福井7人の工芸サムライ

福井県にある国指定7つの伝統的工芸品の職人やモノづくりや産地、福井にまつわる事がらをご紹介します。

藤巻百貨店様と出会って人生が変わった話

2019-08-12 23:21:02 | ブログ

日本を元気に!日本のモノづくりを紹介する藤巻百貨店

  今回は、ネット界の百貨店「藤巻百貨店」とのお話を紹介します。 2014/03/16の記事をリライト

藤巻百貨店とは
  • 会員登録者数は現在約10万人
  • メルマガ購読者数10万人
  • 公式Facebookも“24万いいね!を突破。

本物志向のミドル世代から感性豊かな若い世代まで
幅広い層の方々からご愛顧をいただいております。

 2016年には初のリアルショップとなる銀座店をオープン。

WEBとリアルショップをシームレスにつなぐ、
藤巻百貨店公式アプリも好評です。
巨大なWEB上の百貨店だとイメージしてもらえると分かりやすい。

藤巻

藤巻百貨店さんの1周年記念パーティー

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藤巻百貨店様が2013年にオープンしてから1年経った記念パーティーに行ったよ。
故・藤巻幸大さんが監修するネットショップです。
Facebookで14万人の「いいね!」押してもらてるマンモスショップです。
売上も・・・ 喉まで出かかってますが NGということで(すいません)

コンセプトは日本製の藤巻さんがセレクトしたこだわった製品ばかり。
そして「取引会社は取引でなく取扱会社だ」と皆で共存していこうという姿勢は共感。

藤巻百貨店さんのものづくりへの想い


写真は1周年記念で撮った藤巻さん、世界的なカバンデザイナー由利さん、革細工職人のYUHAKUさん
スクリーンショット 2013-06-29 10.26.03

 藤巻百貨店様には鯖江耳かき、鯖江靴べら鯖江カフス、鯖江ピンズなど眼鏡の材料・技術を使った商品を扱っていただいています。
また鯖江の眼鏡パーツ加工仲間の商材も扱って頂いております。

www.yumakumamoto.work

 鯖江の仲間「鯖江ギフト組」

www.yumakumamoto.work

 
藤巻百貨店

その中ので下記のコメントがありました。

メガネの製造技術で新しい分野にチャレンジする。その前向きな精神が良いです。
それにしてもこのデザインセンス、良いですね。
漆器や焼物でもどんどん新しいモノにチャレンジしてもらいたい。伝統を継承するには常に前進していかないと、ただ伝統も守るだけではやがて衰退して行ってしまうかもしれません。

分かって頂ける方がいる。

僕たち地方の産地は何もしないと衰退してしまう。
どの産地も抱えている問題でアジアからの安い製品にシェアを奪われ続けている。
職人に十分に給料が払えない産業も多く、当然十分な給料も払えないから後継者もいない。
職人の寿退社が現実にありえます。
扶養家族を養っていける給料がもらえないから職人を諦める。

地方産地はあらゆる可能性を試し常にチャレンジしていかないと衰退しかありません。
まだチャレンジできる体力があるうちにミチを作っとかないと。。。手遅れに。

仕事が減れば雇用、税金収入も減る、出稼ぎで人口も減るかもしれない。。
地方行政は死活問題なのです。
どうやれば人を呼べるか、地方でも面白いことができるんだと発信していきます!

僕に多大な影響を与えてくれた藤巻幸大さん。ありがとう。

藤巻さんとの出会い

 2012年のroomsという展示会で取り巻きをたくさん連れて来られて

「お!おにいちゃん~ がんばってる?目がいいね~!」
「このミミカキ 鯖江で作ってるの?羽鳥がミミカキ好きだから 紹介しとくよ!」

と声をかけてくれました。

当時、僕は藤巻さんがこんな有名な方って知らなくて
団体で行動されていたので、どこかのお偉いさんなのかな~と思っていました。

ある金曜日の朝にモーニングバードで藤巻さんが出てて
「あ!藤巻さんっ!」て言ったのを覚えている。
名刺を頂いていたので、連絡して【鯖江ミミカキ】が藤巻百貨店さんに採用された。

