不来庵書房 裏庭倉庫

不定期更新・内容雑多・未確認情報散在
基本的に、小生の琴線に触れたニュースを集めただけです……
雑記・雑感も少々。

【どうする家康・最終回】驚きの展開!亡くなったはずの美女登場にネット号泣「涙腺崩壊」「お…

2023-12-18 | ドラマ

ともあれ、どうすればいいんじゃあ!とすぐに泣き出す情けない殿様の話はこれにて。
きっと後世には、鎌倉幕府二代執権・北条義時の生まれ変わりみたいな南光坊天海が書かせた東照大権現の歴史が残ることでしょう。春日局が竹千代(家光)に語り聴かせた神君の事績、という体は第一話から変わらず。竹千代ちゃんにはどうも御祖父様の生涯について春日局が盛りまくったお話は退屈なご様子。ただ、春日局を扇子を持ったキツネに描いた竹千代ちゃんが、御祖父様を白ウサギに描いたのは意味深長な感が。

前半20分程は大坂夏の陣。家康公が甲冑を着なかったのは史実ですが、真田勢との対決で両手を伸ばす様はパルパティーン皇帝がフォースを使うような描写。やはり越前勢は全カットなのですね(嘆息)
秀頼公御生害、淀殿御自害の様は見事でした(史実ではあのような広間っぽいところではなく山里丸の焼け残りの蔵だったそうで、もう少し場末感があったろうなあ)。

中盤は臨終に向かう家康公の周辺。松平忠輝関連の話は全カット。北条得宗家の血を引いていそうな天海僧正のもとで歴史編纂に当たっていた中に妙齢の女性がいたのですが、まさか稲さんだったとは。
浜松で団子🍡売っていた婆さんも出ていましたが、あんた一体何歳なんだ(笑)

後半20分程は去りゆく家康公の走馬灯か。愛妻・瀬名さんと愛息・信康君が在りし日の姿で現れ、争いのない世を築いたと褒めたところで夢から覚めた体の描写。平岩らの家臣に叩き起こされたのは五徳姫が信康のもとに輿入れする当日朝。わちゃわちゃした騒動で家康が家臣一堂にからかわれるわけですが、案外その頃が家康にとって最も幸福な時だったのでしょうかね。
ラストで高層ビル群が見えたのは、このお話の世界は現代に続くという意図かな。

脚本家の古沢良太さんの意図はかいますし成功した部類だと思いますが、演出・作画の雑さや史実からの省略の不用意さは最後まで付きまとったと思います。
トルストイ『戦争と平和』の登場人物は550人以上、三国志演義の登場人物は2000人以上。どちらも最大級の長編小説ですが、無駄な登場人物がいるわけではありません。リドリー・スコットの『ナポレオン』でも同じことが言えますが、登場人物を絞ることは歴史劇では必ずしも良い結果につながるとは言えません。

さて、古沢さんに次のチャンスは与えられるのでしょうか。数字はかなり厳しいので、難しいかな。
宮藤官九郎さんと同じく、現代劇の方が生きるのでは。
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英雄でも悪魔でもない、人間ナポレオンなのだが・・・・・・

2023-12-15 | ドラマ
リドリー・スコット/ホアキン・フェニックス『ナポレオン』見てきました。


映画『ナポレオン』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

映画『ナポレオン』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

映画『ナポレオン』2023年12月全国の映画館で公開!<軍人ナポレオンの真の姿>を壮大なスケールで描いた超大作

映画『ナポレオン』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ

 


一言。「これ、『どうする家康』総集編のワールド版?」

最初に褒めておくと、流石ハリウッド映画とリドリー・スコット監督。映像の美しさや雰囲気はアカデミー賞級です。まあ、考証で若干神経が行き届かない部分が散見されましたし(歴史マニア以外は気にしない領域ですが)、ワーテルローでナポレオンを騎兵的に戦わせたのはどうかなとも思いますが(彼の兵科は砲兵)。

まず、ナポレオンという人物の業績があまりにも凄すぎるんですよね。ロシア遠征で60万の軍勢を溶かしてしまったことを考慮してすら、軍事の天才であることに異論を挟む人は誰もいないでしょう。当時の前線司令官としては最上級の人物です(まともに勝てたのはワーテルローのウェリントンだけ、アウステルリッツ〜イエナ・アウエルシュタットの頃のナポレオンと当時のフランス軍兵士ならあるいはウェリントンにすら然程苦労なく勝てたかもしれない)。

