中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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新緑の中央沿線;藤野アルプスと芸術の道を歩く(5);芸術の道・日連大橋を経て藤野駅へ

2019年04月24日 04時11分00秒 | 中央沿線

                                         <芸術の道を下る>

   新緑の中央沿線;藤野アルプスと芸術の道を歩く(5);芸術の道・日連大橋を経て藤野駅へ

                           (塔ノ岳常連会)
                 2019年4月17日(水) 
晴のち曇 

まえの記事
 ↓
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/8b2aeeb0229e5d775bd81cbfb429cc39

<ルート地図>

※現地で入手したパンフレットから引用

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<芸術の道を歩きながら・・・>

▇佐光庸行作『森の守護神』
 13時37分,桂林寺前から芸術の道を歩き始める.緩やかな下り坂で舗装された道路である.自動車の往来もほとんどない長閑な道が続く.
 桂林寺と道を挟んで反対側に,一見奇妙な石塔のようなものが見えている.
 ”な!,何だ!.一体何だろう・・?”
と思いながら,この不可思議な代物に近づく(13時39分).
 傍らにある案内文によると,この作品の素材は石.DNAを連想させるが,これは過去から未来への自然のたくましさを表現したものとのこと.
 ”な,なるほど!”
 私の第一印象は神社の注連縄を切って縦に置いたものかと思った.また,あくまで私見だが,周囲の自然に対して違和感があり,雰囲気に調和しているとはどうも思えない.そう思えるのは,多分,私の感覚が古くさいんだろうな.


▇加藤義次作『射影子午線』
 近くにある説明文によると,楕円球状パイプから1988年10月に天空を覗くと火星が見えるとのこと.ユーグリット幾何学は楕円,双曲線,放射線の3種類から構成され,対称空間の中に宇宙の広がりを構成したという説明がある.ユーグリット幾何学まで出てくるとは想像もしなかった.でも,理系出身の私には,なんでユーグリットなんかが出てくるのか理解し難い.なんとなく理屈っぽくて,言葉の遊びとしか感じられない(あくまで私見!).
 私の第一印象はジャイロスコープか,製鉄所の転炉かな,それとも投光器,コンクリートミキサー? 
 何れにしても,私は自分の想像力の貧弱さを思い知らされた気分になる.
 ”おれは,芸術家にはなれないな・・・”


▇古郷秀一作『限定と無限定』
 13時49分,次の作品に出会う.
 この作品の素材は細い鉄線.彫刻と空間の枠を越えて見え隠れする新たな空間を提示しているとのこと.
 ”ム,ム,ム,・・・オレには寒天のでかいヤツにしか見えないなぁ~”
 またもや,自分の感性の貧弱さに気がつく.


▇三梨伸作『両側の丘の斜面』
 13時51分,村上正江作『COSMOS』を眺める.女性裸体立像である.この立像の瞳が見つめるものがテーマのようである.この作品の写真は上手く撮れなかったので,割愛することにしよう.
 つづいて,14時01分,『両側の丘の斜面』の前に立つ.この作品の後ろの桜が丁度見頃を迎えている.
 この作品は,変化に富む異質な造形を持ち込むことにより,空間の緊張感,相対性,小宇宙を創造しているとのこと.
 ”う~ん・・・”
 私には三角錐が3個並んでいるとしか思えないが,やっぱり私には美的センスがないんだろうなと自戒する.
 この彫刻が飾ってある三叉路を左折して,坂道を登れば弁天橋方面へ出られるなと思ったが,先行している人達が,そのまま真っ直ぐ行ってしまうので,
 ”まあ,それでもイイか・・!”
ということで,そのまま直進する.

 
▇何故,ここに,この作品があるのか?
 今回は芸術の道を半分ほど歩いた.そして,前衛的な彫刻の数々を楽しく拝見した.
 私には芸術の予備知識はほとんどない.したがって,まるで見当違いの感想を持っているのかも知れない.
 でも,おのおのの作品が,なぜ該当する場所に設置されているかの必然性があまり良く分からなかった.
 設置する以上,
 ”何故この作品がこの場所でなければダメなのか”
重要なポイントのような気がする.つまり「環境との共鳴,見る人との共鳴」が大切だと思う.
 当然のことながら,当該作品が今の設置場所あるから最高の価値になっているはずである.したがって,別の場所に移したたら価値が下がるはずである.この落差が大きい作品ほど価値があり,落差がなくどこに置いても構わない作品は相応しくないということになる.こんな目線でそれぞれの作品を評価したらどんな結果になるだろうか.
 展覧会場に設置する場合と違って,野外に設置する場合は,設置する場所との関係を吟味する必要があるというのが私見である.まあ,こんな感想を持ったとはいえ,十分に楽しませて貰った.
 まだ,芸術の道は半分も歩いていない.また,次の機会に残りの半分を是非楽しみたいと思っている.

<秋川橋と日連大橋を渡る>

▇民宿秋川屋
 相変わらす緩やかな下り坂が連続する.
 さて.そうこうしている内に,14時04分,民宿秋川屋の前を通過する.手持ちの地図で,秋川屋の位置を確認する.

<民宿秋川屋>

▇秋川橋を渡る
 14時06分,秋山川に架かる秋川橋を渡って,川の右岸沿いの道を歩く.
 今度はやや急で長い登り坂が続く.散々歩いた末の登り坂なので,正直なところ,
 ”ウェ~ッ・・・!”
という気分になる.

