今朝、6時頃、ベティちゃんが旅立った。享年17。誕生日を待ってたみたいな死だった。
昨日の仕事帰り、バアバからのメールで、ベティちゃんが食べることも、水も、完全に拒否しているように頑として口を開かないと聞いたとき、ああ、ベティちゃんは、もう自分の死を悟ってるんだと思った。
きっと朝まではもたないだろうと思ったから、実家から帰るとき、ベティちゃんの首のあたりをマッサージしながら、さようならの気持ちを伝えた。
ベティちゃんは耳が聞こえていないはずなのに、気持ち良さそうにしながら、まるで私の言葉に真剣に耳を傾けているように見えた。
「ベティちゃん、もうダメなんだね。ホントに、よく頑張ったね。偉かったね」
そう何度も声をかけた。そして、ベティちゃんにバイバイした。
生きているベティちゃんを見たのは、それが最後となった。
今朝6時過ぎ。
りょうちゃんにオッパイをあげてる時にバアバから電話が来たとき、出る前にもう、ベティちゃんが死んでしまったんだとわかった。
息を引き取る数時間前に、荒い呼吸をしながら手足を少しバタバタ動かして、口から泡を吹いていたそうで、ウンチもして、それをジイジがキレイにしてあげたらしい。
それから、息を引き取る少し前、やっぱり口から泡を吹いていて、それを拭いて、バアバとジイジが身体を撫でている最中に、二人が息を引き取ったことも気づかないくらい、静かに静かに息を引き取った。
7時頃にベティのところに駆け付けたときは、まだ温かくて、静かに眠っているだけのように見えた。
もともと吠えることがほとんどなかったベティちゃん。歳を取ってからはますます静かになって、考えてみればこの数年、声を聞いたことはなかった気がする。
だけど、ベティちゃんが息を引き取る時、多分その時、バアバは、ベティちゃんが「ふぅ~ん」とため息みたいな小さな声を出したのを聞いたような気がすると言っていた。
きっとそれは、ベティちゃんからの、ジイジとバアバへの、さようならの言葉だったんだと思う。
ベティちゃんのためにできたことは、きっと、もっとあっただろう。特に私は、りょうちゃんが生まれてから、ベティちゃんを抱っこしてあげることもほとんどできなかった。
あまりにおとなしいから、仕事に行くときや帰ってきたときの挨拶を忘れてしまうことも多くて、それは本当に悔やんでも悔やみきれない。
できることをどれだけやってあげていても、きっと同じように、もっとできたことはあったはずと、思っただろう。
だけど、ベティちゃんは、完全に寝たきりになってからも、毎日穏やかに、満ち足りているかのように穏やかに過ごしていた。
ベティちゃんは、信じていたのかもしれない。ジイジとバアバが、最期まで自分の側にいてくれることを。自分の面倒を見てくれることを。
だから、安心しきった様子で、毎日穏やかに過ごしていたんじゃないだろうか。
すべてを悟りきったような生き様は、本当に立派だった。たとえ寝たきりで、全身の毛がほとんど抜けて、オムツをしていても、全くみじめじゃなかった。
そして、そういうベティちゃんの尊厳を守って、毎日身奇麗に保ってくれたのは、ジイジだ。
思えばジイジに保護されたことが、うちに来たきっかけで、ベティちゃんは誰よりジイジが好きで、信頼していたから、あんなふうに穏やかな最期を迎えられたんだろう。
一番重い時、6.5kgあったベティちゃんの体重は、少し前に病院で計った時、3.5kgだったそうだ。
骨と皮ばかりに痩せていたけど、本当に小さな小さなベティちゃんだったけど、私たちにとっては、とても大きな存在だった。家族だった。私の子供みたいに思ってた。
悲しくて、寂しくて、ベティちゃんを思うたび涙が出てくる。
ベティちゃんと出会えて、すごく幸せだった。
リキが死んだ時、ベティちゃんに慰められ、助けられた。
もっと長く、一緒に生きていきたかった。
もう一度、ベティちゃんに会いたいよ。
元気なベティちゃんと、また散歩にいきたかった。
ベティちゃん、いま、魂が身体から自由になって、のびのびと走り回っているかな?
辛かったことから、解放されたかな?