ただ、ナポレオンは部下の将帥に大きな独自判断を求めず、手足のように動く将官を求めました。その結果がワーテルローの敗戦につながります。また、軍団制の採用および大隊方陣による軍の機動性向上と、戦場での砲兵の機動運用、従来の♩=80ではなく♩=120での行軍を徹底させたことによる歩兵の移動速度向上など、様々な工夫を組みわせることで大きな効果を挙げたと紹介されることが多いのですが、他国よりも人口が多いことと徴兵制による新規兵員数の多さをストレートに生かして惜しげもなく兵力を注ぎ込み、人数で押し勝った側面も否定できません。後年、ソ連兵が損害を顧みず突撃してくる戦いを繰り返す様を「ロシアでは兵士が畑で収穫できる」と形容されていますが、そういった戦い方の近代的な原型ともいえます。

戦争以外では第一執政時代から帝政初期にかけて、大革命以降の成果をナポレオン法典にまとめたことは本人も語る通り戦場での活躍以上に巨大な貢献です。ナポレオン法典といえば民法典が有名ですが、刑法典と商法典もまとめさせています。このことからも分かる通り、フランスという社会を法で定義し直させた人物と言って良いでしょう。アンシャン・レジーム時代の、封建制の遺物を多々含んだ複雑怪奇な法体系を一掃した結果、王政復古後ブルボン王朝とその周囲の守旧派も憲法はともかく民法・刑法・商法いずれも定め直せなかったことに、ナポレオンの業績の巨大さが伺えます。

……と、いったあたりを映画にくまなく盛り込むととても劇場で公開できる尺ではなくなるので、ざっくりとジョセフィーヌ&ナポレオンの愛憎でまとめるのは良いのですが。

なぜ、26歳の青年将軍が32歳で2人の子持ちでもある未亡人にそこまで惹かれたのか?が全く見えてきませんでした。マリー=アントワネット処刑・トゥーロン・エジプト・アウステルリッツ・ロシア遠征〜ボロディノ〜モスクワ炎上と撤退・エルバ島・ワーテルローと描くべきエピソードが多すぎ、これ以上省略できないというのはわかるのですが、それにしても恋から愛への移行がほとんど感じられないままに「お前は発情期の牡犬か?」なXXXシーンに繋がってしまっているのが残念でした。ナポレオンからジョセフィーヌへの熱烈なラブレターが矢継ぎ早に送られるのは史実準拠で、確かに愛していたんだろうなぁ、という点は伝わっていたと思いますが、ジョセフィーヌの内面は今一つ描き切れていなかったかもしれません。ナポレオン視点に徹すればそれでも良いのでしょうけれどね。

戦場シーンも、例えばアウステルリッツの戦いで凍った湖の上に追い込まれたオーストリア兵がフランス軍の砲撃で叩き割られた湖面に次々と落ちていくシーンは見事でしたが、残念ながらフランス軍の華麗な機動や戦術の妙、あるいは悪魔的な迫力は今一つ。8000人のエキストラを使って迫力満点!と思いきや、意外に戦列が薄く見えてしまったのも残念ポイント。1967年版『戦争と平和』四部作で、既に12万人のエキストラを使った撮影が行われているので(ソ連の国策映画でもあったため、当時のソ連陸軍が全面協力)、あの迫力を越えるためにはCG合成を前提としてもせめてその4倍、3万人以上のエキストラが必要だったのではないでしょうか。

そして、ストーリー上必要ないと見切った人物をバッサリカットしていく手法と大河的歴史ドラマの相性の悪さ。ナポレオンの側にはベルティエ参謀長くらい出せとか(出ていたかもしれないが吹き替え版では全く分からなかった)、ワーテルローでネイとグルーシー、アクスブリッジやピクトンがいないとは何事だとか、ナイルとトラファルガーくらい海戦出せとか、色々と『どうする家康』で感じたような違和感やら不満やらと等質のモヤモヤを感じました。

いずれAppleで配信されるという噂の4時間版を見ないと何ともいえませんが、私の視点からすると劇場公開作品としては残念作でした。ただまあ、見るべき点も多いので駄作とまでは申しません。Legend&Butterflyが楽しめる人にはとても向いているのではないでしょうか。


映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト|大ヒット上映中

映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト|大ヒット上映中

木村拓哉×綾瀬はるか×脚本:古沢良太×監督:大友啓史。織田信長と濃姫が生きた激動の30年の軌跡―。日本映画史上最高峰のキャスト&スタッフが贈る、感動スペクタクル巨編!