 

www.yumakumamoto.work

 

それから藤巻百貨店さんの1周年記念パーティーに参加しました。
由利さんと藤巻さんとのやり取りを見てるだけしかできなかった自分。
いつか一緒にお酒が飲める時まで頑張らないと!と誓った時でした。 

藤巻さんの想い

その時に藤巻さんが話されていたこと
日本には素晴らしい技術や伝統がある。良いものを伝えていくことが僕の役目
その話しを聞いて僕(製造者)は良いものを作っていこうと。

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世の中には値段だけでなく、価値のあるものには高いお金を払ってでも本物が欲しい、
分かって頂ける人がいるんだと気づいた瞬間でした。

僕の目標であり僕たちの活動は間違いでなかったと教えてくれた尊敬する存在。
ぼくは絶対忘れない、今は鯖江のにーちゃんとしか覚えて頂いていないから
いつか、あのときあった熊本です。と胸はってお礼に行けるまで。。。
藤巻さんが「マグロと一緒で僕は止まると死んじゃう」っと
冗談でおっしゃってたみたいに僕も止まらずに突き進みたいと誓いました。

ほんとうにありがとうございました。
今日一日は藤巻さんとの思い出とともに語らい、明日から近づけるように頑張ります。


展示会について考えてみた・眼鏡もよりファッション性に

2019-08-12 13:03:03 | ブログ

展示会はより細かく分けられるようになった

 

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展示会もいろんな用途があります

今回は展示会について紹介します

  • 新商品発表
  • 新規顧客獲得
  • 既存客との商談

ジャンルも細かく分けられて開催されることが多くなりました。

メガネの展示会

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メガネの展示会は以前は東京ビッグサイトで秋に開催されるIOFTだけでした。
全国からバイヤー、小売店様が訪れ各メガネメーカーの新作を仕入をされます。

そして12年前の春にヨーロッパブランドを集結した【SLIT】が開催され
これが発端?になり業界全体が春の展示会を開催するまで発展していきました。

今ではアパレルと同じようにSS(spring,summer)、AW(autumn,winter)と季節ごとに
デザインされるようになりよりファッション性が強くなりました。

大きなメガネの展示会は年二回 春と秋があり鯖江のメガネ業界の景気を左右します。

展示会にも課題があります

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秋の展示会は年間で一番大きいんだけど、これも色々問題が、、、
簡単にいうと100万円近くの大金を出店料に費やしてまでの見返りがないというか、、

ホテルで貸し切りで借りたって30万~で済むていう話しも聞く。

展示会主催側も時代の変化の乗じて、出展者の負担を考え出展してもらうメリットを創出する必要があります。

出展側、展示場にも工夫が必要

 

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訪問してくれるバイヤーさんも数ある出展者の中からブースに来てくれて
なおかつ商品を気に入ってくれるなんてすごいことだよね。

逆に言えば目新しい商品や世の中に無い商品を作っても目につかない。
目立つようにお金をかければ効率は上がるんだろうけど大金が必要。

その中でリピーターさんが来てくれるのはすごくうれしい。
だって数ある出展者に新しい商品に出会うかもしれないのに、
その他とのビジネスチャンスを減らしてまで会いにきてくれる。
いかにリピーターさんを大事にするかがこれからのビジネスには重要です。

だから出展者はまた来てくれるように工夫をしないといけない。
新商品を発表したり、お店でイメージを湧きやすい陳列やPOPを並べたり。

訪問者は時間がない。

瞬時でどんな商品か、どんな売りがあるのか、
どんな背景があるのかを示さないといけない。
壁面を使った訴求方法、空間デザインがより重要になっています。

しつこいようだが商品をキレイに並べるだけでは訪問客に訴えることは難しい。
良い空気感で客を引きつけてPOPで説明、背景を示し興味をもって頂くことが大事。

 

