日没までの時間は無暖房で過ごす人が多いです。
その生活パターンで試算すると
、床下エアコン暖房時に逃げていく熱量は
多めに見て約9W/m2程度です。
住宅の基礎面積は57m2。
エアコンのエネルギー消費効率(COP)を4、
通電時間帯の平均電気単価を24.4円/h、
暖房期間を長く見て4.5カ月(135日)として
試算すると、1日の熱の逃げは
「9W/m2÷1000×57m2÷4×24.4円/kWh×24h=75円相当」
となります。135日を掛け算しても1万125円です。
(実際にはこれよりも少ないと考えられます)。
一般的なエアコンの設置方法の場合、
床下の容積分が少なく、かつ基礎下に逃げる
熱量もほとんどありません。それを理由に、
「床下エアコン暖房は増エネではないか」
といった発言を聞くこともあります。
しかし、頭部と足元の体感温度を同等にするよう
にエアコンの運転を調整した場合、
エアコンの設定温度を低くすることが可能になります。
東京で次世代省エネ基準の住宅を建てた場合、
暖房の室温を1℃下げると、年間の暖房費用
の削減金額は、おおよそ1万円です。
これまでの経験上、エアコンを通常設置から
床下吹き出しに変えたときに同等の暖かさを
感じる温度設定は2℃以上下げても大丈夫です。
ということは、同じ暖かさを感じられるような
暖房運転にすれば、年間暖房費用は床下エアコン
のほうが1万円以上下げられるということになります。
よって、床下温風吹き出しは決して増エネなどではなく、
経済的かつ理想的な上下温度差を実現した
エアコンの使い方であるといえます。
私共が設計する住宅では、晴れた日の昼間は
全く暖房がなくても室温20℃をキープすることができます。
深夜の時間帯別契約を選択している家庭だと、
夜間は昼間の3分の1程度の電気料金での運用が可能になります。
コンクリートには少しですが蓄熱作用もありますので、
電気料金が安い時間に熱量をためておくのにも都合が良いです。
そうすれば、朝起きた瞬間から全く寒さを
感じない生活が実現できます。
如何でしょうか?
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