最近はテレビ等の影響か、腰部の生理的湾曲を意識し過ぎている人が多いように思います。
あっ、、
生理的湾曲…わかります?
背骨を横から見てS字に湾曲してるというアレです。
正しい生理的湾曲は背骨全体が竹のようにしなる感じになり、筋肉に負担をかけない…っていうアレ。
それ、やり過ぎな人も多い感じがします。
腰椎の3番辺りにしなりのピークを持ってくるのがスポーツ学的には良いといった話もありますが、それだと自然体では立てません。
そんな杓子定規なことより、仙骨を立てて、その上にしなやかな湾曲を持ってくるにはどうしたらいいか…ということに尽きるんじゃないかと…
腰椎は前後にしか動かないので、ひねるストレッチで腰が楽になるということは考えられません。
軽度の腰痛の場合は、腰椎5番ですね、ちょうど骨盤に一番近い…というか、そこに埋まってる感じの腰椎を前後に動かしてみて、気持ち良い方で保持するのがいいんじゃないかなぁ…
…ってな事を考えながら治療しつつ、家でやってもらいたい運動を話てます。
ということで、昨日読んだ「椅子と日本人のからだ」谷田部英正著、は面白かった!
仏像の座位を引き合いに、正しい座り方について書いてましたが、確かに骨盤立ててS字カーブはとてもゆるやか、それでいてリラックスしてて、ピシっとしてる!!
仏像の側面、ググって見続けたら、色々と得るものが…
今は実際の仏像を見たい衝動にかられまくってます。
話は脱線しましたが、とりあえず緩めればいい…という考えもダメ。
痛いんだから鍼して緩める…っていう安易な考えは絶対ダメ。
どこゆるめて、どこをそのままに、そしてどこを「固める」のかまで考えないと…
私としては、もはや骨格だけに注視した治療では物足りない。
鍼灸の世界に西洋医学的な考えが入ってきて、頭打ちになってる感あり!
そういうのは理学療法士等に任せればいい。
じゃぁ、鍼灸にできることって??
に書きましたが、西洋医学風に言えば「表皮」への接触鍼による自律神経系へのアプローチはとても大切かと…
鍼刺激は自律神経系の高次中枢である視床下部に伝わる(かも)。
だから浅い鍼による体表への刺激が全身を調整するんじゃないかと(思われる)。
まだまだ実証されていませんが…
実証されてないから、なんとでも言えますが…
ただ、体表を意識する…というか、身体の虚実を意識しながら行う治療だと、えっ…と思うような効果を生んだりします。
そりゃぁそうですよね。全身への影響大!なだから…
身体の反応点、虚したツボ、実したツボが視床下部とつながる…っていう考えもありますが、視床下部を意識したところで治療はおこなえない。
それはそれ、これはこれ…
脳がどうたらなんてどうでもいい、うちら治療家はあくまでも東洋医学的な治療指針に則っての治療でないと…
とはいえブスッと刺すときもあります。
刺した方がいい時も多々ありますが、最近はその代用に点灸を用いる事がおおいですね。
時代の流れなんでしょうか、ソッチのほうが効果あること多いです。
話は腰痛ではないですが、最近来られた尿管結石の方。
なかなか頑固な石君で、破砕してもびくともしない!
脉も沈遅実で不整脈
冷えて硬くて相当頑固
とにかく治療は左を使って「下げる」とか、腎気を補ってめぐりを良くし、腹腔内の温度を上げるような感じの陰実(内寒)を取り除く作業をば…
破砕でもびくともしなかった石が次の日に血尿とともに4センチ動いたとか…
もちろんまだまだ閉じこもってます。
そんでもって、もちろん鍼灸だけで良くなってるだなんて口が裂けても言いません!!
でも、その一助にはなったのかなぁ…とは思っています!
動かすの目当てではないですし、それは先方にも伝えてますが、本人いたってやる気が出た模様。
自分としては、脉が日に日に変わるので、まぁ…なんとかなると思ってる次第。
腰痛や肩こりももはやその部位の筋肉、姿勢、運動、休息…
それらを整えるだけで良くなるだなんて思ってないですよね?
一番問題となってる「内蔵の働きが悪いから…」っていう考えから治療を組み立てなくっちゃあ、とりあえずその場つくろいの治療で終わってしまうかも…
病は気から
その気はどこに?
情動は内蔵が創りだす、、、、
2006年3月に書いたものですが、いまだにこの考え方は変わってません
内蔵を経絡現象として考え、そのバランスを整えることが精神にも影響を与えらるんじゃないかと…
精神にも影響を与えることができればしめたもの!
もはや経絡現象抜きでは治療なんてできないし、今流行りのうつや自律神経系の諸々の問題にも対処できない。
だから私は腰痛の原因が骨格の問題によるだなんて思ってもない…
痛みを脳がロックして、腰には痛みなんて無いのに、脳が痛みを作り出してることさえあるんです。
長~く治らない腰痛や肩こりなんて、筋肉へのアプローチだけでは不十分かもしれません。
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