皆様ごきげんよう、黒猫でございます。
本日二本目は『ラフ』。あだち充の同名漫画の映画化です。
スポーツ推薦で高校に入学した水泳選手の大和圭介(速水もこみち)は、プールサイドですれ違った女子生徒、二ノ宮亜美(長澤まさみ)に突然「人殺し」と声をかけられる。心当たりのない圭介だったが、ふたりの家は共に和菓子屋で、商売敵だったのだ。かつて同じような商品を模倣して売り出した圭介の祖父のせいで、亜美の祖父は心労で亡くなったというのだ。
そんなこと言われてもどうしようもないし、と思いつつ、その強気な態度にムカつきつつも亜美が気になる圭介。ふたりはひょんなことから代理同士でデートをする羽目になり、その際、圭介が憧れる水泳選手、緒方(石田卓也)と亜美が兄妹同然の付き合いであることを知る。
緒方へのライバル心、亜美への想い。その双方から、次の試合では必ず緒方に勝つと心に誓う圭介だったが、その日、亜美と待ち合わせをしていた緒方は交通事故に遭い・・・?
というようなお話。
いやあ、ツッコミ切れないほどのお約束展開が満載ですよ。イヤ、いい意味でね?さすがあだち充原作。最初は反目するふたり、お兄ちゃんと呼ぶほど慕う男性がいる女子、気のいい友達たち、などなど。
観る前にロビーにいた女性二人組みが「えっ、『ラフ』って『タッチ』じゃないの?どう違うの?」と言っていただけあります(笑)。うん、確かに交通事故は被るけど、そのへんは気にしない方向で。
話の内容として、登場人物がおしなべて爽やかなのは仕方ないんですが、速水もこみちが高校生役というのはちょっと無理を感じたのはわたしだけでしょうか。この人背が高いので、普通に高校生たちの中に混じっていても頭ひとつ分出てるのです。寮生活の話なので、男子高校生たちともみくちゃになったりするんですが、そういうシーンでどうしても出てしまう。ひとりだけ雰囲気違うし。バスケ部で190cmとかそういう設定の人も入れとけばよかったのに。
男子はもこみちがひとりでイケメンぶりを発揮していましたが、女子は総じてレベルが高い。主演の長澤まさみ、友達役の高橋真唯(この子好きです)、高飛び込み日本チャンピオン役の市川由衣など、美形揃いすぎです。いい学校だなコノヤロー(なんでアンタが羨むのか)。
ちなみに今回、音声がよかったのか役者がよかったのか不明ですが、最近の日本映画にありがちな、もそもそして聞き取れない台詞が少なかったのは評価したいところです。
あとアレですね、あだち充の漫画では、ライバル役もすごくいい人で、なんでこの人が振られるかなあぐらいの好人物ですよね。『ラフ』もそうでした。うーん、青春だからこれもアリ、なのか。わたしはそういうお年頃はちょっぴり(?)過ぎてしまったせいか、このへんは同意できません・・・もっとこう、トウシューズに画鋲を入れるとか、下剤入りのジュースを渡すとか、そういうライバルいてもいいと思います(今時そんな人もいないよ)。
一番疑問に思ったことは、高飛び込みの選手ってゴーグルも帽子も着用しないのかということ(笑)。演技がわかりにくくなるから?とか思い、今調べたんですが、どうやら本当にしないようですね。芸術的要素を競う競技だからなのでしょうか。
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