不来庵書房 裏庭倉庫

不定期更新・内容雑多・未確認情報散在
基本的に、小生の琴線に触れたニュースを集めただけです……
雑記・雑感も少々。

「アイフォーン」名使用の対価は年1・5億円、アップルが日本企業へ支払い…商標権の威力

2022-11-13 | SLG
とりあえず、この件は妥当かなと。親愛なるスティーブが生まれた頃からある商標ですからねぇ。

商標絡みで覚えているアホな話を一つ。

昔、米アバロンヒル社(当時各種のボードゲームやウォーゲームを出版、現在はハスブロー社に買収され解散)が『シェイクスピア』なるボードゲーム(英単語ゲーム)を出版した際。
シェイクスピア釣具なる会社が商標権の侵害とかでアバロンヒルに対して訴訟を起こしたそうです。
和解内容:「アバロンヒルは今後一切釣具の製造販売を行わない。シェイクスピア釣具は今後一切ゲームを出版しない」

この話を読んだときにずっこけました、はい。
(出典は昔のTACTICS誌16〜18号に掲載された、アバロンヒルの沿革についての連載記事「アバロンヒル物語」)

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ロシア軍のウクライナ侵攻に関する覚え書き その1 (1)(2以降はあるかどうか未定)

2022-03-15 | SLG
 さてまあ、下手をすると北京パラリンピック開会までに決着つくんじゃあ・・・・・・と思っていた今回のウクライナ侵攻。
 案に相違して、未だに決着ついていませんしウクライナで占領された地域も存外わずかです。

※閲覧時点での最新情報なので、記事内容と矛盾することがあるかもしれません

 ここではまず、純粋な軍事面から。

 キエフ(ウクライナ語読みでキーヴと呼ぶ、な動きもありますがここでは旧称で統一)近郊での進撃がかなり停滞していたり、街道上にずらずらとロシア軍車両が縦列組んでいたり・・・・・・・といった動きが取り沙汰されていたりしますが。

 ロシア軍の作戦術が、そもそも第一梯団(最初に戦線に投入して突破口を開く役目)が開けた突破口へ第二梯団を投入していくことを基本としています。激戦が予想される第一梯団には割と優秀な部隊、第二梯団以下はそこまででもない部隊が当てられるようです。なお最優秀部隊(“親衛”称号が与えられている部隊、空挺部隊など)は切り札として後置されることも。

 また、どうもロシア軍の補給組織はアメリカ軍ほど洗練されていないようです。
 やや古い話ですが、チェコ事件(1968)の際には前線部隊が燃料弾薬どころか飢餓状態にまで、などと言われておりまして。今回はさすがに50年前とは違うでしょ、と思っていたのですが・・・・・大元の発想が転換していないと、抜本的な改善には至らないようです。そもそも、実戦での大規模作戦の経験がアフガニスタン侵攻(1979〜1989)以来になりますしね。
 なおチェコ事件の教訓からソ連軍は作戦機動グループ(OMG)の概念を導入し、来るべき第三次欧州大戦(1980年代半ば〜90年代前半を想定)においては、東西ドイツ国境での開戦から10日間遮二無二ライン川突破に向けて前進し続ける、そのためには10日分の補給部隊も丸抱えで、という作戦を立てていたようで、じゃあ金輪際前線での補給切れが起こらないよう補給組織を整備しよう、という発想には至らなかったようです。

 米軍:最前線に送った部隊に潤沢な補給と補充を与えて行けるところまで戦う
 露軍:最前線を第一梯団が突破して開いた穴から、あらかじめ準備していた第二梯団が進撃

※シミュレーションウォーゲーム『ロシアン・キャンペーン』は、このロシア軍の戦法を上手く再現できるようにデザインされていました。本来は、前半でのドイツ軍の電撃戦の再現が主眼だったと思いますが。

 ウクライナ軍によるドローンの投入とか、NATO諸国からの武器弾薬その他の支援物資とか、西側各国PMCがとか言われておりますが(キエフを露特殊部隊が制圧する予定だったが、米PMC(特殊部隊出身者ばかり)によって撃退されたとか)。
 歴史的に見ると、祖国防衛戦であればロシア兵の士気は極めて高いのですが、これが国外での通常の戦争だとそうでもない(日露戦争やWW1だと革命機運もあって士気は低め。WW2最終段階でのドイツ領での行状や満洲でのあれこれを見る限り、一般部隊の士気は然程高くなさそうです)ので、今回ウクライナ軍(歴史的にはロシア軍と双子の兄弟)の士気が高いのに比してロシア軍は・・・・・・という現象はその辺に由来するのでしょう。

