胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

Autoimmune gastritis (AIG) in the end stage 自己免疫性胃炎終末期

2022-05-08 | 胃炎
 自己免疫性胃炎のend stageです(見出し写真クリック!)。胃底部大弯の生検。スカスカの胃粘膜で、壁細胞も主細胞もありません。一方、腺窩上皮は元気で、完全型腸上皮化生も生じています。炎症細胞浸潤は極めて乏しいです。ECL細胞の線状~結節状過形成がHE切片でもわかります。慣れてくるともったいないのでクロモグラニンA免疫染色は略しています。
 教科書を読むと、end stageのAIGの特徴のひとつして「Inflammation is reduced, although scattered lymphoid aggregates and follicles may persist.」と記載されています。抗壁細胞抗体が陰転化したり、血清ガストリン値も基準範囲に戻ったりすることがあります。2021-10-25投稿のflorid phaseと比較してください。

 一方、前庭部大弯粘膜では大した変化は生じていません(写真クリック!)。と言っても、前庭部大弯粘膜は「幽門腺型粘膜」であることが期待されていますが、実際のところ、幽門腺内に赤い壁細胞が混在することが多いです。したがって、前庭部粘膜とはいえ、AIGの自己免疫的な影響を受け、少しは萎縮性になることがあります。




「日曜重連」(平日の朝は園部発京都行の通勤列車が増発されるので、日曜夕方の園部行が、回送を兼ねて重連となりました。人気のC575が前補機になることが多かったです。山線のC62重連の先頭がC622が多かったのと同じ事情ですね。)C575号機は現在、姫路市の御立交通公園でゆっくり休んでいます。
昭和46年 太秦小学校時代(国鉄山陰本線花園・嵯峨間、現JR嵯峨野線花園・太秦間)撮影地点:35.018075, 135.713700

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