。
・楽しい思い出を忘れなければ、人生なんとかやっていける。そういう人生を後味の悪いものにしないための作品だった。
・あと、過去シーンで、北海道民には決してわからない瀬戸内の空気というか生活感みたいなものが感じられて楽しかった。山羊かっこいい。
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