ボクの大好きなクラリネット
パパからもらったクラリネット
とっても大事にしてたのに
壊れて出ない音がある
どうしよう どうしよう
オ パキャマラド パキャマラド
パオパオ パンパンパン…
♪
ボクとクラリネットは無縁だった。
ボクの人生にクラリネットが登場するコトはなく、しいて言えばこの曲を聞いたことがあるくらい。
誰もが一度は耳にしたコトがある有名曲。
呪文のような歌詞と覚えやすいメロディーが良い。
このままクラリネットとは無縁の人生を送るはずだったボク。
そしたら娘そらネェが、中学生となり吹奏楽部に入部し、選んだ楽器が…そう、クラリネット。
学校から借りたクラリネットを家で練習する姿が増えた。
完全初心者だったので、最初はまともに音が出る訳もなく、ひどいものだった。
てか音なんて出なかった。
それからひたすら練習を重ねて、無音が騒音になり、騒音が雑音になり、雑音が音になり、音が曲になっていった。
すげー。
まだまだ上手とは言えないけれど、一生懸命なのは伝わってくる。
クラリネットが大好きなのも伝わってくる。
そんなそらネェは、自分のクラリネットを欲しがるようになった。
しかし、始めて半年で買ってあげる程、ボクは簡単な父ちゃんではない。
そうかー欲しいのかー
拒否はせず、共感だけして聞き流してきた。
そしたらクリスマスが近付き、義理父であるじいじが10万円出資してくれるコトに。
プレッシャー(笑)
何とか頑張れば10万円なら…と思い始めた。
いくらくらいするもんなの?
ボクの想定だと15〜20万円
とりあえず部活顧問に聞いてきてもらうコトに。
そしたら…
「クランポン」って会社のを勧められてきた。これは「くいしんぼん」
そらネェが幼児だった頃、これを指差し「とーと」ってつぶやいた思い出のキャラだ。
そのキャラを思い出したが、欲しいのは「くいしんぼん」ではなく、「クランポン」
クランポンってメーカーのがオススメで50万円くらいだってー。
へぇー。
っておい!!!
ムリムリムリーーーっ。
子どもの楽器購入に50万円払える親がどれだけいるのだろうか。
この話なかったことで!
それから何日か経った。
先生が楽器店に相談して、中古のクラリネットを探してくれるコトに。
20万円という予算内で最高のを探してくれる、と。
で、よく分からないが数十年前に作られた(その時代のは木の質が良いらしい)クランポン社製の中古クラリネットを購入するコトに。ついにサンタを信じなくなった娘に、父ちゃんサンタからのクリスマスプレゼントになった。こんなに喜ばれると父ちゃんとしては堪らん。
そらネェのことだから、大切に大切に使ってくれるだろう。
とは言え、我が家の家計は決して楽ではないので、この20万円という金額は伝えたいと思った。
そこで、一万円は借金として返済させるコトに。
ただし、お金ではなく、お手伝いなどで返済させていくシステムを導入。
皿洗い100円
玄関掃除100円
コキータくんを優しく面倒をみる50円 ほか
マイナスもある。
コキータくんへの意地悪ー100円
ママへの暴言ー100円 ほか
クラリネットと共に反抗期を乗り越えてもらいたいと思う(笑)
そんなタイミングで、故郷の母と亡き親父に、そらネェからの手紙が届いたと報告があった。
「今頑張れる事があります。
頑張れるという事は生きている事。
生きている事は幸せな事。
じいじはこれを教えてくれたよ。
ばあば、いいおじいちゃんと結婚してくれてありがとう」
だって。
高い買い物だったけど、買ってあげて良かったと思えた。
うん。
そらネェはとっても良いコに育ってる。
自慢の娘だ。
とりあえず「とっても大切にしていたのに壊れて出ない音が…」になりませんように。
パパからもらったクラリネット
とっても大事にしてたのに
壊れて出ない音がある
どうしよう どうしよう
オ パキャマラド パキャマラド
パオパオ パンパンパン…
♪
ボクとクラリネットは無縁だった。
ボクの人生にクラリネットが登場するコトはなく、しいて言えばこの曲を聞いたことがあるくらい。
誰もが一度は耳にしたコトがある有名曲。
呪文のような歌詞と覚えやすいメロディーが良い。
このままクラリネットとは無縁の人生を送るはずだったボク。
そしたら娘そらネェが、中学生となり吹奏楽部に入部し、選んだ楽器が…そう、クラリネット。
学校から借りたクラリネットを家で練習する姿が増えた。
完全初心者だったので、最初はまともに音が出る訳もなく、ひどいものだった。
てか音なんて出なかった。
それからひたすら練習を重ねて、無音が騒音になり、騒音が雑音になり、雑音が音になり、音が曲になっていった。
すげー。
まだまだ上手とは言えないけれど、一生懸命なのは伝わってくる。
クラリネットが大好きなのも伝わってくる。
そんなそらネェは、自分のクラリネットを欲しがるようになった。
しかし、始めて半年で買ってあげる程、ボクは簡単な父ちゃんではない。
そうかー欲しいのかー
拒否はせず、共感だけして聞き流してきた。
そしたらクリスマスが近付き、義理父であるじいじが10万円出資してくれるコトに。
プレッシャー(笑)
何とか頑張れば10万円なら…と思い始めた。
いくらくらいするもんなの?
ボクの想定だと15〜20万円
とりあえず部活顧問に聞いてきてもらうコトに。
そしたら…
「クランポン」って会社のを勧められてきた。これは「くいしんぼん」
そらネェが幼児だった頃、これを指差し「とーと」ってつぶやいた思い出のキャラだ。
そのキャラを思い出したが、欲しいのは「くいしんぼん」ではなく、「クランポン」
クランポンってメーカーのがオススメで50万円くらいだってー。
へぇー。
っておい!!!
ムリムリムリーーーっ。
子どもの楽器購入に50万円払える親がどれだけいるのだろうか。
この話なかったことで!
それから何日か経った。
先生が楽器店に相談して、中古のクラリネットを探してくれるコトに。
20万円という予算内で最高のを探してくれる、と。
で、よく分からないが数十年前に作られた(その時代のは木の質が良いらしい)クランポン社製の中古クラリネットを購入するコトに。ついにサンタを信じなくなった娘に、父ちゃんサンタからのクリスマスプレゼントになった。こんなに喜ばれると父ちゃんとしては堪らん。
そらネェのことだから、大切に大切に使ってくれるだろう。
とは言え、我が家の家計は決して楽ではないので、この20万円という金額は伝えたいと思った。
そこで、一万円は借金として返済させるコトに。
ただし、お金ではなく、お手伝いなどで返済させていくシステムを導入。
皿洗い100円
玄関掃除100円
コキータくんを優しく面倒をみる50円 ほか
マイナスもある。
コキータくんへの意地悪ー100円
ママへの暴言ー100円 ほか
クラリネットと共に反抗期を乗り越えてもらいたいと思う(笑)
そんなタイミングで、故郷の母と亡き親父に、そらネェからの手紙が届いたと報告があった。
「今頑張れる事があります。
頑張れるという事は生きている事。
生きている事は幸せな事。
じいじはこれを教えてくれたよ。
ばあば、いいおじいちゃんと結婚してくれてありがとう」
だって。
高い買い物だったけど、買ってあげて良かったと思えた。
うん。
そらネェはとっても良いコに育ってる。
自慢の娘だ。
とりあえず「とっても大切にしていたのに壊れて出ない音が…」になりませんように。
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