北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長については「非常に合理的だ」と述べ、体制崩壊につながる米国への核攻撃に踏み切る可能性は低いとの見方を示した
リー氏は、正恩氏が「あらゆる独裁者が望むように、長期間統治し、自分のベッドで平和に死にたいと願っている」と指摘。「朝目覚めて、ロサンゼルスに核攻撃しようと決断することはない」と述べた
米中央情報局(CIA)で朝鮮半島情勢を統括する「コリア・ミッションセンター」のヨンスク・リ副局長代理は4日、ワシントン市内の大学で講演し、北朝鮮が朝鮮労働党創建記念日である今月10日(米国時間9日)に挑発行為を仕掛けてくる可能性があるとの見方を明らかにした
リ氏は、9日が米国の祝日である「コロンブス・デー」にあたると指摘。北朝鮮はこれまでも米国の祝祭日に合わせてミサイル発射や核実験などを実施してきた。リ氏は、「電話のそばにいた方がいい」と関係者に準備態勢に入ることを推奨。北朝鮮がどのような挑発行為を行うかについては言及しなかった
リ氏の指摘は、金氏を「狂った男」と非難するトランプ大統領の主張を実質的に打ち消すものだ。ただリ氏は、「米国が北朝鮮を本気で非核化させようとしていると確信させることが、中国を対北圧力に同調させる唯一の道だ」と述べ、トランプ政権の圧力路線を支持する考えを示唆した
現職のCIA幹部が北朝鮮情勢に関して公の場で発言するのは異例
米ジョンズ・ホプキンス大の北朝鮮問題研究グループ38ノースは4日、北朝鮮が複数の核搭載ミサイルで東京と韓国の首都ソウルを攻撃した場合、死者が最大約210万人に達するとの試算を発表した
発威力がTNT火薬換算で15~25キロ・トンの25発の核ミサイルを2都市に発射したと仮定。東京で約20万~約94万人、ソウルで約22万~約116万人の死者が出るとした。ミサイル防衛による迎撃などを想定し、爆発成功率を20~80%として被害を見積もった
北朝鮮が9月に行った核実験の爆発威力は、日本政府推定で約160キロ・トンで、広島に投下された原爆(15キロ・トン)の10倍以上
供与されるのは、米レイセオン社製のAIM120発展型中距離空対空ミサイル(AMRAAM)56発と関連部品。同ミサイルは発射後に自力で目標に向かっていく自律誘導能力を備えているほか、特定の火器管制システムと組み合わせることで複数の目標を同時に攻撃することができる
北朝鮮情勢の緊張が高まる中、航空自衛隊による防空能力や米爆撃機などの護衛能力の向上が期待される