安保先生によると、人間の体は、免疫、自律神経、内分泌システムと、それを支える治癒システムによって、常に調節されています。
だから、少しぐらい不摂生したって、各種臨床検査値は、「正常値」を維持するはずです。
でも……「検査値の異常」が見つかったとき……
「調節作用の限界を超えた」と考える必要があるかもしれません。
ただし「検査値の異常」でも一過性のものが少なくありません。
要は体の不調、検査値の異常をどう捉えるかだと思います。
だけど人間ドックや健康診断で「多少おかしいけれど、正常値の範囲内です」と言われると、安心して「今まで通りの生活」を続けてしまっている方が多いのは事実ですね。
そしてお薬ほ飲んでいれば治ると思っている方も非常に多い……。
これは大きな落とし穴かもしれません。
現代医学では「正常値」なら「病気ではない」と判断します。
実際「検査値の異常あり要精検」ということで、はじめて病院の門をたたいたが、その時点で「既に手遅れ」といった事例もたくさんあるようです。
ほとんどの場合、体が異常な反応を示す前に、前兆があります。
体が発している声に耳を傾ける事ができるか、というところが分かれ道でしょうね。
恥ずかしい話、私もこのような健康に関する仕事をしているにもかかわらず、五年程前におたふく風邪と胃潰瘍を経験してしまいました。
いやぁ……苦しかったです。
おたふくは1週間寝続けました。
普通の風邪ならお灸と梅酢、腰湯でなおせるのですが、吐きそうになるくらい水分をとっても汗すらかけないのですね。あごは痛いし頭は痛いしで、ひたすら横になっていました。
で、治り始めてから大量に汗をかき始めるのですね。
その量たるや、驚きでした。
胃潰瘍は恥ずかしながら薬に頼りました。
タケプロンなるお薬がとてもよく効きました。
「生きるか死ぬか」といった病気ではない場合でも、同じことが言えます。
治療院を訪れる方でも、「検査値の変動」、「体の多少の異常」という段階で、相談に来て下さるのは本当に「マレ」で、相当時間がたって重い腰を上げる方が本当に多いです。
でも、どこに行っていいのかわからないという声もよくきかれるので、私も適応疾患についてしっかりお知らせする義務があると痛感しています。
早く気がつくこと!!
検査値の変動」よりもっと大切なことは、体調のちょっとした異常(皮膚、目、爪、大小便、今までと違う疲れ、女性では生理等々で判断)に早く気づくことでしょうね。
現代医学では病気と認めないこのような段階でも、東洋医学を勉強している方なら、「前触れ」ととらえて適切な指導をして下さると思います。
未病治
東洋医学では「未病を治す」医者が、最高の医者と位置づけています。
更に「検査値の変動」、「体調のちょっとした異常」から生体防御システムの異常に気づき、この回復までを視野に入れた手当を行うことが、本当の意味の「未病を治す」ことになるのではないでしょうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます