中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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風薫る調布;布田大神・深大寺・神代植物公園を廻る(前編)

2016年05月24日 20時11分09秒 | 中央沿線

                                <水生植物園に到着する>

    風薫る調布;布田大神・深大寺・神代植物園を廻る(前編)
          (五十三次洛遊会定例会)
        2016年5月24日(火) 晴

<ルート地図>

■散策ルート全体図 
※散策ルートは不正確です
  
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■水生植物園   ※園内案内図を引用

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<集合場所の調布駅へ>

■朝はモーニングティーから
 今回の五十三次洛遊会の散策は,待望の深大寺である.以前から私が散策したいなと思って居た場所である.
 正直なところ,このところ連日のように山歩きや種々の行事に参加するために出歩いているので,多少,疲れ気味である.でも,好きなことだと疲れた身体も勝手に動き出すから不思議である.
 出掛けるとなると,どうしても塔ノ岳詣でのときの時間が身体にセットされているので,早朝から気がはやる.すぐにでも出掛けたくなるので困ったものである.
 早朝,3時半頃,起床してから,時間つぶしに困った私は,家で朝食を摂っている時間すらイライラするので,集合時間まで十分に時間がありすぎるのを承知で,7時過ぎに自宅を出発する.
 本日の集合場所・時間は京王線調布駅中央改札口10時00分である.このまま,大船駅から電車を乗り付いて行けば,高々2時間程度で到着するのは自明である.それでは調布に着いてから時間を持て余すので,わざわざ大船駅前の某レストランでチキンバーガーセットを食べながら時間つぶしをする.
 モーニングティーをゆっくりと賞味する.私は,こんな時間の潰し方が大好きなのである.

<ファーストキッチンのモーニングバーガー>

■根岸線と京王線を乗り継いで調布駅へ
 モーニングティーの時間も持て余して,まだまだ早すぎるなと思いながら大船駅の改札口を通って駅構内に入る.
 折から通勤時間帯である.駅構内はサラリーマンや学生でとても混雑している.
 ”よくも,まあ,…昔のオレは,こんな混雑に絶えて通勤していたな…”
と昔の自分を思わず誉める.
 私は,電車の中で座席に座りたいという願望はそれほど強くないが,人混みでゆられるのが嫌である.集合時間から逆算して,根岸線で品川駅恵与で新宿まで出ても,十二分に間に合うので,大船始発の根岸線電車で居眠りしながら品川駅まで行くことにする.
 7時47分に大船駅を発車する.大船駅から次の本郷台,港南台ぐらいまでは覚えているが,その後は品川駅まで,ほぼ居眠りをしたまま過ごす.品川駅から新宿駅までは山手線である.
 新宿駅9時15分発京王線の準特急の電車に乗車する.電車はそれほどの混雑ではなく,発車間際に乗車したのに楽に座れる.
 座席に座ったまま窓外の景色を見ている内に,電車が地下に入ってしまう.”あら,何処を走っているの”と訝っている内に,9時34分に調布駅に到着する.
 40~50年前の調布駅しか知らない私は,地下にできた立派な調布駅にビックリ仰天.まさに,今浦島である.
 集合時間まで,まだ30分近くの時間があるのに,もう数名の参加者が集合場所に来ている.私は,駅近くのコーヒーショップにでも立ち寄って,集合時間までコーヒーでも賞味しようと思う.でも,もうメンバーが集まり始めていることと,本日の現地案内人HTさんが,
 「調布は田舎だから,近くに気の利いた喫茶店などないですよ…」
とのことなのでコーヒーは諦める.
 
<京王線新宿駅>                            <調布駅に到着>

<妖怪を見ながら繁華街を北上>

■調布駅前から歩き出す
 本日の参加者は14人(男6人,女8人).大盛況である.
 今回の幹事役は調布にお住まいのアンパンマンさんことHTさん.HTさんが予め入手した深大寺や神代植物公園の資料の配布を受ける.そして,今回の散策コースの説明を受ける.
 今回は,簡単な市街地歩きなのでストレッチなどは省略して.定刻3分前の9時57分,調布駅前から歩き始める.
 今日の天気は晴,少々蒸し暑いが,まずまずのハイキング日和である.

<調布駅前>

■妖怪通りを北上
 まずは調布駅前から水木しげるの妖怪が並ぶ商店街を北上する.
 この辺りは,以前,甲州道中を歩いていた頃,歩いたことがある.そのときのことを懐かしく思い出しながら,ノンビリと歩く.
 実は,私はマンガと言えば「フクちゃん」,「のらくろ」,さらに最近(?)では「さざえさん」,それに手塚治虫のマンガ程度しか見たことがない.水木しげる氏の名前ぐらいは知っているが,搭乗する妖怪の名前など殆ど分からない.それでも主人公の「鬼太郎」ぐらいは想像が付く.
 ”なるほど! こんな妖怪が話題になったのか…”
と思いながら,妖怪の写真を撮りながら歩く.
 
