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キセキレイに何が起こったのか?  6月16日の記録パートⅡ

2014-06-18 | フィールドノート(多摩丘陵)
16日の記録として、一昨日キジの散歩の動画を公開しました。
今日はその第2弾。続けて鳥の情報を紹介します。

この時期、多くの鳥たちは、巣立ちの季節。そこここに、巣立ち雛を連れた家族集団を目にします。
谷の奥にキジの大声を聞きながら、谷津田の脇の道を進みました。
キョロキョロとあたりを見回しながら歩いていたのですが、脚がパタリと止まりました。頭の中に、直前に通り過ぎた風景が浮かんだのです。田んぼの脇に突き刺された竹の杭の先に、独特の形をした影が甦ったのです。ゆっくりと振り返ると、そこにカワセミの姿がありました。逆行だったので、ゆっくりと後戻りをしてファインダーの中に収めました。体は痩せていて、羽毛の色が淡く見えます。シャッターを切ってから、畦に踏み入り、少し近付く。立ち止まってもう一枚。まだ悠然としています。もう一息あと3歩進んでまた一枚。まだ逃げない。


カワセミ(巣立ち雛かな) 2014-06-16 多摩丘陵

さらに、もう一枚と思っている所へ、場所柄に似合わない、運動系の上下を着た若者3人が、大きな声で話しながらどやどやと歩いて来ました。「ああ、まずい!」と思った時にはすでに遅し、カワセミは向かいの藪の中に飛んで行ってしまいました。

その後、先に紹介したキジの番いと出会い、エナガの群れの下を通過してお昼を食べる予定のため池の脇に出ました。
そこで最初に目にしたのは、溜め池のほとりに生えるヤナギの枝で、大騒ぎをするキセキレイでした。
双眼鏡をのぞくと、成鳥1頭と、幼鳥が4頭いるようです。


キセキレイの幼鳥 2014-06-16 多摩丘陵

別の枝で、騒がしい羽音が聞こえます。双眼鏡を覗き込むと、横枝の上で、羽ばたきながら、わずかに飛びあがり、操縦のへたくそなリモコンヘリのようなふらふらした動きをするやつがいるのです。「巣立ったばかりで、羽ばたきが下手なのかな」などと思いました。
とりあえず、動きが面白いので、何枚か撮影しました。


キセキレイ 操縦の下手なリモコンヘリのようなホバーリング 2014-06-14 多摩丘陵

しばらくすると、キセキレイ達は、谷の奥へ飛んで行ってしまいました。

その後、撮影した写真も確認しないまま、僕は、すぐ横のハンノキを見て回ったのです。実は、ここはミドリシジミの発生ポイント。前回のログに書いたように、このチョウの発生状況の確認は、その日の目標のひとつ。一通り見て回ってから、池のほとりの桜の根元で昼食を始めたのです。ここからは、ハンノキ全体が見渡せるので、昼食を食べながら、ミドリシジミの動きが観察できるわけです。

途中、「ビー、ビー」と鳴きながら、カワセミが通り過ぎてゆきました。この池でもカワセミを時々見るのですが、今日最初に出会った個体、あるいは、同じ家族かどうかはわかりません。

結局ミドリシジミは確認できないまま、この日の散策は終わりました。

後日談

家に帰り、データをパソコンに転送して、写真整理をしていると、
「うん…?」
先ほどのキセキレイの下に、何やら不気味なものが写っていたのです。



キセキレイの下に、お腹を膨らませたアオダイショウが! 2014-06-16 多摩丘陵

巣立ち雛の羽ばたく練習などではありませんでした!
おそらく、巣立ち雛を1頭飲み込まれ、他の雛を守るために、偽傷をする親鳥だったようです。
ミドリシジミに木をとられていたとはいえ、自分の注意力の低さににショックを感じた出来事でした。

この日の記録はまだ続きます。次回はチョウの情報の予定です。



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