おれのライバル！スーパーの兄ちゃん

よくいくスーパーのレジにそいつはいる。
地味な見た目とはうらはら、買い物かごの中をチェックするスピードが速い！

変なタイミングで会員カードを出しても一瞬で返される。チッ。
おれは金を払うときに財布の中の小銭をモタモタと探すのは自分に対して負けだと思っている。
だからとりあえず９円分の小銭を探す。

急いでいるのに１円玉が10円玉にひっついて取れない！
そうこうするうちにレジの兄ちゃんはチェックを終え、「1052円です。」と告げると、
両手をへその辺りに持ってきて金が払われるのを、おれが出すのを待つ体制になるのだ。
まるではい、今日も私の勝ちですねと言わんばかりに。

完璧に勝利するには暗算ができればベストだろう。
しかしめんどうくさいから今まで人に暗算してもらっていたおれには、
例え税込み価格であっても無理だ。

では他の人がどうしているのかを観察すると、
細かい金額の端数はポイントカードで払う、どーんと１万円で払う、
あといいなと思ったのは小銭を手のひらに出しちゃう方法。探しやすいだろう。

スーパーのレジは速い遅いが顕著なため、速い人を覚えておくのがいい。
並んでいる人数が少ないからと並ぶと、必ずしも速く終わるわけではないのだ。
だからおれはあえてあの兄ちゃんを探し、勝負を挑む。

そう言えば会社に行く途中のコンビニにも速い人がいる。
負けているばかりにはいかない。何か必殺技を考えるか。