JUON NETWORK イベント報告

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【関西中国】「第14回町並みと民家を訪ねる会」

2012-05-12 | 関西中国地域ブロック
5月12日(土)に奈良県五條市「大和・五条新町」で行われた
「第14回町並みと民家を訪ねる会」の報告です。

16名の参加がありました。


関西中国地域ブロック事務局より


小さな駅、大和二見駅から東に向かい、国道をわたって、急な坂を降りると、
黄褐色に色取られた道が一直線につながっています。

これが旧紀州街道。紀伊・堺・大和・伊勢・吉野を結ぶ五つの街道が
集った処が五條の町で交通の要衝でありました。
吉野川(紀の川)を筏・川舟を使った河沿いに開けた町で、
今でも江戸時代の商家の町家がその風情を色濃く残しています。

この川は雨量豊かな大台ケ原や吉野の水を運んで、川の氾濫も多く、
水害に対する大きな堤防が設けられ当時の面影はなくなっていますが、
古来多くの人や物の往来と共に発展してきたようです。町並みの中心は
「新町通り」と呼ばれる約一キロほどの町並で、「重伝建保存地区」
に指定されています。

ここの町家の特徴は防火対策にあり、黒漆喰と袖梲(そでうだつ)で、
江戸時代の建物が多く残り、本瓦葺きの大屋根や庇を持つ豪壮な町家も
少なくありません。

大和五條といえば明治維新の魁となった天誅組の義挙で有名です。
幕末における下級武士と豪農豪商とが一体となった皇統派の武装蜂起で、
失敗に終わりましたがその遺跡があちこちに残されています。

その拠点となった場所が長屋門・桜井寺でありますが、
今回ガイドいただいた、地元の奉仕の方々の、並々ならぬ熱の入れ方に
感激しました。本当に親切な方々でした。
 
江戸の風情を色濃く残す新町筋の中でも、特に国の重要文化財の栗山邸は
日本最古の民家といわれ、中邸(県指定)・別栗山邸(市指定)など、
中身は現役のため見せてもらえないのが残念ではありましたが豪壮な家屋が
集っています。

まちなみ伝承館前での昼食後、季節がら五月の空に鯉のぼりがいっぱいに
泳いでいる吉野川の土手を辿りながら、花で名高い金剛寺を訪れました。
ボタンは終りでしたが、牡丹・芍薬(シャクヤク)・石楠花(シャクナゲ)
の違いを学び、大山蓮華(オオヤマレンゲ)など珍しい花々にも
出会うことができました。

それにつけても、地元の方々の温かい心遣いと郷土を思う心に打たれ、また、
なんとなく懐かしさが感じられる町ではありました。




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