映画『レジェンド&バタフライ』公式サイト|大ヒット上映中

 


やはり無理せず130分ずつの前後編にした方が良かったのではなかろうか。

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馬鹿馬鹿しい地方ディスり(褒め言葉)

2023-12-05 | ドラマ
『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』観てきました(ネタバレ注意)

映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』公式サイト

映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』公式サイト

全世界を席巻した<壮大な茶番劇>まさかの第Ⅱ章、開幕。今度は東西対決!関西の皆様 飛び火してすんまへん。埼玉の皆様 続編でもディスってゴメンなさい。大ヒット上映中!

映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』公式サイト

 


関西ならまあツッコミ文化があるから受け入れられるだろうなぁ、との予想に違わず割と好評な様子。

何故に大阪府知事の取り巻きが京都市長と神戸市長かと言えば・・・・・憶測ですが、京都府は旧丹波国・丹後国、兵庫県は淡路島と旧但馬国という、都会指数が高いとは思えないエリア(群馬とタメを張れるであろう都会指数(該当エリアの方々には失礼致します))を抱えておりまして。
(神奈川県も丹沢山地を抱えてはいますが無視されていた模様)

京都といえば作中でも語られていたような洛中至上主義者がいるとかいないとか側聞しますので、ざっくり旧京都市電エリア外の者が京都を名乗るのは・・・・・・とか何とか。
兵庫県は別名ヒョーゴスラビアと呼ばれるほど統一性がないとか。
まあ、そういった事情なのでしょうねぇ。

武蔵野線がらみのあれこれは多分埼玉ネタ継続のためかと。
「埼玉県にタワーはない!」→行田タワーが実在していたとは。

第3作を製作しても良さそうな含みのあるラストでしたが、大都市近郊でダサい呼ばわりされそうな地域って他にあるのだろうか。
名古屋の近郊ですと岐阜をディスったら斎藤道三公に毒入り茶を振る舞われそうですし、静岡ディスったらサッカー的に蹴り殺されそうですし、三重をディスったら伊勢神宮の神罰が(ガクブル)。
巷では3作目があるとすれば、福岡(博多)に対する佐賀では?などと噂されているらしいですね。

地域間対立テーマで描けそうな県はいくつかあるのですが、笑って済ませてくれそうもないところもあるので難しかったりします。
ながのけんは……うん、難しそうだ(旧藩あるいは郡単位で対立以下の他人ぶりなため、ディスりが成り立たないくらい遠い関係を無理矢理『信濃の国』でまとめている関係)
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ゴジラのエサは何なのだろう(ネタバレ注意注意)

2023-12-04 | ドラマ
ゴジラ-1.0、先日観賞してきました。(ネタバレ注意)

映画『ゴジラ-1.0』公式サイト

映画『ゴジラ-1.0』公式サイト

2023年11月3日(金・祝)公開 監督・脚本・VFX:山崎貴

映画『ゴジラ-1.0』公式サイト

 

さて冒頭、大戸島にゴジラが襲来し整備員を咥え・・・・・・食べるのか?と思ったらポイっと放り投げ。
(とはいえバリバリと人間を貪り食うシーンを詳細に描写したら、怪獣映画じゃなくてホラー映画になるわけですが)

ゴジラの食性の謎に引っかかってしまって、その後の展開が何だかなぁ、になってしまいました(残念)

背鰭が次々と発光していってブレスを吐くとキノコ雲が、という見せどころのシーンも、あり?放射性物質どこで供給してるの?とか、体内に原子炉でも持ってるのかねぇ?とか、色々考えてしまいまして素直に入り込めなかったのが敗因ですかね。

重巡「高雄」の使い方が勿体無いなぁとか、どうせなら「長門」引っ張ってこいやとか(でもあの時点では原爆実験の標的艦としてビキニ環礁に沈んでいた頃ではあり)、「震電」に仕込んだ二十五番(250kg爆弾)や五十番(500kg爆弾)で何とかなるなら重巡の8インチ砲(弾頭重量約126kg)でも何とかなるよなぁとか、そういったあたりに引っかかって・・・・・・

