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写真は旧広島市民球場です。
「絶対に死んじゃうのにね。生まれたばかりの赤ちゃんも。みんな、かわいそうっちゃかわいそうだよね。」
定年退職悠々自適、腰痛が治っても、予防のために月2回来院される方がいる。その独特の宗教観というか死生観がなかなか面白く、つい話を聞いてしまう。
特に宗教が専門ではない方だが、キリスト教やイスラム教にも精通しておられ、その視点から語る仏教の話も興味深く拝聴している。
それを書きたいと思ったのだが、その場ではわかったつもりでいても、いざ書こうとするとなかなか筆が進まない。だから今思い浮かぶよしなしごとを書くことにした。
だがふと思いついたのが自死だったりするのでいささか重い。
しかしながら、せっかくなのでどこに落とせるかわからないけど、自死について少しだけ書いてみようと思う。
私はこの世で生き続ける事こそが本当の修行だと思っている。だから魂の育成に大切なこの修行を途中で放って次の世界に自らの意思で行くという行為は、許せない気持ちが強かったりする。
この、全ての生き物は必ず死んでしまうという生き地獄。その地獄の中で、死ぬまで生き続けなければいけないという恐怖。この苦行を自らの意志で辞めるだなんて、これだけは甚だ許されるものではない。
最後の最後まで生き切る事こそが、人生への復讐だとも思っていたりもする。そうでも思わなければ、なかなか辛いこの人生。
だから皆で励ましあって生きていくしかないのだが、だから自死の話を聞くと心底辛かったりする。
ここで死について言葉をいくつか紹介する。
- 「死への絶望なしに生への愛はありえない。」アルベール・カミュ
- 「生きたいと思わねばならない。そして死ぬことを知らねばならない。」ナポレオン
- 「未だ生を知らず、いずくんぞ死を知らん。」論語
- 「人は、いつか必ず死ぬということを思い知らなければ、生きているということを実感することもできない。 」ハイデガー
- 「メメント、モリ」
- 「生まれたからには生きてやる」(真島昌利)
死ぬと言うことを意識する機会がは意外と少ない。
だけどたまには死について味わうのも良いかもしれない。
ご冥福をお祈りします。