民平的幸せ体感記3【40代編】

かつて世界一周一人旅をした「みんぺ~」のユルくてどうでもいいブログ。ちょっとハッピーな気持ちになれるとかなれないとか。

くいしんぼんのクラリネット

2018年12月27日 | 日記
ボクの大好きなクラリネット

パパからもらったクラリネット

とっても大事にしてたのに

壊れて出ない音がある

どうしよう どうしよう

オ パキャマラド パキャマラド

パオパオ パンパンパン…




ボクとクラリネットは無縁だった。

ボクの人生にクラリネットが登場するコトはなく、しいて言えばこの曲を聞いたことがあるくらい。

誰もが一度は耳にしたコトがある有名曲。

呪文のような歌詞と覚えやすいメロディーが良い。

このままクラリネットとは無縁の人生を送るはずだったボク。

そしたら娘そらネェが、中学生となり吹奏楽部に入部し、選んだ楽器が…そう、クラリネット。

学校から借りたクラリネットを家で練習する姿が増えた。

完全初心者だったので、最初はまともに音が出る訳もなく、ひどいものだった。

てか音なんて出なかった。

それからひたすら練習を重ねて、無音が騒音になり、騒音が雑音になり、雑音が音になり、音が曲になっていった。

すげー。

まだまだ上手とは言えないけれど、一生懸命なのは伝わってくる。

クラリネットが大好きなのも伝わってくる。

そんなそらネェは、自分のクラリネットを欲しがるようになった。

しかし、始めて半年で買ってあげる程、ボクは簡単な父ちゃんではない。

そうかー欲しいのかー

拒否はせず、共感だけして聞き流してきた。

そしたらクリスマスが近付き、義理父であるじいじが10万円出資してくれるコトに。

プレッシャー(笑)

何とか頑張れば10万円なら…と思い始めた。

いくらくらいするもんなの?

ボクの想定だと15〜20万円

とりあえず部活顧問に聞いてきてもらうコトに。

そしたら…

「クランポン」って会社のを勧められてきた。これは「くいしんぼん」

そらネェが幼児だった頃、これを指差し「とーと」ってつぶやいた思い出のキャラだ。

そのキャラを思い出したが、欲しいのは「くいしんぼん」ではなく、「クランポン」

クランポンってメーカーのがオススメで50万円くらいだってー。

へぇー。

っておい!!!

ムリムリムリーーーっ。

子どもの楽器購入に50万円払える親がどれだけいるのだろうか。

この話なかったことで!

それから何日か経った。

先生が楽器店に相談して、中古のクラリネットを探してくれるコトに。

20万円という予算内で最高のを探してくれる、と。

で、よく分からないが数十年前に作られた(その時代のは木の質が良いらしい)クランポン社製の中古クラリネットを購入するコトに。ついにサンタを信じなくなった娘に、父ちゃんサンタからのクリスマスプレゼントになった。こんなに喜ばれると父ちゃんとしては堪らん。

そらネェのことだから、大切に大切に使ってくれるだろう。

とは言え、我が家の家計は決して楽ではないので、この20万円という金額は伝えたいと思った。

そこで、一万円は借金として返済させるコトに。

ただし、お金ではなく、お手伝いなどで返済させていくシステムを導入。

皿洗い100円
玄関掃除100円
コキータくんを優しく面倒をみる50円  ほか

マイナスもある。

コキータくんへの意地悪ー100円
ママへの暴言ー100円 ほか

クラリネットと共に反抗期を乗り越えてもらいたいと思う(笑)

そんなタイミングで、故郷の母と亡き親父に、そらネェからの手紙が届いたと報告があった。

「今頑張れる事があります。

頑張れるという事は生きている事。

生きている事は幸せな事。

じいじはこれを教えてくれたよ。

ばあば、いいおじいちゃんと結婚してくれてありがとう」

だって。

高い買い物だったけど、買ってあげて良かったと思えた。

うん。

そらネェはとっても良いコに育ってる。

自慢の娘だ。

とりあえず「とっても大切にしていたのに壊れて出ない音が…」になりませんように。