「一秒の話」の話

「一秒の話が好きです。」

と、初めてお会いする方にキラキラした目で言われると、
大変申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

何の事かというと、映画の話である。

あたくしが「一秒ありゃ変えれるじゃろ」と言う所が
出てくるのですが、それがお気に召されたという方々が
どういう訳か、結構いらっしゃるのでした。

実はこんなおマヌケ坊主で、さぞがっかりだろうな。。。
えらいすんまそん。
と、心で深く深ーく詫びながら、顔は精一杯笑うあたくし。

まあね、でも言葉には罪はなし。誰が吐いても真実は真実。
はっはっは…

じゃあまあ、ついでですのでお詫びにもうちょっと
詳しくお話を述べておきましょうね。


《一秒あれば変えられる》

ええまあ、確かに、そうでっせ。。。
でもこれには必要条件があるのだった。
ただ一秒あってもしゃーないの。
それにプラスして絶対に必要な事、それは…

《今ココにいる》

です。


はあ？…なんでっか？と思うでしょうか。
これ文章で表しにくいな。。。
じゃ、まず人差し指を一本立ててください。
それを眉間の前当たりに持って来て、
ハイ！「今ココ！」ってやてみてください。

ビシッって来ました？
今ここに来ました？

あのね、どういう事かというと一般の単語でいうと《集中》です。
この今、現在、この点に、この場所この事情この問題この身体に
「ちゃんと存在する」ことです。

簡単にいうと《今ココにいる》という言葉になってしまう。
（もっと良い言い方があるんだろうけれども。。。すまん。）

妙な事言うと思うかもですが、なかなかこれがどうして、
あたくしは今ココに、いない事が多いのだった。
だから気をつけている事なのです。

あのね、今ココじゃないと動かせませんのよ。
今のココ以外は触れもしませんの、この肉体。
遠く離れた場所はもちろん、隣の部屋でさえも関われません。
ココしか無理ね。
一秒後にも前にも行けない。
もちろん済んだ過去や、来てない未来なんぞ、
ドラちゃんなしでは行けるわけもないのであった。

子供の頃からさあ、学校とかで「集中」とか言われたでしょ？
偉い人に「集中しなさい。何事も集中です！」
とか言われるでしょ？
でも集中集中言われても《集中って何よそれ？》って思いませんでした？

答えはコレです。今ココ。
ココにいること。

すっげーパワフルなのです。
本当に何でも出来るのであった。

長い時間だらだらと、仕事がはかどらなくて時間ばかり過ぎ、
でも一瞬ポーンって、やっと集中モードに入っちゃって、
その勢いで仕事を終わらした…とかいう体験あるでしょ？

あれは「今ここゾーン」に入ったのですね。
だから本当に集中できてたら、時間ってほとんどかからない。
恐ろしくはかどるざんす。

そんで、この「今ココ」の積み重ねが創造なのであった。
すっごいもんができる。
すっごいように動くよ。
わっはっは。
ホントに一秒を使えるようになりたいな。

時間というものだけは平等に分け与えられていると思ってるでしょ？
ふっふっふ。

濃いぃぃぃく使ったもん勝ちよ。