本年も胃生検の小部屋をご贔屓に、どうぞよろしくお願いいたします。近々、胃癌取扱い規約改定第14版が発刊されると思います。病理でもっとも着目されるであろう、新Group分類について触れてみたいと思います。2009-3-9にも同様の投稿をしています。実際的には今後発刊されるものをご覧下さい。
(新WHO分類も今年中に出るという噂です)
原則
胃の内視鏡的生検材料を対象とし、ポリペクトミー材料、内視鏡的粘膜切除材料、内視鏡的粘膜下層剥離材料や外科切除材料は除外する。
Group分類は上皮性のもののみに用い、非上皮性のものには用いない。
このGroup分類は病変の診断(疾患)区分を明確にすることを目的とするものであるため、生検診断の際には診断名を記載し、それに各Group分類を併記することを原則とする。
新分類と臨床的対応
Group X:生検組織診断が出来ない不適材料
上皮成分が採取されていない標本。採取されていても挫滅や熱凝固で組織診断ができない組織検体。
Group 1:正常組織および非腫瘍性病変
正常組織、化生性粘膜、炎症性粘膜、過形成粘膜などが含まれる。びらんおよび潰瘍、過形成性ポリープなどに再生性・反応性異型が認められても、非腫瘍性と判断される組織は本群に含まれる。
Group 2:腫瘍性(腺腫または癌)か非腫瘍性か判断の困難な病変
このGroupには次のような症例が含まれる。このGroupに含まれる診断をする場合は、臨床医に対しては判断の困難な理由を明らかにし、付記することが望ましい。
(1) 異型細胞は存在するが、組織量が少なく細胞異型からでは腫瘍性病変としての判断が困難な病変(臨床的な再検査を行い確定診断が必要)。
(2) 異型細胞が存在するが、びらんや炎症性変化が強く腫瘍か非腫瘍かの判断が困難な病変(臨床的に消炎後再生検を行なうか十分な経過観察が望まれる)。
(3) 異型細胞が存在するが、病理組織の挫滅や傷害が強く腫瘍か非腫瘍かの判断が困難な病変(臨床的な再検査を行い確定診断が必要)。
また、このGroupの診断をつける場合、病理側としては、まずは深切り切片の作製、細胞増殖能やp53蛋白免疫染色などの追加検討を行なう。さらに同一症例の再生検にて本Group診断が続く場合には、専門家への病理コンサルテーションを行うことをすすめる。
Group 3:腺腫
腺腫と判断されるもの。この群の中には細胞異型および構造異型の点で幅のある病変が含まれるが、良性腫瘍と判断されるもの。
Group 4:腫瘍と判定された病変のうち、癌が疑われる病変
腫瘍性病変と考えられるが腺腫か癌か鑑別ができない病変。
Group 5:癌
癌の組織型を付記する。2種類以上の組織型が存在する場合、その組織型を優勢像から列記することが望まれる。
【写真は外科・病理 胃癌取扱い規約改定第9版が出た頃の石北本線常紋信号所です。クッシー少年作です。】
(新WHO分類も今年中に出るという噂です)
原則
胃の内視鏡的生検材料を対象とし、ポリペクトミー材料、内視鏡的粘膜切除材料、内視鏡的粘膜下層剥離材料や外科切除材料は除外する。
Group分類は上皮性のもののみに用い、非上皮性のものには用いない。
このGroup分類は病変の診断(疾患)区分を明確にすることを目的とするものであるため、生検診断の際には診断名を記載し、それに各Group分類を併記することを原則とする。
新分類と臨床的対応
Group X:生検組織診断が出来ない不適材料
上皮成分が採取されていない標本。採取されていても挫滅や熱凝固で組織診断ができない組織検体。
Group 1:正常組織および非腫瘍性病変
正常組織、化生性粘膜、炎症性粘膜、過形成粘膜などが含まれる。びらんおよび潰瘍、過形成性ポリープなどに再生性・反応性異型が認められても、非腫瘍性と判断される組織は本群に含まれる。
Group 2:腫瘍性(腺腫または癌)か非腫瘍性か判断の困難な病変
このGroupには次のような症例が含まれる。このGroupに含まれる診断をする場合は、臨床医に対しては判断の困難な理由を明らかにし、付記することが望ましい。
(1) 異型細胞は存在するが、組織量が少なく細胞異型からでは腫瘍性病変としての判断が困難な病変(臨床的な再検査を行い確定診断が必要)。
(2) 異型細胞が存在するが、びらんや炎症性変化が強く腫瘍か非腫瘍かの判断が困難な病変(臨床的に消炎後再生検を行なうか十分な経過観察が望まれる)。
(3) 異型細胞が存在するが、病理組織の挫滅や傷害が強く腫瘍か非腫瘍かの判断が困難な病変(臨床的な再検査を行い確定診断が必要)。
また、このGroupの診断をつける場合、病理側としては、まずは深切り切片の作製、細胞増殖能やp53蛋白免疫染色などの追加検討を行なう。さらに同一症例の再生検にて本Group診断が続く場合には、専門家への病理コンサルテーションを行うことをすすめる。
Group 3:腺腫
腺腫と判断されるもの。この群の中には細胞異型および構造異型の点で幅のある病変が含まれるが、良性腫瘍と判断されるもの。
Group 4:腫瘍と判定された病変のうち、癌が疑われる病変
腫瘍性病変と考えられるが腺腫か癌か鑑別ができない病変。
Group 5:癌
癌の組織型を付記する。2種類以上の組織型が存在する場合、その組織型を優勢像から列記することが望まれる。
【写真は外科・病理 胃癌取扱い規約改定第9版が出た頃の石北本線常紋信号所です。クッシー少年作です。】
クッシー少年先生、アドレスを教えてください。
大腸と同じ、数字記載になったのですね。老人には大変です。