<ゲゲゲの鬼太郎>                             <ねずみ男(かな?)>

■甲州街道を横断する
 10時04分,甲州街道を横断する.この辺りまで来ると,さすがに賑やかな通りも,閑静な散策路になる.
 前方には布田天神,その手前右側に大正寺の境内が見える.
 「…折角だから布田天神を御参りして行きましょう…」
と案内人のHTさんが,私達を誘導する.
 10時06分,大正寺の山門(山門でいいのかな?)の前を通過する.今回は,大正寺の参拝は省略する.
 
<甲州街道を横断する>                           <大正寺の山門>

■大正寺の境内
 私は,ついつい街道歩きのときの癖が出る.社寺の前を通るときは,どうしても境内ぐらいは拝観したくなる.そこで,一行より遅れるのを憚りながら,山門から境内の様子を,ちょっとだけ写真に収める.
 ”この写真,絵になるな”
と内心で思いながら,山門前を通過する.
 資料1によると,ここは真言宗の寺,山号は三栄山.「
開山は奈良時代と言われている。古くは上布田宿境にあった三栄山不動院寿福寺、下布田の紫雲山寶性寺、上布田の広福山常行院栄法寺の三寺を大正四年に合併し、開山時の年号に因み、三栄山常行院大正寺として創設された。栄法寺は、明治初年、神仏分離のときまで布田天神の別当であった。本堂は(旧)山門とともに栄法寺より移築せるものにして文政十年の建築である。」という.
 ちなみに,大正寺には,調布七福神の恵比須が祀られているとのこと.


<大正寺の境内>

<布田天神社と布田郷学校跡>

■布多天神社の鳥居
 10時07分,布多天神社に到着する.
 「…はい,ここが布多天神社です.ご希望の方は参拝してきて下さい.境内は通り抜けできませんので,参拝したらここへ戻って下さい…」
とHTさんが言う.
 大きな扁額のある石造りの立派な鳥居である.
 ”この鳥居,何という種類の鳥居だろう…?”
と気になり始めるが,こんなことを調べ始めると切りがなくなるので,写真を撮るだけにしておく.

<布多天神社の立派な鳥居>

■布多天神社
 山道の奥にある布多天神社を詣でる.
 人影が入らない社殿の写真を撮りたかったが,なかなかその機会がないまま,やむなくこの写真を撮る.写真に写っている人影は,私達とは無関係の方々である.
 境内に立てられている掲示板の記事によると,「布多天神社は延長5年(927年)の『延喜式神名帳』に載る古社」である.
 資料2によると,「創建は不明.社殿では垂仁天皇治世の頃,主祭神は菅原道真.旧社格は郷社.布田5宿の総鎮守.刻両宿の小林信継が創建.当時この神社は市場で賑わった.
 
元の社殿は現在の布田5丁目にあったが,文明年間に多摩川が大氾濫を起こしたことをきっかけとし,1477年に現在地に移転した.かつての社殿地には古天神公園と名付けられた公園が整備されている.」という.
<布多天神社>

■布田郷学校跡
 10時15分,布多天神社の参拝を終えて鳥居の前に集合する.
 布多天神社の前を東へ向かう.
 10時16分,布田郷学校跡を通過する.学校跡に立っている案内板によると,「上布田の住人原豊譲が設立した育英学校を明治4年(1871年)栄法寺を校舎として開設された.
 布田郷学校が発足するにあたり,原豊譲の他に五宿の有力者が中心となって,近隣の村々の協力を得て開校した.また養豚場経営の収益を学校の運営費に充てていたので,授業料など一切とらなかったが,明治7年,養豚場の経営不振で閉校,公立布田学校(現在の第一小学校)に代わった.
 大正4年,英法寺と町内にあった2ヶ所の寺が合併して現在の大正寺と改名された.」という. 

<青果市場と野川>

■深大賑わいの里
 今回の私は,案内人の後を追って歩くだけなので,布多天神社を出発してからのルートは,どこをどう通ったのか明確には頭に入っていないが,10時31分,深大寺にぎわいの里というところに到着する.
 ここがどういうところか,いきなりここに来た私には良く分からないが,目の前に高速道路と思われる高架道路が走っている.辺りにはラーメン屋を始めとして飲食店が集積しているようである.
 参加者の一人が,この辺りに美味しい小魚を売っている店があると教えてくれるが,帰途,時間があれば立ち寄ることにして,先へ進む.