ベティちゃん、ベティちゃん、いままで本当にありがとう。
いつかベティちゃんが生まれ変わった時には、どうかまた、うちの子になってね。
たとえそれが、来世であっても。
さようなら、ベティちゃん。
昨日の仕事帰り、バアバからのメールで、ベティちゃんが食べることも、水も、完全に拒否しているように頑として口を開かないと聞いたとき、ああ、ベティちゃんは、もう自分の死を悟ってるんだと思った。
きっと朝まではもたないだろうと思ったから、実家から帰るとき、ベティちゃんの首のあたりをマッサージしながら、さようならの気持ちを伝えた。
ベティちゃんは耳が聞こえていないはずなのに、気持ち良さそうにしながら、まるで私の言葉に真剣に耳を傾けているように見えた。
「ベティちゃん、もうダメなんだね。ホントに、よく頑張ったね。偉かったね」
そう何度も声をかけた。そして、ベティちゃんにバイバイした。
生きているベティちゃんを見たのは、それが最後となった。
今朝6時過ぎ。
りょうちゃんにオッパイをあげてる時にバアバから電話が来たとき、出る前にもう、ベティちゃんが死んでしまったんだとわかった。
息を引き取る数時間前に、荒い呼吸をしながら手足を少しバタバタ動かして、口から泡を吹いていたそうで、ウンチもして、それをジイジがキレイにしてあげたらしい。
それから、息を引き取る少し前、やっぱり口から泡を吹いていて、それを拭いて、バアバとジイジが身体を撫でている最中に、二人が息を引き取ったことも気づかないくらい、静かに静かに息を引き取った。
7時頃にベティのところに駆け付けたときは、まだ温かくて、静かに眠っているだけのように見えた。
もともと吠えることがほとんどなかったベティちゃん。歳を取ってからはますます静かになって、考えてみればこの数年、声を聞いたことはなかった気がする。
だけど、ベティちゃんが息を引き取る時、多分その時、バアバは、ベティちゃんが「ふぅ~ん」とため息みたいな小さな声を出したのを聞いたような気がすると言っていた。
きっとそれは、ベティちゃんからの、ジイジとバアバへの、さようならの言葉だったんだと思う。
ベティちゃんのためにできたことは、きっと、もっとあっただろう。特に私は、りょうちゃんが生まれてから、ベティちゃんを抱っこしてあげることもほとんどできなかった。
あまりにおとなしいから、仕事に行くときや帰ってきたときの挨拶を忘れてしまうことも多くて、それは本当に悔やんでも悔やみきれない。
できることをどれだけやってあげていても、きっと同じように、もっとできたことはあったはずと、思っただろう。
だけど、ベティちゃんは、完全に寝たきりになってからも、毎日穏やかに、満ち足りているかのように穏やかに過ごしていた。
ベティちゃんは、信じていたのかもしれない。ジイジとバアバが、最期まで自分の側にいてくれることを。自分の面倒を見てくれることを。
だから、安心しきった様子で、毎日穏やかに過ごしていたんじゃないだろうか。
すべてを悟りきったような生き様は、本当に立派だった。たとえ寝たきりで、全身の毛がほとんど抜けて、オムツをしていても、全くみじめじゃなかった。
そして、そういうベティちゃんの尊厳を守って、毎日身奇麗に保ってくれたのは、ジイジだ。
思えばジイジに保護されたことが、うちに来たきっかけで、ベティちゃんは誰よりジイジが好きで、信頼していたから、あんなふうに穏やかな最期を迎えられたんだろう。
一番重い時、6.5kgあったベティちゃんの体重は、少し前に病院で計った時、3.5kgだったそうだ。
骨と皮ばかりに痩せていたけど、本当に小さな小さなベティちゃんだったけど、私たちにとっては、とても大きな存在だった。家族だった。私の子供みたいに思ってた。
悲しくて、寂しくて、ベティちゃんを思うたび涙が出てくる。
ベティちゃんと出会えて、すごく幸せだった。
リキが死んだ時、ベティちゃんに慰められ、助けられた。
もっと長く、一緒に生きていきたかった。
もう一度、ベティちゃんに会いたいよ。
元気なベティちゃんと、また散歩にいきたかった。
ベティちゃん、いま、魂が身体から自由になって、のびのびと走り回っているかな?
辛かったことから、解放されたかな?
ベティちゃん、ベティちゃん、いままで本当にありがとう。
いつかベティちゃんが生まれ変わった時には、どうかまた、うちの子になってね。
たとえそれが、来世であっても。
さようなら、ベティちゃん。