初鹿 史典の熟成を楽しむ!

【第695回】経済的かつ理想的な上下温度差を実現した床下エアコン

もりぞうのオーナー様は、晴天日の日の出から

日没までの時間は無暖房で過ごす人が多いです。

その生活パターンで試算すると

、床下エアコン暖房時に逃げていく熱量は

多めに見て約9W/m2程度です。

住宅の基礎面積は57m2。

エアコンのエネルギー消費効率(COP)を4、

通電時間帯の平均電気単価を24.4円/h、

暖房期間を長く見て4.5カ月(135日)として

試算すると、1日の熱の逃げは

「9W/m2÷1000×57m2÷4×24.4円/kWh×24h=75円相当」

となります。135日を掛け算しても1万125円です。

(実際にはこれよりも少ないと考えられます)。

 一般的なエアコンの設置方法の場合、

床下の容積分が少なく、かつ基礎下に逃げる

熱量もほとんどありません。それを理由に、

「床下エアコン暖房は増エネではないか」

といった発言を聞くこともあります。

しかし、頭部と足元の体感温度を同等にするよう

にエアコンの運転を調整した場合、

エアコンの設定温度を低くすることが可能になります。

東京で次世代省エネ基準の住宅を建てた場合、

暖房の室温を1℃下げると、年間の暖房費用

の削減金額は、おおよそ1万円です。

これまでの経験上、エアコンを通常設置から

床下吹き出しに変えたときに同等の暖かさを

感じる温度設定は2℃以上下げても大丈夫です。

ということは、同じ暖かさを感じられるような

暖房運転にすれば、年間暖房費用は床下エアコン

のほうが1万円以上下げられるということになります。

よって、床下温風吹き出しは決して増エネなどではなく、

経済的かつ理想的な上下温度差を実現した

エアコンの使い方であるといえます。

 私共が設計する住宅では、晴れた日の昼間は

全く暖房がなくても室温20℃をキープすることができます。

深夜の時間帯別契約を選択している家庭だと、

夜間は昼間の3分の1程度の電気料金での運用が可能になります。

コンクリートには少しですが蓄熱作用もありますので、

電気料金が安い時間に熱量をためておくのにも都合が良いです。

そうすれば、朝起きた瞬間から全く寒さを

感じない生活が実現できます。

如何でしょうか?
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