<深大にぎわいの里>

青果市場
 案内役のHTさんが,
 「…ちょっと,青果市場に行ってみましょう…」
と言いながら,
 建物の1階吹き抜けに入っていく.
 ”へえ~っ…,こんなところに市場があるんだ…”
とビックリしながら後に続く.
 10時33分,通り抜けた建物の裏手にある市場に到着する.丁度居合わせた市場の店員が,
 「…見るだけででも立ち寄って下さい…」
と私達に声を掛ける.
 お店の入口に,何故か乳牛の形を模した椅子が置いてある.

  
<建物の1階の吹き抜け通る>                      <乳牛の椅子が置いてある入口>

■店内を散策
 店内に入る.
 結構広い売り場が広がっている.鎌倉の連売の2倍以上の広さである.品数も豊富だし,素人目の私には,野菜などとても新鮮で品質も良さそうに思える.
 「ここは,品数も多いし新鮮そうで…凄いですね」
と自分の率直な感想を案内役のHTさんに言う.
 HTさんは”したり!”という仕草で,
 「そうでしょう! ここの品物は新鮮で質が良いですよ! 私もときどき買いに来ます!」
という.

<青果市場の店内>

■深の水
 10時43分,青果市場の見物を終わる.
 市場前の広場の片隅に,「深の水」という湧き水がある.どうやら近隣の人達も,ここの水を汲みに来ているようである.
 私も試しに飲んでみる.どうやら軟水のようである.
 HTさんの話によると,調布付近は湧き水が豊富なところのようである.そういえば,今から50年ほど前,私は調布と聖蹟桜ヶ丘付近で新婚生活を送っていた.あの頃,聖蹟桜ヶ丘付近の浄水は確か湧き水だったように記憶している.
 今は水道水も格段に美味しくなっているが,当時は東京都内の水道水に較べて,聖蹟桜ヶ丘の水は格段に美味しかったことを思い出す.

■野川を渡る
 青果市場前の広場を抜けると野川の堤防に出る.
 暫くの間,野川左岸の堤防を,川下へ向けてのんびりと歩く.頭の上には高速道路の高架橋が走っている.
 10時45分,野川に掛かる橋場橋を渡って,川の右岸沿いの道を,今度は上流に向かって歩き続ける.
 
<野川の堤防>                               <橋場橋>

■湯守の里
 10時50分,湯守の里に到着する.
 一行の中に,ここの温泉を利用したことがある人が居る.私は,調布に温泉があるなど聞いたことがなかったので,ビックリする.
 効能書きのようなことが書いてある案内板が立っているので写真を撮る.
 温泉らしい場所を通過すると土手沿いの,ちょっとした登り坂になる.
 HTさんが,
 「…ここから登り坂になるんですよ…」
とウンザリしたような仕草で説明する.
 
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■深大寺東参道
 10時56分,登り坂は高速道路のガード下を通る自動車道路に突き当たって終わりになる.私達は左折して自動車道路沿いに坂道を登る.
 11時02分,深大小学校前の交差点に到着する.
 なぜか,交差点周辺に数名の警察官が居る.近く開催されるG7の警備のためなのだろうか.
 何を思ったのか,HTさんは,いきなり近くの警察官に,
 「…この小学校,古いんですよ…」
と話しかける.
 話しかけられた警察官は,苦笑いしながら,
 「さあ…,私この近くの人間ではないので分からないです…」
と言う.このやり取りが私にはとてもユーモラスに聞こえる.
 小学校前の角に「深大寺東参道」と刻字された案内杭が立っている.
 
<自動車道に突き当たり左折>                      <深大寺東参道>

<神代植物公園水生植物園>

■水生植物園に到着
 11時04分,深大寺植物公園水生植物園に到着する.
 入口の隣に蕎麦屋がある.深大寺で連想するのは,何と言っても蕎麦である.気の早いどなたかが,
 「…ここで昼食ですか…」
と早合点する.
 「…いやまだ,まだ,深大寺まで行ってから昼食にしましょう」
とHTさんが宥めるような口調で言う.
 
<水生植物園入口近くの蕎麦屋>                    <水生公園入口>

■休憩所で一休み
 園内に入る.
 入ってすぐの所に休憩所がある.休憩所の先には一団と低い凹地が広がっている.凹地は一面に花畑になっている.
 今日は少々蒸し暑い.
 園内を見て歩く気にならない皆さんは,休憩所に座り込む.

<水生植物園の休憩所>

■色々なアヤメやカキツバタなど
 園内を少し廻ってみる.
 私には花のことは分からないが,アヤメやカキツバタの類が沢山植えてある.
 11時16分,水生植物園での休憩を終える.これから今回の本命である深大寺に向かう予定である.
 
<水生植物園の花>
                                    (つづく)
つづきの記事
  ↓
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/cf1ecea551c951f608864080f6c6e46b

[参考資料]
「つづき」の記事末尾に一括記載.

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