「おおしたさん」のブログです

2005年6月に始めたこのブログ、鍼灸院をやってた頃のことを含め、今も気ままに書いています。

バナナ型滑り台に思う萎縮社会

2023年02月25日 | 子育て
ちょっと前にTwitterで見つけたこの話。




この遊具、専門家が寄ってたかってああだこうだとその年齢で最善の遊びができるように考えたものだと思うのですが。


この滑り台で未就学児を遊ばせようと思った時、その危険箇所はすぐさまわかる気がする。でも一般的にはどうなのだろう、こんな話が議論されるだなんて。仮にそれが分からなくても、未就学児に付き添わず、それも子どもから離れた場所から写真や動画を撮りながら、挙げ句の果てに怪我をさせて遊具のせいにするとか。ちょっと私には考えられない。ヤフーのコメントを見ても、そこまでの記事にするものなのかといった感じのものが多いのも十分頷ける。

この話題だけでなく、公園の存続や公園内の禁止事項等、なんでもかんでも行政にクレームつければ解決してくれると思っている人が多いように思う。そういう人の「非社会性(1)」、例えば砂場で泥だらけになって遊んでいた時に勝手に混ざってきた子がいたので一緒に遊んだら、服を汚したとクレームをつけるとか、大きい子が遊んでいる遊具にずかずかと乗り込んで平気で小さい子を遊ばせたりだとか。遊具は皆なのものだからというのは確かにそうなのだが、先に遊んでいる子を優先するとか順番を守るとか、そういうのもが通じない人が中にはいる。もちろん年齢で分けるとかができたら良いのだが、それができない公園もある。そんな時に親がどんな行動に出るか、その社会性を垣間見る事ができる場が公園なのだと、これを書きながら色々思い出してしまった。

未就学児が怪我をするような遊具を置くな、という話に行政は萎縮し、面白くもない遊具だらけの無味無臭な公園が増えていく。遊具で楽しめないし、ボール投げもできない。そのうち公園を眺めながら子どもたちはゲーム機で遊ぶようになり、公園はその本質からかけ離れていく。こんな事を話題にするくらいなら、壊れかけた遊具の補修や撤去を早急にしてもらう方がはるかに大切なのに(2)

自然に触れ合う事が難しい今、危険察知能力をどう身につけるか。過剰なまでに危険なものを取り除く考えが果たして良いのかどうか。それをバナナ型滑り台に求めるのは、この滑り台にはあまりに酷というものだが、それでも親の付き添いが必要な、ちょっと心配になるくらいの遊具がちょうど良いとは思っているので、冒険心をくすぐる遊びに親は付き合ってもらいたいと思った次第だ。

もちろん危険を共有することは大切だ。以下に挙げた、危険な遊具の情報を集める内科小児科医のサイトもある(3)。この医師は自身の事故体験や子どもの怪我に真摯に向き合い、このようなサイトを作ったそうだ。この情報が行政萎縮させるものなら異を唱えると思うが、作ったメーカーの意図や行政の考えも合わせてまとめてもらえるのであれば、期待はできる。

遊具での事故、その共有を持ちつつ子どもに少しの危険も体験させる。「体験させる」は語弊のある言葉かもしれないが、その辺りこそが親の腕の見せどころだと思っている。私は各々の年齢でのちょっとの危険を肌で知ることこそが大切だと思っているので、ワクチンでウイルスへの免疫を付けるように、その年その年での危険への免疫は、つけておくに越したことはない。それがないと、大きくなって必ず苦労する。




公園遊具「ガラス繊維」でケガも?不安広がる 市「業者点検で大丈夫と判断」...危険はないのか


遊具の破損による怪我こそ早急に補修(もしくは撤去)してもらわなければいけない案件だと思う。


内科小児科医の先生が代表を務めるバナナ滑り台の情報を探していますというサイトで事故について調べているそうです。




バナナ滑り台から子どもが落下、経験者が危険性指摘 自治体も対象年齢の周知に苦慮

信州 NEWS WEB 長野放送局 トップ
公園廃止の決定変わらず 長野市長「地権者が新たな土地利用」

最新の画像もっと見る

コメントを投稿