ズルヒッジャ月最初の10日間の徳~2016年8月30日心の強化プログラムから抜粋~
イスラームでは、「善い行い=崇拝行為(礼拝や断食etc.)」のみ、と思う人が、ムスリム(イスラーム教徒)の中にも多くいますが、実は、それは間違っています。イスラームにおける善行にはお祈りや断食などの「崇拝行為」と、「人との良い関係を身につけること」の二種類があります。そして、崇拝行為の方は「手段」であって、「目的」ではありません。つまり、崇拝行為の目的は、人との関係を改善し、人々と良い関係を築き、社会に善い影響を与えることです。崇拝行為だけをして、人との関係に気を払わないという状態は、せっかくの崇拝行為が何の効果もなく、絵に描いた餅のようになっていて、本来の目的が果たせていない状態です。
崇拝行為の成果は、日常の人との関係が改善され、人々との関係がよくなり、人を許すことできるようになり、人に微笑みかけることができるようになり、仲が悪い人たちを仲裁することができるようになることです。そういった善行ができるようになるために、イスラームの崇拝行為はあります。自分の崇拝行為の成果が、日常生活で現れているかどうか、をよく注意して、気を付けて見なければいけません。
崇拝行為をしているのに、人に対する振舞いが善くならない人は、まるで、夢の中で食事をしているようなものです。夢の中でどんなにたくさん食べても、起きたらお腹がすいたままで、夢の中の食事は、実際にお腹を満たしてくれず、体に栄養も与えてくれません。つまり、夢の中の食事には、全然利益がありません。
崇拝行為をしているにもかかわらず、怒りっぽかったり、人に対する振舞いが改善されない人は、崇拝行為が正しく行われていない結果です。自分が以前に比べてより良い人間になっていることが、崇拝行為がアッラーに受け入れられている印です。そうでなければ、何か問題があるサインなので、自分で自分の崇拝行為をチェックして改善していかなければなりません。
自分の崇拝行為が、アッラーに受け入れられている印は、周りの人との関係が改善されることで、つまり、人との関係が改善されていれば、アッラーとの関係も改善されています。
イスラームが目的としているのは、人々との関係が良くなるための崇拝行為をすることです。ニュースで流れるような人々にひどいことをしている人たちは、彼らの崇拝行為に問題があり、崇拝行為が、本来の目的を果たせていない結果です。彼らは間違ったことをイスラームだと主張し、人々に崇拝行為を嫌悪させ、イスラームを嫌悪させていますが、問題は、彼ら自身の崇拝行為が、正しく行われていないことです。そのために、その成果が、日常生活に、人との関係の改善という形でまったく表れていないのです。
例えば、お祈りを沢山して、断食もしているけれど、自分の奥さんにひどい行いをしている人は、彼が行っている崇拝行為に問題があります。崇拝行為の目的である、奥さんへの振舞いが改善されないということは、彼のお祈りや断食が、アッラーに受け入れられていない印です。ですから、崇拝行為を見直し、正す必要があります。
私たちが、アッラーへの崇拝行為の意味を正しく理解し、周りの人との関係を改善していけますように✨ ✨ ✨
【心の強化プログラムへの参加方法】(ムスリマ女性限定)
mixlrのリンクを開けて、聞くだけ。とても簡単です。
ムスリマ女性の方で、参加を希望される方は、damas327@hotmail.com までご連絡ください。
◆心の強化プログラムとは?
シリア留学で日本人ムスリマ達が師事していた先生が、日本人ムスリマ向けに月に2回、海外から生中継で特別講座をしてくださいます。
講義はアラビア語で行われ、日本語の通訳付きで、最後には質問コーナーもあります。
■先生紹介:ダマス留学生有志の多くがダマスカスでご指導いただいた大学の中等部・高等部・大学学部でイスラームを教えていらっしゃる女性の先生です。
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