神木隆之介さんの演技は良かったと思います。
特攻隊生き残り→第二復員省の下の掃海隊(のちの海上自衛隊の母体の一つ)、という戦い続ける道を選んだあたり、ちょっときつい生き方かもしれません。
浜辺美波さんも良かったけど、最後の首筋のアレは何だったんだろう(怖)

ともあれ、私のような特殊な引っかかり方をする人もそうはいないと思いますので、純粋に楽しめる映画ではないでしょうか。

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大河「家康」才覚の徳川次男・秀康もナレなし死没、弟秀忠に頭下げ3年後、賢兄早世「偉大なる…

2023-11-20 | ドラマ
今回は早回しの回でした。
井伊直政すでになく、榊原小平太も本多平八郎も今回限り。
何気に結城秀康も顔を出しただけで退場(越前忠直は出てくるのだろうか(望み薄))

三浦按針の日本語が微妙に長崎訛りに聞こえたのがいとおかし(収録時期が『大奥』医療編と微妙に被ったせいでしょうか)。

今回のテーマは秀頼の成長に焦る神の君、なのでしょうかね。
ちなみに秀頼は195cm161kg説があるのですが(現代基準でも大型力士)、これを漫画化映像化した作品にはとんと心当たりがないです(そもそも、俳優さんでその体格の方がいなかったり)。
この時期は大坂の豊臣・江戸と駿府の徳川による二重権力体制と言われることもあるようです。乱世をなくす上で最後の懸念が豊臣なので、これとどう付き合うかは中々の問題です。

家康の若い頃は家臣一同にさんざんこき下ろされていましたが、秀忠はすでに鍛えてくれる老臣もなし(柳生但馬守宗矩が指南役についたのはこの頃)。殊更家康がきつくあたるのは親心、なのでしょうか。

来週が方広寺鐘銘事件、再来週から大坂の陣。
どう描かれるやら。


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大沢たかお『沈黙の艦隊』撮影現場は「いつもピリピリ」と苦笑い!鋭いメッセージを放つ映画の…

2023-10-06 | ドラマ
原作をリアルタイムで読んでいたり。


『沈黙の艦隊(1)』(かわぐち かいじ) 製品詳細 講談社コミックプラス

『沈黙の艦隊(1)』(かわぐち かいじ) 製品詳細 講談社コミックプラス

海上自衛隊のディーゼル潜水艦「やまなみ」の乗組員は沈没事故の偽装工作の後に、日米共同で秘密裏に開発された日本初の原子力潜水艦「シーバット」に乗り込む。しかし、任...

講談社コミックプラス

 
映画は中々ものでした。潜水艦ものに外れ無し。
映画『沈黙の艦隊』公式サイト|2023年9月29日(金)全国劇場公開!

映画『沈黙の艦隊』公式サイト|2023年9月29日(金)全国劇場公開!

実写化不可能とされていた漫画「沈黙の艦隊」がAmazonスタジオにより映画化。日本最高峰のクリエイターが映像化に挑む!出演:大沢たかお ほか2023年9月29日(金)劇場公開...

 
そういえば、過去にアニメ化もされていたのでした。

沈黙の艦隊|作品紹介|サンライズ

沈黙の艦隊|作品紹介|サンライズ

『沈黙の艦隊』の作品情報です。作品概要、あらすじ、スタッフなどをご覧頂けます。

サンライズ | SUNRISE

 


原作再現率は高めと思いました。
原作連載当時から30年経っているので、最新鋭原潜の中は随分とグラスブリッジ化していますが雰囲気満点。
原作の「シーバット」はシーウルフ級のイメージでしたが、映画版はバージニア級強化型でしょうか。
なお、戦闘シーンは原作より(ちょっとだけ)大人しくなっています。海江田艦長の悪辣な(褒め言葉です)戦闘指揮は原作並み、何を考えているかわからない不気味さは大幅増量。

「たつなみ」副長の速水三佐、連載当時から女性説が出たくらい中性的な優男に描かれていましたから、女性化しても違和感ゼロでした。水川あさみさんの演技もソフトで沈着な、原作の速水副長をしっかり踏まえていたと思います。

近年潜水艦にも女性隊員の乗艦が始まったことを反映して、「たつなみ」でも水測員等に女性が充てられています。
「やまなみ」→「シーバット」の方は「やまなみ」の女性隊員対応が設備的に間に合っていなかったのか男性隊員のみ。
原作「やまなみ」「たつなみ」は時期的にゆうしお型かはるしお型潜水艦でしょうか。映画版は多分そうりゅう型かたいげい型かと(舵がX型)

