米軍が大リストラ、
日韓への波紋
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国防予算の削減にあえぐオバマ政権が、米国の新たな大リストラを決めた。安全保障を米軍に大きく頼るアジア各国にとって、人ごとではない。
大リストラ案は、ヘーゲル国防長官が24日の記者会見で明らかにした。それによると、いちばん縮小されるのは陸軍。いま約52万人の兵力を約15%削り、44万~45万人にする。
■第2次大戦参戦以降、いちばん少ない兵力に
これによって、第2次世界大戦に米軍が参戦した1941年以降、陸軍はいちばん少ない兵力になるという。「現在の陸軍の規模は、予算でまかなえるよりも大きい」。ヘーゲル氏は大なたを振るう理由をこう語った。
現在、米国の国防予算は5千億ドル弱(50兆円強)。日本の防衛予算のざっと10倍もある。だが、財政難から、向こう10年間で最大約1兆ドル(約100兆円)の削減を強いられかねない状況になっている。
そこで大なたを振るうことになったのが、陸軍というわけだ。アフガニスタンとイラクでの戦争を終え、地上部隊を減らしても大丈夫という判断が働いた。その代わりに、対テロ戦に欠かせない特殊部隊やサイバー対策は強化するとしている。