TNM分類が色々と改訂されました。胃癌取扱い規約第14版にも反映されるようです。病理医としては今まで通り壁深達度を判定しますが、T分類も記載(入力)する場合には注意が必要です。以下、新旧比較させてみました。実際的には出版されたものを参照して下さい。
胃壁深達度【胃癌取扱い規約第13版, 1999年】
T1:MまたはSM
T2:MPまたはSS
T3:SE
T4:SI
TX:不明
壁深達度【胃癌取扱い規約第14版(予定)、TNM分類第7版, 2010年】
TX:不明
T0:癌がない
T1
T1a:M
T1b:SM
T2: MP
T3: SS
T4
T4a: SE
T4b: SI
*T1bは、その浸潤の深さにより2分類する。粘膜下組織への浸潤が粘膜筋板下端から0.5mm未満のものをT1b1、それ以深をT1b2とする。
**他臓器とは、肝、膵、横行結腸、脾、横隔膜、腹壁、副腎、腎、後腹膜腔を指す。漿膜浸潤が大網・小網に波及する場合はT4bとはしない。横行結腸間膜への浸潤は、間膜内の血管または間膜後面まで波及する場合にT4bにする。
【写真:のぞみ193号は2月10日まで限定的に500系運用になっています】
胃壁深達度【胃癌取扱い規約第13版, 1999年】
T1:MまたはSM
T2:MPまたはSS
T3:SE
T4:SI
TX:不明
壁深達度【胃癌取扱い規約第14版(予定)、TNM分類第7版, 2010年】
TX:不明
T0:癌がない
T1
T1a:M
T1b:SM
T2: MP
T3: SS
T4
T4a: SE
T4b: SI
*T1bは、その浸潤の深さにより2分類する。粘膜下組織への浸潤が粘膜筋板下端から0.5mm未満のものをT1b1、それ以深をT1b2とする。
**他臓器とは、肝、膵、横行結腸、脾、横隔膜、腹壁、副腎、腎、後腹膜腔を指す。漿膜浸潤が大網・小網に波及する場合はT4bとはしない。横行結腸間膜への浸潤は、間膜内の血管または間膜後面まで波及する場合にT4bにする。
【写真:のぞみ193号は2月10日まで限定的に500系運用になっています】
TNM分類改定されるとのことですが、教えてください。
家族のものが昨年胃がんで手術を行ないました。
奨膜下層(SS)およびリンパ節転移なしのステージ1bとの診断になっています。
しかし今回の話ですと、ssはT3になるとのことですが、これですとステージ2との判断となるのでしょうか?
私の認識ですと、ステージ1bと2では大きな開きがあると思うのですが・・・
現在術後の化学補助治療もしていませんし・・
(ハンドルネームで書いてあるブログなので私もハンドルで失礼します)
もしかしたら、大変唐突なコメントかもしれませんが・・・
胃癌取り扱い規約が14版になりました。
第14版からUICC-TNMにあわせるとして、術中所見がcTNMのcomponentになってしまいました。
しかし、これは原因となったWittekindですら認める大変controversyな決定です。
病理医の立場では困るようなことではないのかもしれませんが、これ以降、もし諸外国にこの決定がしれた場合日本の胃癌の統計データは全く相手にされなくなるのではないでしょうか?
消化器病理の人達はこまっていませんか?
消化器病理プロパーの人が周囲にいないので聞く相手がいません。もし善かったら教えてください。
病理医ではない立場に立ったときの私は大変困っています。