映画では原作5巻の最初の方くらいまでしか話が進んでいませんから、本作だけだと何だこりゃ?と感じる方がいて当然とは思います。
単なる予想ですが、銀幕ではなくネット配信かもしれないけれども絶対に続編があるよなあ……映画オリキャラの女性キャスター(上戸彩さん)なんか、上戸さんをあてた割に何で出てきたかわからないレベルのチョイ役ですし、竹上総理(原作だと中盤以降大覚醒して米大統領や安保理常任理事国首脳と互角に対峙します)はオタオタしているだけですし。

ただ、原作だとこの後ソ連太平洋艦隊との対決が待っているのですが、現在の太平洋艦隊は30年前と比べかなり弱体化(キエフ級軽空母もキーロフ級巡戦もない)しているので役不足感が。
かといって人民解放海軍の艦隊をボコボコにする展開にするとして、映画として作れるのか?という疑問が(個人的には是非「山東」「遼寧」「福建」や093型攻撃原潜複数が撃破されるシーンを見たいところです。原作ではソ連太平洋艦隊水上部隊が大損害を受けていました)。
米ソはその辺おおらかですが(今回も特に米国当局や米大企業からツッコミがあったという話はなし)、北京政権や大陸系華人社会はどうもその辺お尻の○が小さめなんですよね……

お値段以上に楽しめました。
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【どうする家康】第37話視聴率は10・1%、2ケタ台に復帰

2023-10-03 | ドラマ

視聴率がどの局も全体として長期低落傾向ですが、それにしても低めですね。

他の記事でも触れていますが、小田原城攻めの回でした。

名胡桃攻めも触れられなければ伊達政宗の遅参もなし。前者は北条攻めが我らが神の君の責任ではない、と示すためには必須の事件ですし、後者は後に縁戚関係になるので……

と、考えたのですが、脚本の古沢良太氏が現代ものを中心に活躍してきた人で、時代ものの経験がほとんどないことを考えると頷けるものがあります。

現代モノの映画やドラマですとハリウッド的な脚本術が必須でしょうか。
人間関係は可能な限りシンプルに。
余計なシーンはカット。

これに対し、日本の軍記物では(史実とは異なることもあるが)特定のシーンには欠かせない人物がそこかしこに登場します。有名な例ですと、松の廊下で吉良上野介にもう一太刀浴びせようとする浅野内匠頭を止めるのは梶川与惣兵衛でなくてはなりませんし、本作関連で言えば例えば備中高松の陣で信長公の死を知り号泣する秀吉に「殿も御運が開けましたな」と告げるのは黒田官兵衛でなければなりません。大政所の宿所の周囲に薪を積み上げて脅すのは鬼作左こと本多重次の役目です。これをカットしたり他の人物に集約したりする場合、きちんと時代物の呼吸に合わせて計算して描写しないと違和感と不信感を招きます。

この辺の感覚は中国にもあるらしく、映画『レッドクリフ』で米国スタッフが「登場人物多過ぎ、例えば孫権と劉備はまとめられるだろ」と言った時には周囲ドン引きだったとか。
当然、この意見は却下されました。ただ、あまりにも詰め込み過ぎて結局前後編合計5時間弱になったことを考えると、劉備の軍勢なんて役に立っていないし孔明の活躍も史実ではないなら全カットでいいじゃないか、と、三国志演義に思い入れのない米国人ならバッサリ切っても不思議ではないでしょう。
もちろん、そんな作品は三国志演義に思い入れの深い日中ですと考えるまでもなく大ブーイングの総スカンですが。

これに似て、古沢さんの脚本からは戦国物に関する思い入れがほとんど感じられないように思います。
ガワだけ戦国時代、中身は全くの現代劇。
今回も、関東の連れションで家康に放尿させなかったこと等、細かなところで微妙な齟齬を感じました。
時折見える演出の雑さと合わせ、本作が今三つくらい残念な出来になっているのは、やはり細部まで神経が行き届いているように感じられない脚本が主たる原因のような気がします。

経験を積めば、もう少し歴史物として評価されるドラマを書ける・・・・・・のでしょうかね。
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【VIVANT最終回】驚きの裏切り者判明!ネット怒り「ゴミだな」「壮大な裏切り計画」