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朝鮮戦争にまつわる若干の謬説について

2021-11-26 | SLG
VG “The Korean War” (1986)を入手しました。
朝鮮戦争の最初の1年間、1950年6月〜1951年5月までを扱うシミュレーション・ウォーゲームです。
1コマ(ユニット)は連隊(歩兵なら1,000〜3,000人程度)〜師団(国にもよるが1万人前後)程度を表します。

さて、表題ですが。
所謂「嫌韓」なる単語が出てきたあたりから、朝鮮戦争開戦時に韓国軍がまともに北朝鮮軍を迎撃できなかった理由として
「当時、李承晩政権は対馬侵攻を企てていて・・・・・・」
という噂が散見されます。

また、1990年代半ばまで、朝鮮戦争のきっかけについては
「朝鮮戦争はアメリカと韓国の陰謀で、韓国側から攻撃を受けたので北朝鮮がやむなく迎撃した」
と、高校時代の恩師が日本史の授業で教えるくらいに“アメリカ&韓国の謀略”説が広まっていました。松本清張『日本の黒い霧』に代表される、全てはアメリカの陰謀・・・・・・という見解はかなり根強かったと思います。



なお、当時エポック『朝鮮戦争』をやりこんでいた小生は上記発言を聞いた後、即座に「嘘つけ」と周りに聞こえる声で呟いた覚えが(しかも教卓の真正面最前列)。
6月25日から8月15日まで、ざっと2ヶ月間にわたり北朝鮮軍の総力を上げて朝鮮半島を暴れ回るためには、周到な計画と「統一」への国家意思、とりわけ十分な武器弾薬燃料、更には食料の備蓄が欠かせない・・・・・・すなわち、例え仮に米韓の陰謀があったにせよ、1950年6月末〜7月中旬頃に北朝鮮が「南進」する意図がない限り、韓国軍が釜山橋頭堡に押し込まれてしまうような展開はありえないからです。


1997年に萩原遼『朝鮮戦争 金日成とマッカーサーの陰謀』が出て、北朝鮮軍の米軍鹵獲文書をもとに朝鮮戦争は北朝鮮の計画による開戦であることが証明されたわけですが、当の萩原さん自身がアメリカは北朝鮮の意図を知って敢えて利用した、といった姿勢でいたことから、未だにアメリカの謀略を疑う声は絶えないようです。



さて、「李承晩政権は朝鮮戦争直前、対馬侵攻を計画していた・・・・・」という話ですが。
VG“The Korean War” の韓国軍初期配置をご覧ください(北朝鮮軍は省略)。
なお、小豆色の厚紙コマ(ユニット)が一個連隊に相当します。


1986年出版のシミュレーションゲームによる、アメリカで利用可能な資料に依拠した韓国陸軍の配備状況ですが。
ソウルに1個師団相当(1個師団=3個連隊)、ソウル北側の38度線に2個師団、38度線太白山脈あたりに分散して1個師団、その他主要都市に1個連隊ずつ分散配置して合計22個連隊。
どう考えても平時配置で、北朝鮮軍の南進に備える意図はあまりないことは明白です(故に、史実では無様としか言いようのない潰走状態に)。
同時に、上陸作戦遂行を準備している様子も皆無です。




これは朝鮮半島南岸を拡大した画像ですが、まともな港湾に配置された連隊が一個もないことに注目いただければ幸いです。
どう考えても、連隊規模以上の上陸作戦は考えられていません(それ以前に海軍力が・・・・・・)
当時(1950年)の対馬に進駐軍=米軍部隊がいたかどうかは未確認ですが、その後自衛隊の置く防衛兵力は対馬警備隊(1個中隊相当)だけです(この他航空自衛隊のレーダーサイトあり)。

