ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
他所で見る東北の足跡や繋がり、町の今昔や輝きを発信。

今年の写真帳 1頁目

2018-12-16 17:41:47 | ゆるゆる歩き:町や通り

今年も残すところ、あと2週間ほど。

あちこち出かけた思い出の写真はいっぱいで、整理しているうちに時が流れた。


師走は暮古月ともいう。

「年の終わり頃で過ぎ去る」を示す言葉通り、写真を見て過ぎ去った日々を思い出す。

暦をさかのぼって振り返ろうと、写真帳にして頁をめくってみよう。

 

 

「元日」

 

 

初詣は、その名が好印象なので和楽備神社へ。

和やかで楽しさ備わる地か。

 

もとは、室町期に蕨城をこの地に築いて統治した渋川氏が、守り神として八幡大神を祀ったと伝わっている。


明治44年に、この八幡宮に蕨内方々の社を合祀して改称。

神社名は、蕨の偉人岡田健次郎氏の案をもとに、東宮侍講によって命名されたという。

 

(参考:和楽備神社御由緒)

 

蕨の城主であった渋川氏は、足利将軍家の一族で、奥州の斯波氏と同族である。

古の先人を通して、この地と故郷の縁を知る。

 


お詣りの後は、神社内に並ぶ露店を見回った。

ふと、足を止めて連れ合いが欲しがったのは鮎の塩焼き。

 

神社の露店は縁起物でお賽銭同様、元日から使って良いお金と思って買う。

 

当方のふるさと東北も鮎の産地あり。仙台は広瀬川が鮎釣り場。

政宗公も鮎好きで、よく捕ったという。

(参考:仙台市史通信23)


関東では、鮎といえば栃木の那珂川。

何しろ、鮎の漁獲量が日本一で、那珂川あゆ街道と呼ばれ有名だ。


なんと子持ち鮎だ。

「落とさないように食べて」と、親切な店主が言う。


炭火で芳ばしい鮎を美味しく食べ、ちょいと店主と立ち話。

元日から嬉し楽しであった。

 

さて、神社を出ての帰り道は、宵の口に灯り連なる商店街を通る。

 

足元には、蕨市の象徴が描かれている。

市の木にケヤキというところは多い。

仙台も同じくケヤキだ。とはいえ、共通点を見つけると親しみがわく。

 

空には満月一歩手前のまるい月。

円満な一年を願う。