(緊急)プーチンロシアのウクライナ侵攻を糾弾する!あらためて、国際紛争を解決する手段として、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は認められないと考える。NATO加盟国を図式化した地政学的な解説が流布されているが、プーチンは民主主義的価値観の浸透に怯えている。米欧はロシア国民、ウクライナに対して制裁ではなく民主主義の風を送り「モスクワの春」を迎えよう!
『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(ブレイディみかこ著 新潮社 2019年刊) イギリス社会 多様性 格差
ブレイディみかこ氏は、保育士として働き、夫、息子との三人暮らし。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』とは、ぼくとはみかこ氏の息子、みかこ氏は日本人でイエロー、夫はアイルランド出身でホワイト、そのことに起因して学校など息子の周りで様々なことが起こり、息子の心はちょっとブルーなってしまう。でもこの息子はそこを深く考え、自分なりの乗り越え方を見出し、最後はちょっとグリーンになる。とりわけ氏の息子は、日本の同年代に比べて社会的な問題意識や発言内容が大人であると感じた。
著者は2020年4月から2021年3月までの間、北海道新聞に毎月「時評社会」として暮らしの視点から見たイギリス社会の様子を報告していた。短い文章なのだが日本社会とは大きく異なる人びとの意識を興味深く読んでいた。本書は近くの図書館から借りたのだが、本の傷み具合からかなり多くの人に読まれていることがわかる。
著者の表現が巧いため、社会における多様性や差別といった大きなテーマを扱っているのだが、生活上の実体験に根差していて平易な言葉使いなのでスムーズに読むことができる。とりわけ、著者と夫や息子との会話はそれぞれのキャラが発揮されており、そこから見えてくる社会の多様性とは具体的な生活のうえではこのように表れてくるのか。そこにはこんな苦しみが生じるが、それをどうやって克服していけばよいのか。答えはないがヒントは満載だ。
住んでいる地域、住宅、選んだ学校、働いている保育園を舞台に、イギリス社会に厳然として存在している上流から最下層までの階級という意識が露骨に表れている。日本とは違う。僕は、特に北海道は比較的フラットと感じているがどうだろうか。