アケビ科ムベ属。 常緑つる性木本植物。 柄のある3~7枚の小葉からなる掌状複葉。小葉の葉身は厚い革質で新緑、艶があり裏面はやや色が薄い。裏面には特徴的な網状の葉脈を見ることが出来る。 主に日陰棚にしたり、新芽と果実は食用となる。 日本では伝統的に果実として重んじられ、宮中に献上する習慣もあった。しかし、アケビなどに比較して果実が小さく、果肉も甘いが食べにくいので、商業的価値はほとんどないが、現在でも生産農家があり、皇室のほか天智天皇を祭る近江神宮、靖国神社に献上している。 茎や根は「野木瓜(やもっか)」という生薬で、利尿剤となる。 原産地:日本、朝鮮半島。 日本の本州関東以西、台湾、中国に生える。 開花期:5月。果実は10月。 花には雌雄があり芳香を発し、花冠は薄い黄色で細長く、バナナの皮の様でアケビの花とは趣が異なる。 果実はアケビに似ているが、果皮はアケビに比べると薄く柔かく、心皮の縫合線に沿って裂けることはない。 果皮の内側には乳白色の非常に固い層がある。その内側に、胎座に由来する半透明の果肉をまとった小さな黒い種子が多数あり、その間には甘い果汁が満たされている。果肉も甘いが種にしっかりついており、種子をより分けて食べるのは難しい。 自然状態ではニホンザルが好んで食べ、種子の散布に寄与しているようである。 別名:トキワアケビ(常葉木通)。 11月20日の誕生花。 花言葉:「愛嬌」。 (むべなるかなの伝説の果実)。
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ムベ(花)4月15日清川町
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