<秋川橋を渡る>

▇日連大橋を渡る
 かなり長い登り坂が続く.坂の上に差し掛かる辺りから道の両側に民家や事務所のような建物が増え始める.
 坂を登り切ったところ辺りで日連アルプスを縦走したときに通ったことのある道と合流する.道路の両側には民宿や何かの事務所のような建物が増え始める.
 14時16分,日連大橋を渡る.かなり高いところに架かっている橋なので眺望が素晴らしい.上流には,今朝,歩き出して直ぐに渡った弁天橋が見えている.

<日連大橋を渡る>

<JR藤野駅到着>

▇ガードを潜る

 リーダーが,
 「そこを右に曲がって下さい・・・」
という.14時16分,曲がった道の先にある狭いガードを潜る.そして,すぐにまた左折すると中央本線の線路沿いの道になる.

<ガードを潜る>

▇藤野駅の彫刻
 14時26分,藤野駅に到着する.
 今回の6時間弱のウォーキングは,ここで無事終わる.疲労感は全くなし.
 今度の上り電車は14時40分発高尾裄である.少々待ち時間がある.駅構内の空き地にJ.Dolanという人の彫刻が飾られている.牛だろうか.これは私ごとき素人でもなるほど凄い彫刻だなとレゾナンスできる.
 この具象的な彫刻を見て,なんだかホッとした気分になる.

<藤野駅の彫刻>

<藤野駅から中央線・横浜線経由で帰宅>

▇藤野駅から八王子へ
 藤野14時40分発高尾行の電車に乗車する.三つドアーの古い車両の6両編成である.車内に液晶の表示がないので,電車が何処を走っているのか良くわからなくて気が抜けない.
 平素何気なく乗車している小田急や東海道の電車には車内に液晶の表示があるので,電車が何処を走っているのか何時でも分かる.これがどんなに有難いことか,中央線の普通電車に乗車してつくづくと分かる.

<藤野駅の時刻表>

▇運良く快速桜木町行に乗車
 高尾で中央線快速電車に乗り換える.大半の仲間も一緒に乗り換える.
 車両がぐっと近代的になり10両編成と長い.乗客の人数も随分と増えて慌ただしい雰囲気になる.
 八王子駅に到着する.そして横浜線の電車へ.
 運良く快速桜木町行である
 ”ラッキー・・・これなら終点まで居眠りできるな・・・”
 途中の橋本と町田で私以外の人達は全員下車してしまう.町田から先は私の独り旅である.混雑する横浜で乗り換えるのも億劫なので,終点の桜木町まで乗車する.
 桜木町で,5~6分待って大船行電車に乗り換える.

▇無事帰宅
 16時30分頃,無事,大船に到着する.バス停に行ってみる.ほどなく路線バスが到着する.丁度良いなと思いながらバスに乗り込む.この時間,乗客は老人ばかり.同じ老人でも登山姿の老人はさすがに私一人しが乗っていない.ちょっと気恥ずかしいが仕方がない.
 17時前に無事帰宅する.
 本日の行程は距離にして10キロメートル余り,累積標高は約650メートル.丹沢の大倉尾根に換算すると,大倉から小草平の堀山の家まで往復したのと,ほぼ同じ負荷になるだろう.少々歩き足りない感もあるが,まあ,今度の土曜日に塔ノ岳を往復すれば運動不足とは言えないだろう・・・と勝手に判断する.
 ”とにかく今度の土曜日は塔ノ岳に登らなければダメだな”
と自分に言い聞かせる.

<ラップタイム>

  8:34  藤野駅歩き出し
  8:43  弁天橋渡る
  9:10  標識A13 一本松山登山口
  9:15  展望広場
  9:21  石塔
  9:23  標識A07 三叉路
  9:32  標識A05
  9:34  名倉峠
  9:38  標識A03
  9:36  大きな石碑
  9:45  標識A02
  9:56  石楯山山頂(10:08まで休憩)
10:16  案内標識「三叉路入口」
10:20  尾根筋に戻る
10:38  再び大きな石碑
10:42  名倉峠に戻る
10:46  標識A06 経塚山登山口
10:51  シュタイナー学園
10:53  大きな石碑(包丁岩)
11:05  正念寺参道・葛原神社入口(11:10までトイレ休憩)
11:19  標識B01 金剛山登山口
11:20  標識B02
11:41  標識B03
11:53  見晴し台(12:47まで昼食)
12:48  標識B05
12:56  標識B06
13:08  高倉山山頂(13:15まで休憩)
10:18  標識B06 へ戻る
13:25  標識B07 舗装道路に突き当たる
13:35  コミュニティバス停留所
13:37  桂林寺(ここから芸術の道)
14:04  民宿秋川屋
14:06  秋川橋渡る
14:16  日連大橋渡る
14:26  藤野駅着 

[ウォーキング記録]

▇水平距離         10.3km

▇沿面距離         10.3km

▇累積標高(+)       653m

▇累積標高(-)       653m

▇所要時間(休憩時間込み)
 藤野駅歩き出し         8:34
 藤野駅着          14:26
 (所要時間)       5時間52分(5.87h)
 水平歩行速度       10.3km÷5.87h=1.75km/h
                           (おわり)

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