蛇足ですが。
一応、大韓民国海兵隊は1949年創設で380人規模だったそうです。旧日本軍で実戦経験のある兵士もいた時代ですが、例えば旧陸軍式の上陸作戦の概要を知っている将校がどれほどいたことやら(海兵隊の初代司令官は満州国軍出身)。
加えて朝鮮戦争中、韓国海軍はまともな揚陸戦能力を持っていなかったんですよねぇ。
(休戦後、米軍からLSTを供与してもらった)
まさか、「李承晩が・・・・」と言っている人は漁船を集めて、なんて考えているんだろうか。


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そうか、3周年か。

2006-03-20 | SLG
BIGLOBEニュース:イラク開戦3年・NYでの戦争反対デモ

某地方都市でN教組が宣伝カーでがなってたのが非常に不快でしたが
それはさておき、もう3年たつんですね。

とりあえず、誰も求めてないとはおもいますが現時点での小生のイラク戦争に対する評価をば。

・イラク戦争の「大義」はあったか
 大量破壊兵器が存在したかしなかったか、がしばしば問題となりますが、私が考えるにこれは明白にサダムくんが虚勢を張りすぎた結末でしょう
 大量破壊兵器など存在しない!と言うなら欧米の記者団をどこにでも招き、国際世論の間での疑念を払拭しておくべきだったのです。大量破壊兵器を破棄しておきながらそれが存在するかどうかを明らかにし切れなかった時点で、サダム・フセインのはったりは、日本のビジネスマンが治安の悪い地域のアメリカの警官にスーツの内ポケットから名刺を取り出して見せようとしたような行為に堕してしまいました。
……まあ、欧米マスコミがどこまでそれを信じたかは疑問ですが、欧米の「欧」の方は押さえられた可能性があります(英独仏伊西、どの国であれアメリカが一方的にその意思を強要できる国ではありません)。「米」だけで侵攻企てるほど、アメリカは独善的に行動できませんから。

・イラクに外国軍が駐留し続けていることの是非
 やむをえない行為ではありますが、しかし逆効果の側面も否定できないでしょう。アメリカの第一の間違いはイラク占領統治に日本占領をモデルとしたこと(日本は本来の政府機構がそのまま生き残っていて、なおかつナチス党やファシスタ党・バース党のような、政治権力と密着した政党があったわけではない)、
第二の間違いは占領軍の行動マニュアルをよりによってイスラエルに学んだ(と、伝えられています)ことです。確かに現代戦において最も実戦経験豊富な軍隊はイスラエル軍なんですが(特に中東では)、対パレスチナゲリラ戦の戦術持ち込まれたんじゃ無辜のイラク市民にとってはたまったもんじゃありません(イスラエルとPLOの間の対立はお互い異教徒同士の対立=相互に敵を人間扱いしない)

・じえーたいがイラクに駐留し続けるべきか
 これはまあ、し続ける以外に外交上の選択肢がありません。ここで唐突にイラク撤退してしまえば対米関係ぶち壊し(これは極東での日本の孤立を考えると最悪の事態です)ですし、「まだ」日本はアメリカの手先としてムスリムを虐待しに来た、とは言われずに済む段階です。それに、アラブと欧米、どちらを選ぶかといわれれば欧米を選ぶしかありません。英米の政府首脳が納得するような状況下で、きれいに撤退できることを祈るしかないです。

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女性兵士、ねぇ。

2006-01-18 | SLG
ニューストップ > トピックス > 軍事・兵器 > 女性兵士の身体特性に新たな見解――米調査 (Hotwired) - Infoseek ニュース

戦う少女、はアニメや漫画やゲームでよく出てくるモチーフですが、現実に男性兵士に伍して戦う女性兵士はさほど驚くべきものではない、と言うことのようです。

そうはいっても厳然として体力・体質に男女差はあるようですが、それは従来考えられていたよりもずっと小さい、らしい。

……願わくば、このアメリカ軍の調査がジェンダーフリー論者に恣意的に用いられないことを。

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ちょっとまてーい!

2005-09-15 | SLG
中国に“空中給油機など36機”露が売却  国防相が合意、爆撃機も交渉継続 (産経新聞) - goo ニュース

ちょっと前に少しほめたと思ったら……全く、売ってはいかん物とそうでないものの区別もつかんのかロシア人は
(我ながら偉そうな科白)

シミュレーションゲーマーとしてはあまり面白くない事態です。というより、未だに冷戦時代のゲームが(VG『第七艦隊』など、数はすごく少ないですが)データさえアップデートすればプレイできてしまいそうな日本周辺の国際環境が……
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