2023-09-22 | ドラマ
いい加減時期を外した感想書き込みですが。

このご時世、きっちり海外ロケを敢行しただけでもありがたいドラマでした。
日本のドラマ作りもまだまだ捨てたものではないですね。

ただまあ、ラストの方でモンゴル風衣装な白装束に黒帯の乃木さんが黒尽くめのノゴーンさんと対峙すると、どうにもスターウォーズ風味が・・・・・・
ルークとダース・ベイダーみたいで。

続編があるとかないとか言われておりますが、あれだけ暴れたあとでしれっと会社に復帰できるのだろうか、と、ちょっと心配に。
自衛隊員としての身分を回復して自衛隊内で管理職に回るか、公安外事四課で野崎さんの同僚になるか(あ、これはありえないか)しないと身分的にもたない気がします。
・・・・・・それとも蛍石(フルオロライト)供給を確立した功績で社内で昇進、とかあるのだろうか。



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【どうする家康】信長が明智光秀をフルボッコ!ネット震撼「麒麟の時より酷い」「どちらが真実…

2023-07-17 | ドラマ
前回ラストで上様暗殺の決意を家臣に伝えた神君。

料理に難癖つけて明智殿を追い払う計略?は成功。
伊賀者500を配置、本能寺の図面も手に入れ準備万端、と言いたいところです。

途中の回想っぽいところでは信長傅役の平手政秀による過酷な教育と父・信秀の言葉が。
『麒麟~』の染谷信長が承認欲求の化け物だとすれば、本作岡田信長は不信偏愛の人でしょうか。

供回りを減らしたのも、あえて隙を見せて家康に対し覚悟を問うているのかもしれません。

今回ラスト&次回予告からすると、
「伊賀者500で本能寺を襲おうと動き出したら、明智勢13000が押し寄せてきた上に前右府様暗殺の下手人にされたでござる」
な展開が見えたりします。

(なお史実では信長嫡男・信忠が2000の兵で妙覚寺に詰めており、まるきり無警戒とまでは言えない上、家康は「ゆるりと堺見物でもなされよ」と京から離されていたり)

実際、武田滅亡で徳川領は西だけでなく北も織田領に囲まれ(南は海)、北条との戦が終われば用済みが見えています。
家康が早晩何か事を起こすことは、必然ではありました。

次週も目が離せません。

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「どうする家康」女大鼠が介錯&平伏…ネット号泣“悪辣な妻”瀬名の最期「放心状態」有村架純…

2023-07-03 | ドラマ

「通説や俗説ではこう語られているが、実は......」な描き方の今作大河ドラマ。史実無視との声もありますが、実は真相はこうだったと描く本作に対しては微妙にズレた批評かもしれません(何事にも限度というものはありますが)

これまでの築山事件の描写が生々しい方向であったのに対し、実に美しい方向に描くなあ、と思いました。対する信康切腹の描写は血糊つきで割と凄惨(史実に準じ服部半蔵が介錯、実際は半蔵は手を下せず他の家臣が介錯)。

お瀬名さんの企みが200年ばかり時代を超越していた(経済同盟から統一へ、という点から見るとちょっとだけ似ているドイツ関税同盟は1834年)のが批判を浴びていましたが、確かに築山殿が企む中身の部分はもう一練り必要だったかもしれません。 

15で結婚してからざっと22年。本作家康にとっての「家族」が失われた回でしょうか。今回までかたくなに髪型や衣装を大きく変えなかったことに、「弱い」家康の在りようが反映されていたのかもしれません。

伝えられるところでは、家康は天下を取った後も築山殿と信康それぞれの墓所に格別の取り扱いをしていません。通説通り築山殿は悪逆で信康は暴虐だったから、家康としては手厚い供養を追加することは不要とした、と考えることもできますし、あるいは天下人の過ちを認めることはその面目を失うことになるとしてあえて何もしなかったのかもしれません。本作で、このあたりが後日どう描かれるのか見守りたいと思います(描かれないかも)

次回予告で随分外観の変わる家康殿。次回は武田滅亡(真栄田勝頼が突撃していました)からの信長を接待する富士見物なのでしょうか(通説でも実に行き届いたおもてなしだったらしい)。来たる豊臣秀吉の天下へ、本格的な布石が始まるのでしょうかね。

放映後、松本潤さんと有村架純さんが築山殿の墓所に花を手向けていたのが印象的でした。
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