ベティちゃんが息を引き取って駆け付けた時、りょうちゃんは、まだまだ寝ていて、実家に着いてから目を覚ましたけど、当然ながら、りょうちゃんにはまだ「死」というものがわからないから、ベティちゃんは寝てるだけと思ったかもしれない。
それでも、涙する大人たちの様子を見て、きっと何かしら感じるものはあったんだろう。
いったん家に帰って朝ご飯を食べ、火葬の時間が決まったのでレンタカーを手配し、花屋でベティちゃんの棺に入れる花をりょうちゃんと選び、実家に行った。
すると、ジイジがダンボールにキレイな紙を貼って、かわいい棺を作って、その中でベティちゃんが眠っていた。
味気ないただの箱じゃなくて、かわいくしてあったのがホントに嬉しかった。
りょうちゃんと二人、ベティちゃんの周りに花を入れ、亡きがらを写真に収めた。これが、正真正銘、ベティちゃんの最後の姿。
前日、生きている時に、動画や写真を撮っておけばよかったなぁ。
だけど、ベティちゃんと話をした時の、真剣に耳を傾けているような姿は目に焼き付いているから、それでいいのかもしれない。
みんなで火葬場に出発し、本当に本当の最後のお別れをした。
りょうちゃんも、促されるままに身体を撫で、バイバイと手を振った。
ベティちゃんを入れた棺を火葬するため、焼却炉の扉が閉められたとき、急にりょうちゃんが、
「さみしい」
と一言つぶやいて号泣した。
寂しいという言葉の意味が、わかっているかどうかはよくわからない。ギーッと音を立てて扉が閉まる様子が、異様で怖かったのかもしれないし、大人たちの様子に感化されたのかもしれない。
ベティちゃんだけが扉の向こうに消えたことで、もう本当に会えないんだと、実感としてわかったのかもしれないけど、それはよくわからない。
とにかく、りょうちゃんは、ひとしきり泣いた。
骨を拾うときは、骨に興味津々で、これが大腿骨、これが脛、これが顔、という火葬場の人の説明をよく聞きながら、しっかり見ていた。
その後、私がレンタカーを返しに行ってる間、一足先に実家に戻っていたりょうちゃんを迎えに行った時、私の顔を見て二言三言言葉を交わした後、
「おはな、いれたくなかった~」
と言いながら、急にりょうちゃんが号泣した。
ベティちゃんと一緒に花が燃えてしまったことが、嫌だったらしい。
そのまま家に帰ったけど、家でもりょうちゃんはメソメソしていて、夕方5時頃にそのまま眠りにつき、こんこんと眠った。
きっと、相当疲れてたと思う。
私もりょうちゃんの隣で横になったけど、全然眠れなくて、ベティちゃんのことばかり考えてた。
りょうちゃんは、翌日、まさかの夜中の3時に起きて、それから10時過ぎまで起きてたけど、3時に起きた時、
「あした、りょうちゃんにおはなかってね」
と言った。
それから、10時に寝て14時頃に起きたとき、
「ベティちゃんは、もうあの箱から出てきたかな?」
と聞いた。
眠りながら、りょうちゃんは頭の中で、いろいろと整理をしてたんだろう。
「ベティちゃんは、どうして骨になったの?」
と聞かれたので、死んじゃったからだよ、とかいろいろ説明したけど、最後に、ベティちゃんはいつか、生まれ変わって、りょうちゃんのところに戻ってくるよ、と言ったら、
「ふ~ん、そうなんだ!」
と納得してた。
りょうちゃんは、それで少し安心したのかもしれない。
いつか、りょうちゃんがもう少し大きくなったら、もう一度、ベティちゃんの死について、どんなに見事な最期だったか、話して聞かせてあげよう。
それでも、涙する大人たちの様子を見て、きっと何かしら感じるものはあったんだろう。
いったん家に帰って朝ご飯を食べ、火葬の時間が決まったのでレンタカーを手配し、花屋でベティちゃんの棺に入れる花をりょうちゃんと選び、実家に行った。
すると、ジイジがダンボールにキレイな紙を貼って、かわいい棺を作って、その中でベティちゃんが眠っていた。
味気ないただの箱じゃなくて、かわいくしてあったのがホントに嬉しかった。
りょうちゃんと二人、ベティちゃんの周りに花を入れ、亡きがらを写真に収めた。これが、正真正銘、ベティちゃんの最後の姿。
前日、生きている時に、動画や写真を撮っておけばよかったなぁ。
だけど、ベティちゃんと話をした時の、真剣に耳を傾けているような姿は目に焼き付いているから、それでいいのかもしれない。
みんなで火葬場に出発し、本当に本当の最後のお別れをした。
りょうちゃんも、促されるままに身体を撫で、バイバイと手を振った。
ベティちゃんを入れた棺を火葬するため、焼却炉の扉が閉められたとき、急にりょうちゃんが、
「さみしい」
と一言つぶやいて号泣した。
寂しいという言葉の意味が、わかっているかどうかはよくわからない。ギーッと音を立てて扉が閉まる様子が、異様で怖かったのかもしれないし、大人たちの様子に感化されたのかもしれない。
ベティちゃんだけが扉の向こうに消えたことで、もう本当に会えないんだと、実感としてわかったのかもしれないけど、それはよくわからない。
とにかく、りょうちゃんは、ひとしきり泣いた。
骨を拾うときは、骨に興味津々で、これが大腿骨、これが脛、これが顔、という火葬場の人の説明をよく聞きながら、しっかり見ていた。
その後、私がレンタカーを返しに行ってる間、一足先に実家に戻っていたりょうちゃんを迎えに行った時、私の顔を見て二言三言言葉を交わした後、
「おはな、いれたくなかった~」
と言いながら、急にりょうちゃんが号泣した。
ベティちゃんと一緒に花が燃えてしまったことが、嫌だったらしい。
そのまま家に帰ったけど、家でもりょうちゃんはメソメソしていて、夕方5時頃にそのまま眠りにつき、こんこんと眠った。
きっと、相当疲れてたと思う。
私もりょうちゃんの隣で横になったけど、全然眠れなくて、ベティちゃんのことばかり考えてた。
りょうちゃんは、翌日、まさかの夜中の3時に起きて、それから10時過ぎまで起きてたけど、3時に起きた時、
「あした、りょうちゃんにおはなかってね」
と言った。
それから、10時に寝て14時頃に起きたとき、
「ベティちゃんは、もうあの箱から出てきたかな?」
と聞いた。
眠りながら、りょうちゃんは頭の中で、いろいろと整理をしてたんだろう。
「ベティちゃんは、どうして骨になったの?」
と聞かれたので、死んじゃったからだよ、とかいろいろ説明したけど、最後に、ベティちゃんはいつか、生まれ変わって、りょうちゃんのところに戻ってくるよ、と言ったら、
「ふ~ん、そうなんだ!」
と納得してた。
りょうちゃんは、それで少し安心したのかもしれない。
いつか、りょうちゃんがもう少し大きくなったら、もう一度、ベティちゃんの死について、どんなに見事な最期だったか、話して聞かせてあげよう。