まとめ

展示会ではどうしたいかを一つに絞って展示するのが良い。
ターゲットがイメージつきやすいレイアウトにする。
例えば、お店ですぐ使える什器も揃えて展示するなど

モノを綺麗に並べるだけではダメです。


モノづくり仕事の産地は厳しい状況

2019-08-12 07:08:35 | ブログ

日本のモノづくり仕事は厳しい状況です

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acworksさんによる写真ACからの写真 

時代の流れは各産地に影響を及ぼしているね。
鯖江も、もちろん影響を受けているよ。
リーマンショックからが特にヒドイ。
今回はモノづくりの打開策を紹介します。

 

順調な鯖江のメガネ業界もリーマンショックがどん底に落とします


約11年前にメガネ男子、メガネ女子といったメガネブームがあったのご存知ですか?
そのメガネブームの影響もありめがねのまち鯖江のメガネ会社の業績は順調に右肩上がりになっていました。
私が所属していたメガネ材料商社もその一つでした。

しかし急に2009年にリーマンショックが訪れます。

リーマンショックの影響
  • 売上・注文が半減
  • 納品納期が半年遅らされる
  • 営業に行けない=担当者と話せば注文を必ずキャンセルされたから
  • パートさんを休みにした

それからの鯖江のメガネ業界は悲惨でした。
メガネ製造会社の注文が
半分になったという話もあり、当然我々メガネ材料商社の注文も急にキャンセルや納期延長という危機に陥りました。
リーマンショックから10年くらい経ちますが
一向に回復の兆しがみられないですね。
他の産地でみてみると京丹後の織物はピーク時に比べ生産出荷数が9割減とか・・・壊滅状態だよね。

去年まで日本でしかできない技術を持っている会社が仕事が満タン状態だったのに
今年は.。0ですよ?

 リーマンショクをきっかけに
鯖江のメガネ部品メーカーが集まり「自分たちで販路を作る」という団体が生まれました。

www.yumakumamoto.work

 

鯖江メガネを含めモノづくり企業の永遠の課題

 売れれば人件費の安い中国でコピーされ、売れなければ倒産が待っている。
本当に日本のモノづくりは大変な時期なんです。
企業は利益(血液)がないとと死んでしまいます。
よく家に例えられるのですが、
1階がライスワーク(飯を食べていく企業活動)2階がライフワーク(企業の発展する投資活動)
まさに企業活動があって夢も叶えられる。 経営者は大変です。

 

国産メガネ販売の対策となりえるかも

 一線で活躍されているデザイナーさん達と鯖江のメガネ工場を見学してた時の話しです。
検眼の仕組みが欧米と日本では違うようです。

日本は誰でも検眼できる、つまりアルバイトでも検眼ができてしまうが
欧米では資格が必要だということ。
〈資格名や国など情報は見つけれませんでした〉

欧米はメガネは医療機器として扱われるためより専門性を求められる
日本製が好まれるのではないかという意見である。

今やファーストフードのように扱われるメガネですがレッドオーシャンに陥っている
オーシャンを変えればまだブルーオーシャンにもなれるということ。
今回は医療危機としてのメガネ販路ということですね。

そして、どの業界にも業界リーダーが必要です。
リーダーが業界を引っ張って活路開拓の先頭になるケースが多いです。

メガネ工場に医療業界へのメガネ展示出展して業界リーダーが生まれることを期待します。

 

モノより思い出

やっぱり モノだけでは売れない時代と実感。
体験したい!自分で作りたい!
モノだけなら100円ショップでも買えるよね。
なぜ こんなに高いの??
何が100円ショップと違うの?
きちんと過程をモノを使って説明するのが製造者の役目だね!
2013年の記事をリブログ

6年経ってみたらやはり時代はモノよりコトっていう言葉が出回っている。
日本人はもちろん、外人さんも爆買いから伝統工芸体験、モノづくり体験をしに観光に来ている話も聞く。
企業をオープンにし工場見学や体験をしてもらって商品を販売する。
時代の流れは確実に体験になっていますね。

まとめ
  • モノより体験を与えファンを作る
  • ファンとコミュニティを作りリピーター強化
  • モノを変えずに違う業界での活路を探す
  • 発信。知られないと土俵にも立っていない

 

少しでも日本のモノづくり仕事が元気になればと思い
我々の活動を記事にしています。参考になれば幸いです!