「貯蔵」
蒸溜されたニューポットを樽に詰めて長期間じっくり寝かせます。
ここで熟成を待つわけですね。
樽は様々な大きさ・形状・材質があります。
樽の違いによって、また貯蔵場所の気候や貯蔵庫内の保管位置によっても、香味や色が複雑に変化するそうです。
ウイスキー樽は中古を使うことが多く、それでより味が複雑になるんだとか。
断面を透明にした展示樽ですが、右は熟成が数年の若い樽、左は熟成が10数年進んだ樽。
色も量も全然違います。
原酒は熟成を深めるとともに、樽の木目を通して蒸発して大気中に排出され、量が少しずつ減っていきます。
これを「エンジェルズシェア(エンジェルシェア)」と呼び、天使がウイスキーをこっそり味見している。天使に分け前をあげているからこそ美味しいウイスキーができる。と伝えられているそうです。
なんともロマンチックで面白いですね。
ウイスキーに限らず、ワインやブランデーなど樽熟成を用いる全てのお酒で起こる現象だそうです。
それぞれの樽には製造年が記されています。
これは1998年製造なので24年貯蔵されているということですね。
「和」と書かれているのは国産樽ということ。
「正」の字はこの樽が使われるのは3回目ということ。
ウイスキーは複数の樽の原酒をブレンドして完成します。
ブレンダーと呼ばれる人がテイスティングして、樽ごとの原酒のピークを見極め、どのタイミングでどの原酒を使用するかを判断します。
多い時は1日に200~300回もテイスティングするそうですよ。
ウイスキーのラベルの年数表記ですが、「山崎12年」の12年は12年物の原酒だけを使っているわけではなく、いろいろな年の原酒をブレンドした中で最も若い原酒の熟成年数が12年なんだそうです。
12年以上熟成した原酒も混ざっているので「山崎12年」は「山崎12年以上」という意味なんですって。
「山崎」と年数表記のないいわゆるノンエイジは、長期熟成した原酒に若い原酒をブレンドしているそうです。
若い原酒だけが使われているのかと思っていました。
ノンエイジも複雑なんですね。
貯蔵庫内に空調はなく、自然にまかせているそうです。
この日は外は暑かったけど、貯蔵庫内はひんやりしていました。
将来のための貯蔵管理もブレンダーが行うんだそうです。
ウイスキーづくりは仕込から製品化まで長い年月がかかりますから、ブレンダーの仕事も代々受け継がれているんですね。
見学ツアーの最後はお待ちかねの試飲タイムです。
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ワインにも合ったような気が
天使の分け前、ご存じでしたか。
さすがですね~。
私は初めて聞きました。
まだまだ知らないことがたくさんあります。